飲食店や美容室など、SNSを活用して集客を増やしているお店も多くあります。
一方でSNSでの宣伝に興味はあるものの、なかなか踏み出せないお店も多いのではないでしょうか。
「SNSでの宣伝・集客って難しそうで、方法が全然わからない」「そもそもお店の宣伝には、どのSNSを使うべき?」などの疑問や不安があるからですね。
結論から言いますと、お店の集客に高い効果が期待できるのはLINEです。
LINEは日本国内でのユーザー数が圧倒的に多いSNSで、メッセージの開封率も高く集客に繋げやすいからですね。
この記事では「お店の宣伝にSNSを使った方がいい理由」や「SNS別の効果的な使い方」について解説します。
お店の宣伝にSNSは必要?SNSで宣伝するメリットとは
個人経営のお店であれば、お店の宣伝をする方法のひとつとしてSNSを取り入れることをおすすめします。
SNSでの宣伝には、以下のようなメリットがあるからです。
- 高額な宣伝費用が不要ですぐ始められる
- お店の認知度をアップさせられる
- SNSでお店が検索される
- お店の固定ファンづくりに役立つ
- リアルタイムな告知ツールとして使える
実際に多くのお店が宣伝ツールとしてSNSを活用しており、「再来店が増えた」などの成功事例も多くあります。
特にアカウントを作っておいた方がいいSNSは以下の4つ。
- LINE
若年層に人気の「TikTik」などもありますが、まずは上記の4つがあればいいでしょう。
ではSNSを使った宣伝のメリットについて詳しく解説します。
SNSなら高額な宣伝費用が不要ですぐ始められる
高額な宣伝費用が不要ですぐ始められるのが、SNSのメリットです。
「Facebook」「Twitter」「Instagram」「LINE」のアカウントは無料ですぐに作成できるからですね。
アカウントが作成できれば、すぐに情報を発信できます。
従来型の宣伝のように「ちらしを自分で作成して印刷する手間」も「広告代理店との契約」も必要ありません。
SNSを自分で運用するだけなら、無料でできます。
また「SNS上に広告を出す」「SNSのアカウントを運営代行してもらう」という場合でも、比較的少ない料金で始められます。
お店の認知度をアップさせられる
SNSを上手に活用すると、フォローや拡散によってお店の認知度がアップします。
SNSには、投稿を見たユーザーから別のユーザーへと情報が拡散する効果もあるからです。
「お店のことを知らなかった人たち」にもSNSを通じて宣伝でき、集客力アップが期待できます。
SNSに「店舗情報」「店内や商品の写真」「オーナーのこだわりやストーリー」を投稿することで、SNSユーザーの目に触れ、関心を持ってもらえるチャンスが広がるのです。
SNSでお店が検索される
SNSで店舗情報やお店の口コミが検索されることも多いです。
飲食店や美容室を選ぶ際に「口コミ」が重視されていることは皆さんご存知だと想います。
現在ではグルメサイトや口コミサイト以外に、SNSで情報を検索する人も多いのです。
SNSで「知り合い」「同じ地域に住んでいる人」「同じ悩みや好みをもっている人」の口コミをチェックし、お店を選ぶ人もたくさんいます。
SNS上に店舗情報があるとSNSユーザーのアンテナにひっかかりやすくなり、集客のチャンスが広がります。
宣伝だけでなくお店の固定ファンづくりにも役立つ
SNSはお店の「固定ファンづくり」や「ファンとのコミュニケーション」にも役立ちます。
SNS上で顧客にお店の「フォロワー」「友達」になってもらえれば、以下のようなことが可能だからです。
- お店のストーリー・想い・こだわりを伝えられる
- ファンとのやり取りを通じて繋がりを強化できる
一方的に発信するだけでなく、ユーザーから寄せられる商品やお店に関する質問に回答でき、コミュニケーションツールになるのもSNSならではのメリットです。
SNSを通じて固定ファンが増えれば、再来店やリピーターの増加に繋がります。
リアルタイムな宣伝・告知ツールとして使える
SNSはリアルタイムな告知ツールとしても使えます。
SNSは自分で投稿すれば、すぐに情報が掲載され、ユーザーの目に触れやすいからです。
公式サイト上にお知らせを掲載した場合には、ユーザーが店舗の公式サイトを訪問しないとお知らせに気づきません。
しかしSNSであれば「フォロワーのタイムラインに表示される」「トーク画面に届く」「プッシュ通知でスマホの待受画面に表示される」といったかたちで情報が届くため、ユーザーに気づいてもらいやすくなります。
そのため「急なお休み」「予約受付の終了」「予約枠に空きが出た」など、すぐに伝えたい情報の告知にも便利です。
またSNS上の「友達」「フォロワー」など特定の層に情報を伝えられるので、効率もよくなります。
同業のお店や取引先との交流が広がる
SNSがきっかけで同業他社や取引先との交流が広がる可能性もあります。
情報交換に役立ったり、新たな仕入先や販売先の開拓に繋がるかもしれません。
SNSでの宣伝にリスク・注意点はないの?
