【高い電気代にお悩みの方】無料相談窓口で電気料金を見直そう!

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「最近電気代が高くなってきたなぁ」と困っておられる方も多いのではないでしょうか。節電しているはずなのに電気代が下がらないと、「見直しするにしても、これ以上どうしたらいいのだろう」と思ってしまいますよね。

一体なぜ、あなたのご家庭の電気代は高いのでしょうか。


もしかしたら「電気の料金単価そのものが高いプランを契約している」「料金設定がライフスタイルに合っていない」せいかもしれません。

この状態では、いくら節電に励んでも効果は限定的。反対に言いますと、契約する電力会社や料金プランを見直しすれば、節電が電気代節約につながりやすくなります。

この記事では効果的な電気代の見直し方法と、具体的にやるべき「見直し手順・手続き」を紹介します。「電気代が高いので見直ししたい」という方はぜひ最後までお読みください。

電気料金支払い方法の変更電気料金支払い方法の変更

電気の契約を見直して電気代を節約しよう!

この章では「あなたのご家庭の電気代が平均より高いかどうか」と「平均より高い場合に試したい電気代の節約方法」を解説します。

なお電気代を節約するには、大きく分けて以下の3つの方法があります。

  • 家電の使い方などを工夫してコツコツ節電する
  • 電気の支払い方法を見直しする
  • 電気契約そのものを見直しする

順番に説明します。

世帯人数別の平均的な電気代は?4人家族なら11,376円

まず世帯人数別の平均的な電気代を把握しておきましょう。

もしあなたのご家庭の電気代が平均よりかなり低いなら、これ以上の節電・節約を目指すのは難しいかもしれないからです。反対に電気代が平均よりかなり高ければ、節電・節約するべきですし、成果も見込めるでしょう。

参考として、総務省統計局の「家計調査」をもとに、世帯人数別の電気代平均額(2021年)をまとめました。

世帯人数 電気代の平均額(2021年)
1人(単身) 5,482円
2人 9,183円
3人 10,655円
4人 11,376円
5人 12,423円
6人以上 14,852円

なお上記は1年間通しての平均額です。冷暖房を使う夏・冬は電気代が高くなる傾向がありますので、冬の電気代だけを見て「平均よりかなり高い」と慌てる必要はありません。年間を通して見てください。

また大学生や社会人の一人暮らしですと、日中家を留守にするケースが多いですね。そのため「若年層の一人暮らし」の場合は、平均金額よりも電気代は安くなる傾向があります。

そのため「20代、一人暮らしで日中は学校・会社にいる」という人の電気代が5,000円以上だと「電気代は高い」と言えます。若年層の一人暮らしの場合、電気代の相場は月3,000~4,000円台です。

