一人暮らしの電気代の平均は?夏や冬の電気料金はいくら?安く抑えるための節約術を解説

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「一人暮らしの電気代が、予想していたより高いと感じている」という人も多いのではないでしょうか。下宿の大学生や新社会人にとっては、光熱費もイタイ出費ですよね。

そこでこの記事では「一人暮らしの電気代の相場」や「一人暮らしの電気代を安くする方法」をご紹介します。

日々コツコツ取り組めるものから、電気料金の「仕組み」を変えてしまう方法まで紹介しますので、最後まで読んでいただければ「今すぐできる電気代の節約方法」がわかるはずです。

電気の乗り換え窓口電気の乗り換え窓口

電気代の「仕組み」を知ろう

電気料金を安くするためには、まず基本的な「仕組み」をつかんでおく必要があります。電気代の基本料金は、どのように決まるのでしょうか。

電気代は「基本料金」「電力量料金」「再生可能エネルギー発電促進賦課金(ふかきん)」の3つから構成されています。

基本料金とは契約料金プランによって決められた固定の料金ですが、使用量に関わらず請求されることが特徴です。

電力量料金は、使用した電気量に応じてかかる従量料金で,電気会社が設定する電力単価(円/kWh)を乗じた額が請求されます。

再生可能エネルギー発電促進賦課金とは、家庭電気代の中に含まれている要素で、再生可能エネルギー機関が作り出す電力を買い取るための支払いを一般の電気利用者が毎月負担しています。

電気代を節約するためには、電力使用量を減らすことが一番手っ取り早く今すぐできる術です。また、電気料金を決定する契約容量(契約アンペア)も見直して電気代をこれまでより抑える方法もあります。

一人暮らしの電気代の相場や平均は?

一人暮らしの電気代の相場はいくらなのでしょうか。データをもとに紹介します。

一人暮らしの電気代は月間6,000~8,000円が目安

総務省が実施している「家計調査」によりますと、2022年に一人暮らし世帯(単身世帯)が支払った電気代(1ヶ月あたりの平均額)は6,808円でした。電化製品の多さにもよって電気代の変動はありますが、みなさんはこの平均額より高かったでしょうか? 低かったでしょうか?

ちなみに2020年の一人暮らし世帯(単身世帯)が支払った金額は5,791円なので、2年間で約1,000円も値上がりしたことが分かります。

一人暮らしの電気代の相場は、1ヶ月あたり約6,000~8,000円と思っておくといいでしょう。

オール電化でもないのに「一人暮らしで電気代が月10,000円を超えてしまう」という人は注意したいところです。そこまで電気を利用しているわけではないのに「電気代が相場よりかなり高い」と感じている場合、電気代の見直しを図るべきかもしれません。

 

一人暮らし世帯における電気代の平均

2020

5,791円

2021

5,482円

2022

6,808円

※出典:総務省「家計調査報告(家計収支編)2022年」 を参考に作成

若い世代の一人暮らしなら月間6,000円以下が相場

ただし上記の平均金額は一人暮らししている「全世代」の平均値です。

日中も家にいて電気を使う高齢者に比べると、日中は自宅にいる時間が短く学校や職場で過ごす大学生・若手社会人の電気代は、安くなる傾向があります。ただ、コロナ禍によって企業が積極的に実施しているテレワークを継続している場合は、日中でも自宅にいる時間が増えるため、電気代は平均額よりも高くなる可能性はあります。

ちなみに総務省のよる家計調査の「2022年の年齢別データ」だと、以下のような平均値が出ています。

対象 1ヶ月あたりの電気代(2020年) 1ヶ月あたりの電気代(2022年)
一人暮らし世帯平均 5,791円 6,808円(+1,017円)
34歳以下の一人暮らし世帯 3,628円 4,768円(+1,140円)
35~59歳の一人暮らし世帯 5,892円 6,662円(+770円)
60歳以上の一人暮らし世帯 6,527円 7,670円(+1,143円)
65歳以上の一人暮らし世帯 6,488円 7,699円(+1,211円)

