【退去】電気のブレーカーはどうする?解約方法や停止当日の注意点を解説

退去・引っ越し時に「ブレーカーを落とし忘れた!」という人はけっこう多いです。

実は退去時にはブレーカーを落としておくのが基本。漏電火災・通電火災などの事故を防ぐためです。

ただ「寒冷地にある」など、物件によってブレーカーを落としてはいけない場合も。

この記事では「退去時にブレーカーを落とすべきか」や「ブレーカーの正しい落とし方」について解説します。

また退去時にはブレーカーを落とすだけではなく、電気の契約を解除する手続きも必要。解約しないと、ブレーカーを落としても電気代がかかり続けてしまいます。

解約手続きについては「そもそも手続きするのが面倒」「手続きを忘れていて、退去当日にかなり焦った」という体験談も多いです。電気だけではなくガス・水道の手続きも必要なので、より面倒なのが正直なところ。

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退去時はブレーカーを落とす

退去時にはブレーカーを落としておくのが基本です。

ブレーカーの落とし方と注意点について解説します。

ブレーカーの落とし方

ブレーカーの落とし方は簡単です。


分電盤にあるスイッチを以下の順番で落としていきましょう。
分電盤は玄関や洗面台の横に設置されていることが多いです。

  1. 安全ブレーカー
  2. 漏電ブレーカー(漏電遮断器)
  3. アンペアブレーカー(サービスブレーカー)

一般的な分電盤では、右から「安全ブレーカー」「漏電ブレーカー」「アンペアブレーカー」の順に並んでいます。

実は家全体の電気を止めるのであれば「アンペアブレーカーを下げるだけ」でもOKです。


ただ安全ブレーカーがONのままアンペアブレーカーをOFFにしてしまうと、家電などに負担がかかってしまう可能性があります。
そのため順番に落とすようがより安全です。

なお東京電力も「契約解除時にはアンペアブレーカー、漏電ブレーカーを切ってください」と案内しています。

注意点1:ブレーカーを落としてはいけない物件も


退去時にブレーカーを落とすべきではない建物もあります。


具体的には、寒い地域などで「給湯器の配水管に凍結防止用ヒーターが設置されている」物件ですね。


このような物件でブレーカーを落として退去してしまうと、凍結防止ヒーターが動作しなくなります。

ヒーターが動かないと水道管や給湯器の配管が凍結し、破裂する恐れがあるのです。


退去時に電力会社から「ブレーカーを落としてください」と案内されても、まずは管理会社または大家さんに以下の点を確認してください。

  • 退去時にブレーカーを落とすべきか
  • ブレーカーを切るのであれば、先に給湯器の水抜きをすべきか

また寒冷地でなくても、管理会社によっては「ブレーカーは落とさずに退去して下さい」というケースもあります。例えば大東建託などです。

またオートロックマンションなどでは、ブレーカーを落とすと管理事務所に警報を発報する場合もあるので、事前に確認が必要です。

注意点2:アンペアブレーカーがない物件も


現在普及が進んでいる「スマートメーター」が設置されている物件では、分電盤にアンペアブレーカーがないケースもあります。



スマートメーターには、アンペアブレーカー機能がついているものが多いからですね。


スマートメーター設置物件から退去する場合には、念のため「退去時に何か操作が必要になるのか」を契約先の電力会社に確認しましょう。

ブレーカーを落とす必要性

引っ越し・退去の際にはブレーカーを落とす必要があるのは、なぜでしょうか。

それはブレーカーを落とさないまま部屋が無人になると、予期せぬ火災などが起こる可能性があるからです。

具体例を2つ紹介します。

退去時にブレーカーを落とす理由1:漏電防止

退去時にブレーカーを落とす理由は、まず「漏電を防ぐため」です。

漏電とは、電気が本来の通るはずのルート以外を流れてしまう現象のこと。電気が漏れないようにしている設備(絶縁物)の劣化や傷によって起こります。


漏電すると電気がムダになりますし、感電・漏電火災といった大きな事故に繋がる可能性もあります。

退去時にブレーカーを落とす理由2:通電火災防止

「通電火災の防止」も退去時にブレーカーを落とすべき理由のひとつ。

通電火災とは「停電から電気が復旧する際に起きる火災」のことです。

台風や地震などによる停電時に室内に電気が通っていた場合、電気が復旧して通電した際に発火する可能性があるのです。

通電火災の危険性は、阪神大震災や東日本大震災で広く知られることになりました。

ブレーカーを落とし忘れたら電気代は発生する?