また住環境や居住エリアによっても、以下のような違いがありますので考慮してください。

  • 戸建て住宅の場合、電気代はやや高くなる傾向
  • 集合住宅の場合、電気代はやや安くなる傾向
  • 寒冷地の電気代は高くなる傾向

続いて「自宅の電気代が平均より高かった場合」「もっと電気代を減らしたい場合」に使える電気代の節約方法を紹介します。

節約法1:日々節電に取り組んでコツコツ電気代を節約


電気代を下げたいとき、まずは節電を意識する方が多いのではないでしょうか。
使う電気の量を減らせば、当然電気代も減るからですね。

節電には以下のような方法があります。

家電 節電方法
全般 ・使っていない家電のスイッチはこまめに切る
・古い家電は省エネ家電に買い換える
・不要な家電がないか見直しする
・長期間家を留守にするときはブレーカーを落とす(冷蔵庫内の食品や録画予約には注意)
・電気代が安い時間帯に使う(時間帯別料金プランの場合)
エアコン・冷暖房 ・サーキュレーターや断熱アイテムと併用して効率を高める
・フィルターを掃除する
・室外機の周りに物を置かない
・帰宅したら、換気して熱気を逃してから冷房を使う
・設定温度を適切に保つ(夏は室温28℃、冬は室温20℃)
・何度もスイッチのオンオフをしない
・部屋を仕切って冷暖房を使う面積を狭くする
冷蔵庫 ・ドアの開閉回数や開けている時間を短くする
・冷やしすぎない(夏は中、冬は弱でOK)
・食材を詰め込みすぎない
・熱いものは粗熱をとってから入れる
・本体を壁からやや離して設置する
照明 ・シェードを掃除する
・日中はできるだけ明かりを消して自然光で過ごす
・白熱電球を使っている場合は、電球形蛍光ランプや電球形LEDランプに交換する
洗濯機 ・まとめ洗いする
・洗濯物を詰め込みすぎない(容量の80%程度が基本)
・晴れた日は乾燥機能を使わず外干しする
テレビ ・こまめに掃除する
・画面の明るさ設定を暗くする
・見ないときは主電源を落とす(録画予約機能などに注意)
パソコン ・90分以上使わないときは電源を切る
・90分以内にまた使うならスリープモードにする
炊飯器 ・保温機能を長時間使わない
・まとめて炊いて、冷凍ごはんにする
・圧力鍋などで代用する
電気ポット ・保温機能を長時間使わない
・やかんなどで代用する
ドライヤー ・ある程度乾いたら冷風モードに切り替える
・乾燥した部屋で使う
電気温水器 順番に連続して入浴し、追い焚き機能の使用を減らす
トイレ 夏は保温機能をオフにする

ただし節電するといっても限りがあります。

とくに「リモートワーク」「リタイア済み」などで日中も家にいることが多い方は、節電できる範囲が限られているでしょう。そのためよほど生活スタイルを大きく変えない限り、「節電を頑張った割に、節約効果が少ない」と感じる方も多いかもしれません。

また古い家電を新しい「省エネ家電」に買い替えると電気使用量を減らす効果がありますが、「買い替えにまとまった費用がかかるので、すぐには無理」という方も多いでしょう。

節約法2:電気代の支払い方法を変更する

電気代の支払い方法で無駄なコストが発生しているケースもあります。この場合は支払い方法の変更で節約可能です。

具体的には「コンビニ払い」「請求書払い」している方は、多くの場合「振込票発行手数料」などのコストを払っています。例えば東京電力の場合、払込用紙の発行手数料として税込み220円/月がかかります。

しかしクレジットカード払いにすれば、払込用紙の発行手数料はかかりません。しかもポイント還元されるクレジットカードで電気代を支払えば、毎月の固定費支払いでポイントも貯められます。

例えば電気代が月10,000円でクレジットカードのポイント還元率が1%なら、月あたり100ポイントが付与されますね。払込用紙の発行手数料(東京電力の場合)がなくなった分と合わせれば、月々実質320円の節約です。

1ヶ月単位で見ると決して大きな額ではありませんが、1年では3,840円になります。削れる無駄は着実に削っていきましょう。

またクレジットカード払いにすれば、毎月コンビニなどで電気代の白灰手続きをする手間もなくなります。

節約法3:電気契約の見直しで電気代を節約


電気契約の見直しも、電気代の節約に効果的です。
ライフスタイルや電気使用量に合わない電力会社・料金プランを契約していると、電気代が高くなってしまうからです。


ライフスタイルと料金プランが合っていない例としては、以下のようなケースが考えられます。

ケース1 リモートワーク・リモート授業で日中も家にいる時間が増えたのに「電気消費量が多くなったときの料金単価が高いプラン」を契約し続けている。
ケース2 子どもが成長して家庭全体の電力消費量が増えたのに、「電気消費量が多くなったときの料金単価が高いプラン」を契約し続けている。
ケース3 日中はほとんど家におらず夜に電気を使うことが多いのに、「昼と夜の料金単価が同じプラン」を契約している。
ケース4 子どもが独立して一人暮らしになったのに、「電気使用量が多いほどお得になるプラン」を契約し続けている。

家族の人数や年齢などによりライフスタイルは変化していくものなので、以前に熟考して契約した料金プランが今もベストなプランだとは限りません。

今の「電気の使用量」や「電気を使う時間帯」に合わせてプランを選べば、ラクに電気代を下げられますし、節電の取り組みの効果も出やすくなります。今の生活に合わせたプランを検討してください。