※出典:総務省「家計調査報告(家計収支編)2022年」 を参考に作成

つまり日中の電気使用量が少ない大学生や若手社会人であれば、電気代は月間5,000円以下が相場だと言えます
「一人暮らしの大学生・社会人で電気代が1ヶ月あたり6,000円以上だと高い」と思ったほうがよさそうです。
ただし「オール電化物件住まい」「リモート授業・テレワークで日中もほぼ家にいる」なら、この限りではありません。

「オール電化」での一人暮らしの電気代は平均11,000円が目安

近年では賃貸物件でも増えている「オール電化」。総務省の家計調査によると、関西電力での一人暮らしにおけるオール電化の電気代平均額(2020~21年)は11,415円でした。

一人暮らしでオール電化を検討している人は、メリット・デメリットを踏まえたうえで考えてみてください。

メリット ・火災の心配がない
・掃除がラクになる
・お湯が早く沸く

デメリット

・日中の電気代が高い
・停電時に家電が使えない
・そもそも物件数が多くない

電気料金に関して注意したいポイント

みなさんご存じの通り、電気を使う頻度は季節によっても変わりますよね。寒い冬場は暖房をつけて部屋を暖かくしたり、逆に夏場はエアコンを入れて涼しくします。その分だけ他の季節よりも電気代は上がりますが、具体的に季節によってどのくらい金額が異なるのでしょうか? 実際に数値が出ているので見ていきましょう。

季節によって電気料金も変わり、年間通して冬は電気代が高い!

「大学生・若手社会人の一人暮らしで、1ヶ月あたりの電気代が6,000円以上だと高いかも」とお伝えしました。ただ電気代は季節によって変動します。電気で動く暖房器具を使う冬は、一人暮らしでも電気代が高くなるからです。また夏もエアコンを使う頻度が高くなるため、夏と冬は電気代がどうしても高くなってしまいます。

具体的には、電気代が安くなる秋に比べて、暖房を使う冬は月あたり1,000円以上電気代が高くなることも。

一人暮らし世帯の家計調査をもとに、季節ごとの電気代がいくらなのか紹介しましょう。

季節 1ヶ月あたりの電気代(一人暮らし世帯全体)
冬(2022年1月~3月) 7,749円
春(2022年4月~6月) 6,333円
夏(2022年7月~9月) 6,418円
秋(2022年10月~12月) 6,557円

※出典:総務省「家計調査報告(家計収支編)2022年」 を参考に作成

他の季節に比べて冬の電気代がかなり高いのがわかりますね。夏より冬の電気代が高いのは、暖房を使うときに外気温と設定温度の差が大きくなるからです。

地域によっても一人暮らしの電気代の相場は変わる

夏・冬などの季節のほか、地域・エリアによっても電気代の相場は変わります。

例えば集合住宅が多く一戸あたりの面積が狭い都市部では、電気代は安くなる傾向があります。また冬の寒さが厳しい北海道・東北では、電気代が高くなりがちです。

2022年の総務省による家計調査をもとに、地方別の一人暮らし世帯の電気代がいくらなのか紹介します。

地方 1ヶ月あたりの電気代(一人暮らし世帯全体)
北海道・東北地方 6,900円
関東地方 6,731円
北陸・東海地方 7,109円
近畿地方 6,254円
中国・四国地方 7,449円
九州・沖縄地方 6,927円

※出典:総務省「家計調査報告(家計収支編)2022年」 を参考に作成

2022年において、1ヶ月あたりの電気代が最も高かったのは「中国・四国地方」でした。次いで「北陸・東海地方」も7,000円オーバーという結果に。やはり冬の寒さが厳しい「北海道・東北地方」でも電気代が高い傾向があります。

また、そこまで金額に大きな差はありませんが、「関東地方」や「近畿地方」の電気代が安いのは、気候が比較的温暖なほか、電気をあまり使わない若者が比較的多いことも原因かもしれません。