SNSでの宣伝には、以下のようなリスクや注意点があります。
- 炎上のリスクがある
- 複数のSNSを運用するのは大変
- すぐに宣伝効果は出ない
SNSでの宣伝には炎上のリスクがある
まずSNSには「炎上」のリスクがあります。
炎上とは「誰かが発信した内容に対し、集中的に非難や反対のコメントが寄せられて騒ぎになる」状態です。
SNSでは気軽に発言できるがゆえに、失言してしまう危険性もあります。
一度炎上すると店舗のイメージが悪くなり、ネガティブな印象を払拭するのは困難です。
炎上を防ぐ方法としては「デリケートな内容についてはツイート・リツイートしない」「運用ルールを設け、慎重に発信する」などが考えられます。
小規模なお店が複数のSNSを運用するのは大変
複数のSNSを運用するには、時間も手間もかかります。
各SNSの特徴を理解し、SNSに合わせた投稿内容や宣伝方法を考えるのが重要だからです。
スタッフが多くSNSごとに担当する人を決められるならいいですが、小規模な店舗ですと難しいでしょう。
また投稿が面倒になり更新が止まってしまうと、ユーザーからは「全然更新されていないけれど、このお店大丈夫かな」と思われてしまいます。
そのため小さな店舗でSNSを始めるのなら、運用するSNSを絞るのがおすすめです。
すぐに宣伝効果は出ない
SNSで宣伝しても、すぐに集客効果が出ないことも多々あります。
長期的なファンやリピーターを増やすには、時間が必要だからです。
すぐに集客効果が出なくても、焦らず運用を続けましょう。
またSNSは有効な宣伝ツールですが、あまりに宣伝色が強いと敬遠され、集客には逆効果に。
お店の宣伝ばかりするのではなく「ユーザーにとって役立つ内容」を伝えたり、ユーザーとコミュニケーションをとったりするのがコツです。
短期間で効率的にお店の認知度をあげるには?
できるだけ短い期間で集客効果を出したいなら、「SNS広告の出稿」を検討してみてください。
SNS広告はターゲットを絞って広告配信ができるので、広告出稿が「認知度アップ」や「フォロワー獲得」に繋がりやすいからです。
また「SNSのアカウントはあるものの、更新が停滞している」「集客に繋がる効果的な発信方法がわからない」という場合には、「SNS運用ツール・代行サービスの利用」が助けになります。
LINEなら「Links」、Instagramなら「デジタルパンダ」、Twitterなら「social dog」といったツール・サービスがありますよ。
お店の集客・宣伝におすすめのSNSはLINE(ライン)
さまざまなSNSがある中で、お店の宣伝に最もおすすめのSNSはLINEです。LINEの概要やメリットを紹介します。
LINEってどんなSNS?
LINEは日本国内で月間8,900万人以上(2021年時点)の人が利用している通信アプリです。
「LINEのアプリをダウンロードしたものの使っていない」というユーザーが少なく、国内での利用者数が圧倒的に多いという特徴があります。
老若男女問わず利用されており、日本では「スマホを持っているが、LINEは利用していない」という人を探す方が難しいかもしれません。
なおLINEには「LINE公式アカウント(旧LINE@)」という店舗・企業向けのアカウントが用意されています。
LINEの「集客に活かせる機能」
店舗・企業向けの「LINE公式アカウント」をつくると、以下の機能が利用できます。
- 予約機能
- クーポン配信
- お知らせ配信(一斉送信も)
- LINE上でショップカード(ポイントカード)管理
予約機能やクーポンなど、お店の宣伝・集客に必要な機能が一通り備わっていますね。
またLINEのメッセージはトーク画面に届くため、他のSNSに比べて「顧客に気づかれやすく開封されやすい」のも特徴。
そのためお店が集客用のLINEアカウントをもつことで、機会損失を防ぎ、より多くの顧客へ効率よくアプローチし、集客に繋げられます。
一方で友達登録していないユーザーには情報を届けられません。そのためLINE登録の呼びかけが重要です。
例えば「LINE登録すればドリンク1杯無料」といった特典を設けて、LINE登録を呼びかけているお店もあります。
また有料で広告出稿も可能です。
LINEはリピーターを増やしたい場合向き
LINEの利用が適しているのは、主に「リピーターを増やしたい」場合です。
「クーポン配布」「予約機能」「ポイントカードの管理」など、顧客の囲い込みに役立つ機能が多いからですね。
例えばLINEのクーポンは「東京在住の30代の男性にだけ」「友達歴が3ヶ月以上の人にだけ」などターゲットを絞って配布でき、高い利用率(リピート来店率)が期待できます。
LINE活用のコツ
トーク画面へのメッセージ送信は月に1回程度(個別のやりとりは除く)にしましょう。
トーク画面へのメッセージ送信が多すぎると「うっとうしい」と思われてブロックされる可能性が高まるからです。
お得な情報や重要な情報などを厳選して配信するのが効果的な使い方といえます。
Facebookでお店の宣伝
Facebookも利用しているお店が多いSNSです。特徴や機能について紹介します。
FacebookってどんなSNS?