電気代節約のためには「電気契約の見直し」を優先すべき

電気代の節約には主に「節電」「支払い方法の見直し」「電気契約の見直し」という3つの方法があります。どれも大切ですが、優先すべきは電気契約の見直しです。

契約している料金プランがライフスタイルに合っていない状態だと、いくら節電をコツコツ頑張っても効果が出にくいからですね。

例えば「夜しか家にいないのに、夜間の電気代が高いプランを契約している」という状態で、「エアコンの使い方」「冷蔵庫の使い方」などをいくら工夫しても、節約効果は限定的でしょう。

それよりも「夜の電気代が安くなる料金プラン」を契約したほうが効率的です。

そのため「まず電気の契約プランを見直し、無駄なコスト・手数料などが発生しない支払い方法で契約してから、日々の節電に取り組む」ことをおすすめします。

なお電気代節約の方法として「太陽光発電システムを導入するのがいい」という意見もあります。自家発電すれば確かに電気代は節約できますが、導入にまとまった初期費用がかかり「すぐ節約できる」というわけではありませんので、ここでは説明しません。

電気料金の仕組みを詳しく解説

電気代見直しで自分のライフスタイルに合う料金プランを見つけるためには、電気代の仕組みを知っておく必要があります。

そこでこの章では、電気代の仕組みを紹介します。

電気代は主に以下の3つの料金で構成されています。

  • 基本料金
  • 電力量料金(燃料調整費含む)
  • 再生可能エネルギー発電促進賦課金

この章では電気代を構成する料金について、順番に解説します。

電力会社ごとに設定している基本料金


基本料金は契約プランごとにかかる固定料金です。
電力会社の「設備費」「人件費」「機材費」「その他の管理費用」に充てるために設けられています。

基本料金は各電力会社が契約プランごとに設定しています。固定料金なので、電力消費量が多くても少なくても、月々同じ料金がかかります。またある月にまったく電気を使わなかったとしても、電力会社と契約している限り月ごとの基本料金は発生します。

なお「アンペア制」のプランでは、契約アンペア数によって基本料金が変わるのが特徴です。アンペア数が大きくなるほど、同時利用できる電力量が増える仕組みとなっています。

参考として東京電力(従量電灯B・Cプラン)の契約アンペア数ごとの基本料金を紹介します。

契約アンペア数 東京電力
従量電灯B・Cプラン
基本料金
10A 286.00円
15A 429.00円
20A 572.00円
30A 858.00円
40A 1,144.00円
50A 1,430.00円
60A 1,716.00円

※2022年9月時点の情報です。
※金額は税込みです。

なお東京電力ではまったく電気を使わなかった月の基本料金は半額となります。ただ1ヶ月間まるまる家を留守にしていても、家電の待機電力などで電力を消費している場合もあります。

また現在は基本料金ありの電力会社・プランが主流ですが、一部の電力会社では基本料金なしのプランを提供しています。

基本料金なしの電力会社・プラン
・Looopでんき
・ソフトバンクでんき(自然でんき)

消費電力量に応じて支払う電力量料金


電力量料金は、使った電気の量に応じて支払う料金です。
使用した電力量に応じ、基本となる電力量料金に燃料調整費を加算または差し引いて計算します。使った電気の量が多くなれば、電力量料金や燃料調整費は増え、その月の電気代は高くなります。

基本となる電力量料金と燃料調整費に分けて、特徴や計算方法を解説します。

電力量料金

電力量料金の基本となるのは「1ヶ月の電力使用量(kWh)×1kWhあたりの単価」です。

基本になる料金については、多くの電力会社が「三段階制料金」を採用しています。三段階制料金では、電気の使用量が増えるほど1kWhあたりの単価が高くなります。

例えば東京電力の三段階制料金は以下のようになっています。

段階 東京電力
従量電灯B・C
第1段階:120kWhまで 19.88円/kWh
第2段階:120kWhをこえ300kWhまで 26.48円/kWh
第3段階:300kWh超 30.57円/kWh

※2022年9月時点の情報です。
※金額は税込みです。

例えば電力使用量が150kWhの場合、東京電力では120kWhまでは第1段階の単価(19.88円)で計算し、超過した30kWhは第2段階の単価(26.48円)で計算します。