電気代は上昇傾向にあることも知っておこう

最近では「世界的なエネルギー資源価格の上昇」などを受けて、電気代が上昇傾向にあります。
燃料の価格が上昇すると、電気代の計算に使う「1kWhあたりの燃料費調整単価」も上がるからです。

また電気代がJEPX(日本卸電力取引所)の取引価格に連動する料金プランでは、JEPXでの価格高騰を受けて急激に電気代が増えたこともありました。

電気代値上がりによって「節約に励んでいて電気使用量は減っているはずなのに、電気代は例年とあまり変わらない」という人もいるでしょう。

【2023年6月更新】電気代の平均値上げ幅はどれくらい?

年々電気代が値上がりを続けていますが、2023年6月から大手電力7社による電気料金の値上げが発表されました(6月使用分から適用)。そこで各社の電気料金の値上げ幅や、家庭の負担額についての経済産業省による最新情報をもとにまとめましたのでチェックしてみてください。

大手電力7社が2023年6月分から電気料金の値上げ実施

経済産業省によれば、6月1日から使用する分から電気代が値上がりするとのことですが、それぞれの電力会社で具体的にどれくらい上がったのか、電力各社の平均値上げ幅を表にしてみました。

電力会社名 規制料金値上げ幅
北海道電力 平均23.22%
東北電力 平均25.47%
東京電力 平均15.9%
北陸電力 平均39.7%
中国電力 平均26.11%
四国電力 平均28.74%
沖縄電力 平均33.3%

※経済産業省のサイトを参考に作成(2023年6月時点)

値上げ幅が最も高いのは「北陸電力」で約40%

2023年6月の電気代値上がりによって、最も値上げ幅が大きかった電力会社は「北陸電力」で40%近い数値となりました。一方で最も値上げ幅が小さかったのは「東京電力」で約15%でした。

ただ、国は激変緩和措置という月々の電気代から2,800円の値引き施策を行っています。これらを踏まえると、電気代はロシアによるウクライナ侵攻前の2022年2月の水準を下回るか同等の水準となる見込みで、国は電気料金の負担軽減に努めています。ですが、この緩和措置が終了してしまうと、電気代の大幅な値上げを実感せざるを得なくなるかもしれません。

東京電力では7月から「自由料金」の値上げも

電気料金には、値上げの際に国の許可が必要な「規制料金」と、電力会社が独自に決められる「自由料金」の2種類があります。

約15~40%の値上げを実施するのは「規制料金」のほうです。一方、2016年の電力自由化以降に登場したものを「自由料金」と言われ、「新電力」などとも呼ばれています。電気代が安くなるというメリットがありました。

ですが、東京電力では規制料金の水準に合わせる形で7月1日から「自由料金」の値上げを決定しています。

自由料金」は「規制料金」のように値上げの上限が設定されていないのが特徴ですそのため、燃料費高騰の影響を受け、「規制料金」よりも高くなる可能性も考えられます。安さのメリットを受けにくい状況になっているので、「自由料金」で契約している方は注意が必要です。「規制料金」から「自由料金」への乗り換えを検討している人は、最新の状況を把握しつつ検討しましょう。

一人暮らしの電気料金にも影響ある?

この値上がりは一人暮らしの電気代にも影響してくると思われますので、これまでよりも電気料金が上がったと感じる人は多くいるでしょう。少しでも電気代を抑えたいという人は、これから解説する電気代節約術の実践や、自分に合った電力会社を見つけることが電気料金を少しでも安くする鍵となります。電気代の値上げについては、こちらの記事でも詳しく紹介していますので参考にしてみてください。

一人暮らしで年間通して電気代が高い場合の原因

「一人暮らしの電気代が相場より高くて悩んでいる」という場合、以下のような原因が考えられます。

  • 家電が古く消費電力量が多い
  • 家電の使い方に問題がある
  • 契約アンペア数が大きい
  • 一人暮らし向きではないプランを契約している

順番に解説します。

家電が古く消費電力量が多ため節約に向いていない

家電の省エネ性能は年々進化しています。裏を返せば「古い家電は省エネ性能が低い」ということです。また家電が経年劣化すれば、電気の利用効率も悪くなります。

「一人暮らしを始めるときに、初期費用を抑えるために中古家電を買った」「一人暮らしを始めてから長く、一度も家電を買い替えていない」という方は、家電が古いせいで電気代がかさんでいるのかもしれません。

