電気代6月から値上げ!大手電力7社が16〜40%値上げへ!節電対策を解説

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燃料費高騰、円安の影響を受け、電気料金の値上げが止まりません。
2023年5月16日に政府の開いた「物価問題に関する関係者閣僚会議」にて、大手電力7社が申請していた家庭向け電気料金の値上げ幅を確定する査定方針を了承。
これを受け5月19日、大手電力7社の家庭向け電気料金は6月使用分から値上げが正式に決定しました。

値上げ幅は以下の通りです。

東京電力 平均15.9%
北海道電力 平均23.22%
東北電力 平均25.47%
北陸電力 平均39.7%
中国電力 平均26.11%
四国電力 平均28.74%
沖縄電力 平均33.3%

 

夏のエアコンによる電力需要を前に、家庭の負担増となる大きな値上げ。
冬の電気代負担をやっと乗り越えたと思ったら、迎える夏はさらに厳しくなりそうです。

そこでこの記事では
・電気代値上げの背景
・さらに今後の電気代はどうなるのか
・できる対策
について解説いたします。

また、あまりにも高くなった電気代にお悩みの方に、電気代を大幅に安くできるかもしれない方法についても解説しますので最後まで読んでみてください。

電気の乗り換え窓口電気の乗り換え窓口

電気代値上げの背景

電気代値上げの大きな理由は3つです。

1.LNG(液化天然ガス)の価格上昇

今回、2023年6月からの電気料金引き上げの理由は、火力発電に使う燃料であるLNG(液化天然ガス)の価格上昇が理由となっています。
大手電力10社中8社の2023年3月期決算が赤字となるなど経営は厳しい状況にあり、厳格な審査に基づいての燃料コストの料金上乗せはやむを得ない状況です。

その中での大手電力7社の値上げ申請を、政府の審査会合が燃料費や人件費など料金を構成する原価について妥当性を検証した結果了承されました。
ただし大手電力7社の申請内容に対し、政府は値上げ幅を圧縮して了承しています。
これはここ最近のLNG価格の下落を考慮したもので、今後のLNG価格の推移も気になるところです。

2.円安

円安も値上げの理由となっています。
2019年度のデータでは、日本の天然ガス供給の輸入割合は97.8%となっており、極めて多い量を輸入に頼っている状況です。
当然のことながら円安により輸入価格が高くなってしまっており、電力会社の経営を圧迫しています。

3.日本国内の電力供給量不足

日本国内の電力供給量は2010年を境に減少しています。
1つは2011年の東日本大震災によって原子力発電所の稼働停止が相次いだことによる電力供給量の低下。
もう1つは火力発電の縮小。採算の合わない古い火力発電所の停止、環境問題によりCO2排出量の少ない再生可能エネルギーへの転換が要因となっています。

ここで気になるのは「原子力発電所を再稼働すれば電気料金が安くなるのでは」ということ。
実は様々な要因があり、単純に安くなるとは言えないのが現状です。
詳しくはこちらの記事も併せてご覧ください。

今後の電気代はどうなるのか

電気代の推移を確認してみましょう。電気料金単価の推移でご説明します。

家庭用の電気代は2021年2月には19.43円/kWhでした。そこから毎月な上がり続け、2023年1月には31.25円/kWhとなっています。

そのため大手電力7社から値上げ申請が出されていました。

しかし2023年に入ってからは下落傾向にあり、このような背景を受け、5月16日の記者会見で松野博一官房長官はこう述べています。
「厳格な査定が行われ、査定後の標準的な家庭における電気料金の値上げ率は圧縮された」
また同日の閣議後の記者会見で西村康稔経産相は「燃料費調整額や電気料金の激変緩和策を加味して試算すると、7社中5社が当初申請前よりも低い料金水準になる」と説明しました。
これは、電力会社の申請に対し、政府が厳格に査定を行ったことで値上げ幅を抑えることができたとの説明です。

ただし激変緩和措置は9月までが期限となっており、冬の電力供給が課題となっています。

上昇を続けていたLNG価格が下落貴重にあり、その点では電気料金には好材料となりますが、政府は今後も様々な状況やウクライナ情勢などにより適切に判断すると説明しているため、状況により値上げが実施される可能性も考えられます。