19.88×120+26.48×30=2385.6+794.4=3,180円

世の中には「多く買うほどディスカウントされる」商品が多いですが、電気料金の仕組みは逆なのですね。

第一段階の料金が安いのは「国民生活の保障」のためとされています。「経済状況が苦しい人でも、生活に最低限の電気は使えるように」という工夫です。また電気を多く使うほど単価を上げることで、節電・省エネの意識向上に繋げようという意図もあります。

なお現在は三段階制の電力会社が多いですが、「二段階料金制」や「段階設定のないプラン」を用意している電力会社もあります。

三段階制ではない電力会社・プラン
・CDエナジーダイレクト(ファミリーでんき)

燃料費調整額

次に燃料調整額について説明します。

燃料費調整額とは、発電に必要な燃料の価格変動を電気代に反映させるための費用です。燃料調整額があるために、「原油」「LNG(液化天然ガス)」「石炭」などの価格が上昇すると電気代は上がり、燃料価格が下落すると電気代は下がります。

燃料費調整額はプラス(電気代が高くなる)になることもあれば、マイナス(電気代が安くなる)になることもあるのが特徴です。

具体的には「燃料の買い付けにかかる予想価格」と「直近3ヶ月の燃料の市場価格」を元にして「燃料費調整単価」を算出し、この単価を使用電力量にかけて燃料費調整額を計算します。

なお決定された燃料費調整単価は、2ヶ月後の電気代に反映されます。燃料価格の変動がすぐ電気代に反映されるわけではなく、タイムラグがあるのも特徴です。

海外旅行が好きな方は「飛行機の燃油サーチャージのような仕組み」と思っていただくといいかもしれません。

ちなみに東京電力(従量電灯)の2022年10月の燃料費調整単価は5.13円/kWhです。

参考として、2022年に入ってからの燃料費調整単価(東京電力、従量電灯)を紹介します。

燃料費調整単価
2022年10月 5.13円/kWh
2022年9月 5.13円/kWh
2022年8月 5.10円/kWh
2022年7月 4.15円/kWh
2022年6月 2.97円/kWh
2022年5月 2.74円/kWh
2022年4月 2.27円/kWh
2022年3月 1.83円/kWh
2022年2月 0.74円/kWh
2022年1月 -0.53円/kWh

※金額は税込みです。

燃料費調整単価が上昇傾向にあることがわかりますね。

再生エネルギーの利用を促進する再生可能エネルギー発電促進賦課金

電力会社は再生可能エネルギーで発電された電気を、一定価格で一定期間買い取るように国から義務付けられています。再生可能エネルギーの普及が目的です。

再生可能エネルギー発電促進賦課金とは、この「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」によって電力会社が再生可能エネルギー買い取りに要した費用を、電気の利用者(私たち消費者)から集めるものです。

具体的には、使用電力量に再エネ賦課金の単価をかけて計算します。「電気ご使用量のお知らせ」「検針票」などを見ると、「再エネ賦課金」と書かれた項目が見つかるはずです。

再生可能エネルギー発電促進賦課金の単価は、毎年経済産業大臣が決定し、5月分~翌年4月分の電気代に適用されます。

ちなみに2022年5月~2023年4月までの単価は税込み3.45円/kWh(従量制供給の低圧・高圧・特別高圧の場合)となっています。

つまり月300kWhの電気を使用するファミリー世帯ですと、「3.45円×300kWh」で月1,035円の再生可能エネルギー発電促進賦課金を支払っていることになります。年間にすると12,420円となりますね。

3.45円という単価だけ見ると大した負担ではないように思いますが、「月間1,000円以上」「年間10,000円以上」と聞くと「意外に負担が大きいな」と感じる方もいるのではないでしょうか。

参考として過去5年間の再生可能エネルギー発電促進賦課金(従量制供給の低圧・高圧・特別高圧)をまとめました。

年度 再生可能エネルギー発電促進賦課金
2022年度(2022年5月~2023年4月) 3.45円/kWh
2021年度(2021年5月~2022年4月) 3.36円/kWh
2020年度(2020年5月~2021年4月) 2.98円/kWh
2019年度(2019年5月~2020年4月) 2.95円/kWh
2018年度(2018年5月~2019年4月) 2.90円/kWh