一度自宅にある家電の製造年を調べてみましょう。

家電の使い方に問題がある

電気代が高い場合、家電の使い方に問題(無駄)がある可能性も。

家庭内で電気消費量が多い家電には「冷蔵庫」「照明器具」「テレビ」「エアコン」「洗濯機」「給湯器」があります。それぞれの使い方について、以下のポイントをチェックしてみましょう。

家電の種類 電気消費量を増やす「NG行動」
冷蔵庫 ・開閉回数が多い
・食品をぎゅうぎゅうに詰め込んでいる
・食品の粗熱をとらずに入れる
照明器具 ・昼間でもずっとつけっぱなし
テレビ ・見ていないのについたまま
・画面が明るすぎる
エアコン ・設定温度が低すぎる、高すぎる
・フィルターを掃除していない
乾燥機能付き洗濯機 ・晴れていても乾燥機能を使っている
・洗濯物を詰め込みすぎている
給湯器 ・使わない場合でもスイッチをオンにしっぱなし

一人暮らしにしては契約アンペア数が大きい

契約アンペア数が大きすぎることも、電気代が高い原因かもしれません。

アンペア数とは「同時に使える電気量」のことで、契約時にアンペア数を「10A」「20A」「30A」などと指定します。多くの電力会社では、契約アンペア数が大きいほど電気の基本料金が高くなる「アンペア制」を採用しています。

契約アンペア数が少なすぎると「電子レンジとドライヤーを同時に使うとブレーカーが落ちる」などの問題が発生します。しかし反対に契約アンペア数が大きすぎると、無駄な基本料金を払うことに。

アンペア数は電力会社の「マイページ」や「電気使用量のお知らせ」などで確認できます。なお関西電力など、アンペア制ではない電力会社もあります。

契約プランが一人暮らしに合っていない

電気の契約プランが一人暮らしのライフスタイルに合っていないため、電気代が高くなっている可能性もあります。

例えば一人暮らしの電気使用量は平均で170~200kWhくらいと言われています(オール電化以外)。電力会社の多くは「段階性料金」をとっていて、以下のように電力使用量が増えるほど料金単価がアップする仕組みになっています。

段階 単価
第1段階:120kWhまで 19.88円/kWh
第2段階:120kWh超300kWhまで 26.48円/kWh
第3段階:300kWh超 30.57円/kWh

※東京電力従量電灯B・Cの場合
※価格は税込み

そのため一人暮らしの場合には、第1段階と第2段階の料金が安いプランが適しています。「一人暮らし開始時に電気の契約プランをしっかり確認・検討しなかった」という人は、プランを再検討してみましょう。

電力会社や料金プランを比較するには「比較サイト」「ランキングサイト」などが便利です。また各電力会社のサイトでは、どのくらい電気代が安くなるかわかるシミュレーターなども用意されています。

ただすべて自分で調べるのは大変ですよね。
電気のプロに相談して「自分に合った電力会社」「一人暮らしに最適な電力会社」を選んでほしい場合は、以下のサイトがラクなので気軽に相談してみましょう。

一人暮らしの電気代節約術【2023年最新版】

ここまでは一人暮らしの電気代が高くなっている原因をご紹介しました。この章では、それぞれの原因を解消する「節電・節約方法」を紹介します。

  • 省エネ家電に買い換える
  • 省エネになる家電の使い方を知る
  • エアコンの使い方で賢い節約を
  • 契約アンペア数を変更する
  • 電力会社や契約プランを見直す