Facebookは世界最大級のSNSで、日本国内のユーザー数は2,600万人(2021年時点)にのぼります。
「実名で利用する」という特徴があり、匿名性が低いために炎上リスクは比較的低くなっています。
日本では30代以上の利用者が多く年齢層が高めで、ややビジネスライクな落ち着いた雰囲気を持つSNSです。
店舗や法人用に、ビジネス利用できる「Facebookページ」という機能があります。
Facebookの「集客に活かせる機能」
Facebookでは、個人アカウントを取得した後に「Facebookページ」機能を使って、ビジネス用のページを作成できます。
Facebookページには以下のような特徴・機能があります。
- Google検索でヒットし、Facebookユーザー以外も閲覧できる
- 商品を掲載できる
- 複数人でアカウントを管理できる
- 「いいね!」してくれた人は「ファン」になり、投稿内容がファンのタイムラインに流れる
- 「予約ボタン」「電話をかけるボタン」を設置できる
情報量を多く掲載でき、Facebookのユーザー以外も閲覧できるため、公式サイトの代わりにFacebookページを使っている店舗も多数あります。
なおFacebookでは投稿内容に「シェア」「いいね!」をしてもらうことで情報が拡散しますが、拡散効果はTwitterに比べると低めです。
また有料で広告出稿もできます。
Facebook広告はユーザーデータが膨大でターゲティングの精度が高いことで知られ、狙った層に広告を届けやすいのが特徴です。
Facebookはリピーターを増やしたい場合向き
Facebookページに「いいね!」してもらうと、投稿内容がファンのタイムラインに表示されるからです。
ただタイムラインを見逃す人もおり、情報がユーザーの目に触れる確率はLINEほど高くありません。
Facebook活用のコツ
Facebookページを開設しただけで放置すると「営業してるのかな?」と疑問に思われるので、開設後は定期的(月1~2回程度)に更新しましょう。
文章と一緒に写真も投稿すると、目にとまりやすくなります。
Instagramでお店の宣伝
写真で魅力をアピールできる店舗の場合、Instagramも集客に効果的です。Instagramの特徴について紹介します。
InstagramってどんなSNS?
Instagramは国内に3,300万人以上(2021年時点)のアクティブユーザー(日常的または活発に利用している会員)がいるSNSで、文章ではなく写真や動画が共有できます。
投稿がハッシュタグ検索されるので、的確なハッシュタグがついていれば「お店のことを知らない層」「フォロワーではない人たち」に見てもらえます。
日本でのメインユーザー層は20代の女性です。
Instagramの「集客に活かせる機能」
Instagramには以下のような集客に繋がる機能があります。
- ショッピング機能
- 「料理を注文」機能
- ストーリーズへのリンク設置
Instagramでは外部のECサイト(BASE、Shopifyなど)と連携して、商品の写真からECサイトに誘導できるのが特徴です。
またアクションボタンやストーリーズ(24時間限定の投稿)のスタンプから、料理を注文してもらう機能も備えています。
「料理を注文」ボタン(スタンプ)を押すと、Uber Eatsなどの連携サイトに誘導できる仕組みです。
またストーリーズに任意のリンク先を追加でき、お店の公式サイトなどに誘導できます。
有料で広告出稿も可能です。
Instagramは新規顧客を獲得したい場合向き
Instagramが向いているのは新規顧客を獲得したい場合です。
Instagramではハッシュタグ検索が盛んなので、フォロワーではない人にもお店や商品について知ってもらえる可能性が高いからです。
写真や動画で店内の様子や商品について紹介し、直感的に「欲しい」「行ってみたい」と思わせられます。
一方でシェア機能がないため、Twitterのような拡散力は期待できません。
なおInstagramが向いているジャンルは、画像・動画でお店の魅力を伝えて集客に繋げやすい「ファッション」「コスメ・美容」「雑貨」「グルメ」などです。
反対に「店舗がない」「具体的な商品がない」という場合には、Instagramから集客に繋げるのは難しいでしょう。
Instagram活用のコツ
Instagramへの投稿なら、ハッシュタグは必須です。他のお店の投稿などを参考に、的確なハッシュタグをつけましょう。
また「写真の質(いわゆるインスタ映え)」や「画像の統一性」がとても重要。自信がない場合には、プロに撮影や画像加工を依頼する方法もあります。
毎日1回「通勤時間帯」や「昼休みの時間帯」などに更新すると見られやすくなります。
Twitterでお店の宣伝
Twitterも気軽に始められるSNSです。特徴を紹介します。
TwitterってどんなSNS?