ところでブレーカーを落とし忘れた場合には、退去後も電気代がかかり続けてしまうのでしょうか。

大丈夫です。
電力会社に「電気の解約連絡(退去日の連絡)」をしていれば、仮にブレーカーを落とし忘れていても電気代は発生しません。

一方で「ブレーカーは落としたけれど、電気の解約連絡を忘れていた」という場合には、電気料金(基本料金)がかかり続けてしまいます。注意しましょう。

ブレーカーを落とし忘れた時の対処法

ブレーカーを落とし忘れると、最悪の場合には火災に繋がってしまう可能性があります。

しかしブレーカーを落とし忘れたからといって、焦らなくても大丈夫です。対処法をご紹介します。

対処法は「管理会社・大家さんに連絡する」

ブレーカーを落とし忘れたことに気づいたら、気づいた時点で旧居の大家さんか管理会社に連絡をしてください。そして、代理でブレーカーを落としてもらえないか頼んでみましょう。


できるだけ速やかな連絡が望ましいので、電話での連絡をおすすめします。

大家さんや管理会社が対応できないようであれば、電力会社に連絡します。電力会社への連絡にあたっては、電気のお客様番号があるとスムーズです。

退去立会い時に担当者がブレーカーを落とすことも

実は退去後には、管理会社の担当者がリフォームに入ります。その際にブレーカーが落ちていないことに気づき、落としてくれる場合も。

また退去当日の「退去立会い」のときに、担当者がブレーカーを落としてくれることもありますよ。

自分でブレーカーを落とさなくても、他の人が落としてくれているケースもあるのですね。

いずれにせよ、ブレーカーを落とし忘れてもパニックになる必要はありません。

旧居に戻れるなら自分で作業し、戻るのが難しいなら大家さんや管理会社に連絡しましょう。

退去日が決まったら電気の解約手続き

ブレーカーを落としても、電気の解約連絡をしていないと電気料金がかかり続けます。

そのため退去日が決まったら、早めに電気の解約手続きをしておきましょう。

多くの電力会社では1か月程前から受け付けてくれる

解約連絡は1ヶ月前(30日前)から受け付けている電力会社が多いです。

解約連絡後も、指定した解約日まで電気は使えます。ですから引っ越しや退去が決まったら早めに連絡しましょう。

連絡はいつまでにすればいい?

解約連絡の受付可能期間は電力会社により異なります。

地域電力各社の解約連絡期限をまとめましたので、参考にしてください。

東京電力 使用停止日の3営業日前までに
関西電力 使用停止日の30日~1営業日前までに
北海道電力 使用停止日の3営業日前までに
東北電力 通常は使用停止日の30日~3営業日前までに
(LINE申込みなら当日14時まで受付可能)
北陸電力 使用停止日の3営業日前までに
中部電力 使用停止日が決まり次第、なるべく早めに
(インターネットでの申込みは2営業日前まで)
中国電力 使用停止日の60日~2営業日前までに
四国電力 期限について記載なし
(インターネットでの申込みは2営業日前まで)
九州電力 使用停止日の30日~2営業日前までに
沖縄電力 使用停止日の4~5日前までに

※2021年12月時点の情報です

「退去日の2~3営業日前までには連絡を」という電力会社が多いですね。

ただ余裕をもって引越し準備を進めるためにも1~2週間前に連絡しておくのがおすすめですよ。

なお連絡はインターネットや電話ででき、「インターネットでの申込み期限のほうが早めに設定されている」という場合もあります。

期限を過ぎてしまったら手続きできないの?