電気代について常に対策を考えておいた方が良いでしょう。

電気代値上げの対策

電気代値上げの対策としては大きく分けて2つあります。
1つは節電、もう1つは電力会社の乗り換えです。

1.節電方法

・古い家電を買い換える

冷蔵庫、洗濯機、エアコンといった使用頻度の高い家電を買い換えることで電気代が安くなる場合があります。

特に、10年以上前の冷蔵庫、洗濯機、15年以上前のエアコンを使用している場合、最新のものと比較すると節電機能がかなり劣ります。それぞれを最新のものに買い換えた場合の月の電気代の例は以下の通りです。

冷蔵庫 約-550円
洗濯機 約-650円
エアコン 約-500円


月間約1,700円電気代が安くなり、年間約20,400円の電気代節約になります。

最新の電化製品の方が機能面では格段に優れており、生活の充実度も変わってくるので、古い家電の買い替えはおすすめです。


・エアコン効率を上げる

エアコンは効率よく使用しないと非常に電気代がかかってしまいます。

以下のポイントに注意して電気代を節約しましょう。

・電源ON/OFFは頻繁に行わない。

・調整した室温を逃さない。

・冷房効果を上げるには直射日光を防ぐ

・扇風機を併用してエアコンで調整した空気を巡回させる

・フィルターをこまめに掃除する

・室外機のファンを塞ぐように物を置かない


・よく使う電気製品を節電効果の高いものに替える

家の照明器具がまだ蛍光灯の場合、LED照明に切り替えることで電気代を節約することができます。4LDKの場合で月約-1,230円、年間約14,800円節約することができます。

蛍光灯と比較すると、LED照明は寿命が約6倍長いので、買い替えの手間や費用が省けるのも良い点です。

また、蛍光灯からは紫外線が出ますが、一般向けに販売されているLED照明からはほぼ紫外線が出ていないというのも特筆点です。


2.電力会社の乗り換え

電力会社の乗り換えにより電気代が大きく変わる場合があるので是非検討してみてください。
よくあるケースが引越しの際に不動産屋経由で電気会社の案内があった場合です。

新電力を進められることが多いのですが、電力会社によって料金の仕組みが大きく異なるため、ご自身のライフスタイルに全く合っていない電力会社と契約している場合があります。
案内された時に「今までより確実に電気代が安くなります」と説明を受けることが多いようです。

しかし実際はそうではないケースが多くあります。
電気代が高いと感じている方は、ご自身に合っていない電力会社である場合がありますので、一度電力会社の見直しをおすすめいたします。

電力会社が多いため自分では調べられないと感じている方は、電気乗り換え相談窓口なども活用してください。
契約するしないに関係なく無料で相談に乗ってくれます。

まとめ:電気代値上げ!できる対策を解説

大手電力7社が申請していた家庭向け電気料金の値上げ幅を確定する査定方針が政府に了承され、2023年6月1日からの利用分の値上げが決まりました。

2021年2月から値上がり続けていた電気料金単価が2023年に入ってから下落傾向にあり、それを受けて値上がり幅は調整されましたが、それでも電気代の値上がりは未だ止まりません。

政府の激変緩和措置も9月までが期限となっており、それ以降、特に電力需要の高まる冬の電力供給が課題となってきます。

現状、今後すぐに大幅な電気代の改善は難しいため、できる範囲での節電対策をおすすめいたします。

特におすすめなのは電力会社の乗り換え検討です。「今まで10,000円もいかなかった電気代が急に20,000円になった。電力会社を乗り換えたら10,000円以下に戻った」ということも多数あります。

電気代がかなり高くなったと感じている場合は是非電力会社の乗り換えも検討してみてください。

しかし電力会社ごとにサービスやプランが異なるため、ご自身での比較健闘は難しいかもしれません。

その場合は電力乗り換え相談窓口の利用がおすすめです。乗り換えることで電気代が安くなるのかどうか確認してくれます。

電力会社は即日切替ではなく切り替えに時間がかかるため、早めの相談がおすすめです。

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