Twitterは国内のアクティブアカウントが4,500万(2017年時点)を超えるSNSで、1回につき140文字以下の短い文章と写真・動画を投稿できます。
情報が拡散しやすく匿名性が高いこともあり、いわゆる「炎上」が起こりやすいのが注意すべき点です。
リアルタイム性も高く「今起きていることを検索するために使う」という人が多いツールでもあります。
ユーザーは20代までの若年層が中心ですが、幅広い世代で利用されています。
Twitterの「集客に活かせる機能」
Twitterには、集客に活かせる以下のような機能があります。
- ツイート
- リツイート(他人のツイートを再ツイートする機能)
- フォロー
ツイートはセールやイベントの告知に効果的です。
また「店舗に関する口コミ」をリツイートすることで、良い口コミを他ユーザーにもアピールできます。
お店の人がすすめるより「リアルなお客さん」がツイートしている口コミのほうが、信憑性が高いと思ってもらえるからです。
顧客や他店舗のアカウントをフォローし、繋がりを広げることで認知度をアップし集客に繋げることも可能です。
有料で広告出稿もできます。
Twitterは新規顧客を獲得したい場合向き
Twitterが向いているのは、新規顧客を獲得したい場合です。
情報が拡散しやすく、「フォロワーではない人」「お店のことを知らない人」にも情報が届く可能性があるからですね。
セールやイベントの告知にも向いています。
Twitter活用のコツ
投稿するときには、できればハッシュタグをつけましょう。ハッシュタグ検索する人の目に触れやすくなります。
また毎日1回は発信またはリツイートしたいところです。
つぶやきは文章だけでもOKですが、画像や動画があると目に止まりやすくなります。
「フォロー返し」する人も多いので、自分から見込み客になりそうな人をフォローするのもおすすめです。
まとめ:SNSでお店の宣伝をするならLINEが効果的
お店の宣伝ツールとして使うSNSは「Facebook」「Twitter」「Instagram」「LINE」が定番です。
SNSごとの特徴をまとめましたので、参考にしてください。
LINE | 【新規顧客獲得/リピーター集客】主にリピーター集客 【ユーザーの特徴】ユーザー数が圧倒的に多く、年齢層も幅広い 【メリット】開封率が高い 【デメリット・注意点】友達登録してもらう必要がある |
【新規顧客獲得/リピーター集客】主にリピーター集客 【ユーザーの特徴】ユーザーの年齢層が高め 【メリット】狙った層に広告が出せる(有料) 【デメリット・注意点】若い層への訴求は弱い |
|
【新規顧客獲得/リピーター集客】主に新規顧客獲得 【ユーザーの特徴】若い女性がユーザーの中心 【メリット】直感的にアピールでき、ECサイトに誘導できる 【デメリット・注意点】拡散力は低い |
|
【新規顧客獲得/リピーター集客】主に新規顧客獲得 【ユーザーの特徴】比較的若い世代の利用が多い 【メリット】拡散力が高い 【デメリット・注意点】炎上しやすい |
お店の宣伝・集客ツールとして最もおすすめなのはLINEです。
LINEはユーザー数が多くて年齢層が幅広いうえ、メッセージの開封率が高く情報が伝わりやすいからですね。飲食店、美容室、個人事業主など業種問わず利用できます。
またLINE公式アカウントを使えば「予約」「クーポン」などの機能が使え、店舗にとってもユーザーにとっても利便性が高くなります。
小規模店舗では複数SNSを同時運用するのは大変なので、「どのSNSにしようか」と悩んでいるならまずLINEをおすすめします。