期限を過ぎていたり当日連絡であったりしても、電話なら解約連絡を受け付けてもらえる可能性があります。

「解約連絡を忘れていた」と気づいた時点で、早めに電力会社に連絡してください。すでに退去した後でも連絡はできます。

ただ引越しシーズン(3~4月)には電力会社の窓口が混み合っており、「電話が繋がらない」という可能性も。

早く連絡したいのに「連絡できない!繋がらない!」「連絡ができなかったらどうなるんだろう?」とやきもきするのはイヤですよね。

そのため「引越しが決まったら期限までに」「できれば早めに」連絡しておくのがベストです。

なお「電力会社の会員ページで手続きするのが面倒」「ガスや水道の手続きもまとめてできたらいいのに」と考えている人には、以下の窓口がおすすめ。

電気・ガス・水道の廃止と新居での利用開始の手続きをまとめて一括で代行してくれて便利です。

ガス・水道の解約連絡も忘れずに

退去する際にやらなくてはいけないのは、電気の手続きだけではありません。

退去時に必要になるライフラインの手続きについて紹介します。

ガス・水道の解約手続きも忘れずに


退去にあたっては、電気のほかにガス・水道についても解約連絡をする必要があります。
連絡先は契約中のガス会社・水道局です。

またガスの閉栓にあたっては、以下のような場合には立会いが必要になるケースが多いので注意してください。

  • オートロックマンション・アパートからの退去
  • ガス警報器の取り外しが必要

ガス閉栓の立会いが必要な場合は、引っ越し当日の搬出のスケジュールなどに合わせて立会い時間を決める必要があります。

希望日時をおさえるためには、早めにガス会社に連絡するのがおすすめ。特に3~4月は引越し繁忙期のため、希望の閉栓日時が予約しにくくなりますよ。

電気と合わせて、ガス・水道の手続きも忘れず早めに行いましょう。

ライフラインの手続きの手間を減らす方法

引っ越し・退去にあたっては「住所変更」「転校・転園の手続き」「郵便物の転送手続き」など、やるべき手続きがかなり多いです。

荷造りや引っ越し業者の手配などにも、時間と労力を割かれます。


ただでさえやることが多い引っ越しなので、ライフラインの手続きは一括代行サービスを使って楽をするのがおすすめ。

ひとつの窓口に連絡するだけで、退去時と新居の電気・ガス・水道の手続きをまとめて代行してくれます。

代行サービスを使うことで楽になるだけではなく、以下のようなミス・失敗も防げます。

  • 窓口の電話番号が探しにくくてイライラする
  • 電力会社の窓口に電話が繋がらず、後回しにしているうちに連絡を忘れてしまった
  • 電力会社のサイトで手続きをしたつもりだったが、手続きが完了できていなかった

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まとめ:退去時は電気の解約連絡とブレーカーを落とすことを忘れずに

退去にあたってはブレーカーを落として部屋を出るのが基本。ブレーカーを落とさないと、感電や火災などの事故が起きる可能性があるからです。

大家さんや管理会社に鍵を返す前に、ブレーカーを落とすのを忘れないようにしましょう。

ブレーカーを落とすときは配電盤の右から左へ「安全ブレーカー」「漏電ブレーカー」「アンペアブレーカー」の順番で落としていきます。

ただ以下の場合には、ブレーカーは落とさず退去してください。

  • ブレーカーを落とすと配管が凍結して破裂する危険性がある
  • 管理会社がブレーカーを落とさないよう指示している

なおブレーカーを落とし忘れても、電気の解約連絡をしていれば「実際には電気を使っていないのに電気料金が請求される」ということはありません。

反対に解約連絡を忘れていると、ブレーカーを落としても電気代が発生します。

忘れがちな電気の解約連絡は、一括代行サービスに任せるのがおすすめですよ。電気のほかガス・水道の手続きもできるので、引っ越しにともなうライフラインの手続きが楽になります。

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