順番に解説します。

省エネ家電に買い換えて消費電力を極力抑える

家電が古いせいで電気代が高くなっているなら、省エネ家電に買い替えるのがおすすめ。最近の家電は省エネ性能が高まっているからです。

家電量販店などで商品を選ぶ際には、省エネ性能を示す「省エネルギーラベル」「省エネ統一ラベル」の表示に注目してください。ラベルを見て以下のようなポイントで選ぶのがおすすめです。

  • eマークが緑色
  • 多段階評価点(星の数)が多い
  • 省エネ基準達成率の数字が大きい
  • エネルギー消費効率がいい(年間消費電力量が小さい)

ただし買い替えには初期費用が掛かりますので、金銭面で無理のない範囲で実施してください。

また賃貸物件に備え付けの家電を交換したい場合は、大家さんまたは管理会社との事前相談が必要です。勝手に買い替えてしまうと、トラブルになることもあります。

例えば一人暮らし用の賃貸ワンルームには、入居時からエアコンが備え付けられているケースが多いですね。

備え付けのエアコンの場合「耐用年数を超えている」「運転時に大きな音がするなど、古すぎて騒音が起きている」などの場合には、貸主負担で交換してもらえるケースもあります。

省エネになる家電の使い方を知り節約を

家電の使い方でも節電・節約ができます。一人暮らしでも簡単にできる工夫ポイントをいくつか紹介します。

家電の種類 消費電力量を減らす「工夫ポイント」
冷蔵庫 ・開閉回数を減らす
・扉を開ける時間を短くする
・食品を詰め込まず、スキマをつくる
・食品は粗熱をとってから入れる
照明器具 ・日中は自然光で過ごす
・シェードをこまめに掃除する
・LEDに交換する
テレビ ・見ないときは消す
・画面の明るさを暗くする
エアコン ・自動運転設定または弱冷房除湿にする
・設定温度を見直す(夏は室温が28℃、冬は室温が20℃になるように)
・サーキュレーターを併用して空気を循環させる
・「遮熱効果のあるカーテン」「窓に貼る遮熱シート」などと併用する
・月1~2回はフィルターを掃除する
・室外機の周りにモノを置かない
・帰宅時は換気して熱気を逃してからスイッチオン
乾燥機能付き洗濯機 ・まとめ洗いで運転回数を減らす
・洗濯物の量は容量の80%程度までにする
・晴れている人はできるだけ外干しする
・夜に洗濯する(夜間の電気代が安いプランの場合)
給湯器 ・使わない場合は電源をオフにしておく
トイレ ・温水洗浄便座の場合、使用時以外はふたをしておく
・温水洗浄便座が不要な場合は電源を切る

冷蔵庫に入れる食品を減らす方法としては「冷蔵庫に入れなくてもいい食品を見極める」というものがあります。
例えば根菜類は常温保存できるケースも多いです。一度冷蔵庫の中を見直してみてください。

なお小型家電やパソコン周辺機器も含むすべての家電について、「節電タップ」で待機電力を減らす方法もあります。

また表にはありませんが、炊飯器の保温機能を使う時間を短くするのも、節約・節電に効果的です。

エアコンの使い方で賢い節約を

冬場のエアコン使用はかなり電力を消費します。暖房代を下げるなら、エアコンの代わりにこたつや電気毛布を活用してはいかがでしょう。「こたつに入って、一枚多めに羽織る」でも十分な暖かさかもしれません。

また、夏場であれば、空気を循環させるためにサーキュレーターを使用して冷房効率アップさせましょう。そうすれば、設定温度を下げ過ぎることなく電力の消費も抑えられます。

加えて、一般的にエアコンは電源を入れ稼働する際に電力をかなり消費します。そのため、短時間の外出であればエアコンをつけたままにするのも節約に繋がりやすいです。

契約アンペア数を変更して節約、目安は20~30A

契約アンペア数を見直すのも、一人暮らしの電気代を節約するいい方法です。

多くの電力会社の電気料金プランでは「アンペア制」を採用しており、契約アンペア数によって基本料金が変わります。そのため契約アンペア数が大きければ(60Aなど)、それだけ電気代は高くなるのです。

一般的に一人暮らしだと契約アンペア数は20~30A(アンペア)でも十分だと言われています。一人暮らしに最低限必要なアンペア数を計算してアンペア数を減らせれば、基本料金を節約できます。

参考として主な家電のアンペア数を紹介します。複数家電を同時に利用する場合は、それぞれのアンペア数を足した数字が必要になります。

家電 アンペア数
冷蔵庫 2.5A
テレビ 2.1A
エアコン ・暖房:6.6A(起動時20A)
・クーラー:5.8A(起動時14A)
こたつ 5A
電気カーペット 8A
電気ストーブ 9.9A
IHジャー炊飯器 13A
電子レンジ 15A
電気ケトル 11A
ドライヤー 12A
アイロン 14A

※上記は目安であり、実際のアンペア数は機種などにより異なります。

暖房器具やキッチン家電のアンペア数が大きいですね。そのため必要アンペア数を計算するときは、暖房で電気使用量が増える冬を基準に考えましょう。

契約アンペア数の変更手続きは電力会社のWEBサイトなどで可能です。契約アンペア数の変更に伴いブレーカー交換が必要になる場合もありますが、工事費用は無料のケースがほとんど。スマートメーターの場合は工事不要です。

電力会社や契約プランを見直す


契約する電力会社や料金プランを「一人暮らしにあったもの」に乗り換えるのも、電気代の節約に効果的です。

この電力会社や料金プランを変更することは、何かを買い替えるといったことはせず、工事なども不要なので今からでもできます。そこで電力会社や契約プランの見直しについての詳細は次項で詳しく解説します。

電気代を抑えるために今すぐ実践できる節約方法

ここまで一人暮らしにおける電気代の節約術について解説してきました。省エネ性能が高い家電に買い替えるのは有効的ですが、費用がかかるのが心配という方もいらっしゃると思います。

そのような方には今すぐ実行できる「自分に合った電力会社を見つける」ことからスタートしてみませんか?

一人暮らしに最適な電力会社やプランを探し、節約効果を最大限に!

最初のほうでもお伝えしましたが、2016年に実施された「電力の小売自由化」により、電気の小売には多くの企業が参入しました。そのため私たち消費者は、居住地域を管轄する地域電力(東京電力や関西電力など)以外の電力会社も選べるようになっています。

契約できる電力会社が増え、選べる電気料金プランも豊富になりました。つまり消費者は多様な料金プランの中から、自分のライフスタイルにマッチするプランを選べるようになったのです。

例えば「基本料金が無料のプラン」「夜間の電気代が安いプラン」は、一人暮らしの大学生や社会人に向いています。「電気代に応じてポイントが還元されるプラン」「ガス代とまとめるとオトクになるプラン」などもあります。

なお新たに参入した電力会社の多くは、地域電力よりもオトクな料金プランを用意しています。そのため電力会社を切り替えれば、一人暮らしでも電気代が安くなる可能性が高いです。

ちなみに電力会社を切り替えても、多くの場合メーターやブレーカーは変わらず工事も不要。手続き自体も新しい電力会社に申し込むだけなので簡単です。

電気の供給に使う電線は従来どおり地域電力が管理するので、乗り換えても「停電しやすくなる」とか「災害・停電時の復旧が遅くなる」といったことはありません。

おおざっぱに言えば「電気代の支払い先が変わり、電気代が安くなる」だけなので、電気代を安くしたいなら電力会社を乗り換えましょう。安い料金プランになれば、「電気代節約の取り組み」の効果もアップするはずです。

とはいえ、乗り換え先候補の電力会社は多数あり、自力では比較検討するのに時間がかかることも。
電気のプロに任せて「一人暮らしに合う電力会社」を提案してもらうなら、以下の窓口がおすすめです。

電気代の高騰により2023年6月時点で新規契約の受付を停止している電力会社もあるので、乗り換えるなら早めに検討・手続きしましょう。電気代の高さに少しでも悩んでいる方は、以下から気軽に相談してみてください。

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