※金額は税込みです。

現在のところ、再生可能エネルギー発電促進賦課金は上昇傾向にあることがわかります。

電気代は上昇傾向にある

近年、電気料金は上昇傾向にあります。その大きな理由としては「ウクライナ情勢などによる、LNGを始めとした燃料価格の上昇」が考えられます。

燃料価格の高騰により各電力会社の燃料費調整単価も上がり、電気代に反映されている状態です。電気の単価が高くなっているのですから、「節電しているはずなのに電気代は下がらない」という状態も、当然のことといえるでしょう。

電気料金は燃油価格の影響などを受けつつ常に変動しており、近年は上昇傾向にあるということをポイントとして押さえておきましょう。

電気代を節約する契約の見直し方

電気代を節約するためには「日々の節電」も大切ですが、それだけでは限りがあります。電気の単価が上昇している現状では、なかなか節電の成果が出ない可能性も高くなっています。

電気代が上がっている今、節約に効果的なのは「契約している電力会社・契約プランの見直し」です。

ではどのように電気代を見直しすればいいのでしょうか。

電気代見直しのポイントとしては、以下のようなことがあります。

  • 生活が変化したら電気契約を見直し
  • 電力会社やプランは変えず、契約アンペア数を変更する
  • 電力会社を変える

順番に解説します。

生活スタイルが変わったら電気契約を見直し


まず大切なのは、生活スタイルの変化に合わせて電気契約を見直しするクセをつけることです。

「家族構成」「住まい」「働き方」が変わったら、随時電気契約を見直しましょう。例えば以下のような変化が考えられます。

  • 家族が独立して一人暮らしになった
  • 結婚した
  • 子どもが大きくなった
  • オール電化の家に引っ越した、オール電化の家から引っ越した
  • リモートワークがメインになった
  • ペットを飼い始めて、日中もエアコンを回すようになった
  • 退職して家にいる時間が増えた
  • 異動・転職で夜勤から日勤メインになった


ライフスタイルによってマッチする料金プランは違います。

ライフスタイルに合うプランについて、いくつか具体例を紹介します。

ライフスタイル おすすめの電気料金プラン
一人暮らし ・基本料金が「安い」または「0円」のプラン
・三段階制料金の第1段階・第2段階が安いプラン
ファミリー 三段階制料金の第2段階・第3段階が安いプラン
日中は家にいないことが多い 夜間の電気代が安いプラン(時間帯割引があるプラン)
オール電化住宅に住んでいる 夜間の電気代が安いプラン(時間帯割引があるプラン)

「ライフステージが変わるとき」「引っ越しするとき」「転職するとき」は、電気代見直しのタイミングだといえるでしょう。

ライフスタイルが変わったら、まず電力会社の「マイページ」などで、電力消費量が多い時間帯などをチェックしてみてください。

チェックしてみて例えば「日中は仕事であまり家にいないから、夜間の電力消費量が多いな」と気づいたら、夜間の電気代が安いプランに乗り換えるのがおすすめ。

また「一人暮らしになったから、電気の使用量が減ったな」と感じたら、基本料金がないプランや「第1段階・第2段階」の料金が安いプランをおすすめします。

電力会社は変えず、契約アンペア数を変更する

契約する電力会社を変えたくない・変えられない場合は、電力会社はそのままでも契約アンペア数を下げることで節電できます。アンペア制を採用している電力会社であれば、契約アンペア数が小さいほど基本料金が安くなるからです。

東京電力の場合、40Aから30Aに下げると、基本料金が1ヶ月あたり286円安くなります。30Aから20Aへ下げた場合も286円の節約になります。

ただし安くなるからと言って「いきなり契約アンペア数を40Aから15Aまで下げる」といったことはおすすめしません。契約アンペア数を下げると、同時に使用できる電力量が減ってしまうからです。

具体的には、契約アンペア数が足りない場合「複数の家電を同時に利用すると、すぐにブレーカーが落ちる」といった問題が起きます。

そのためまずは普段の生活で必要な契約アンペア数を計算し、現在の契約アンペア数と比較してみることをおすすめします。

参考として主な家電の消費アンペア数をまとめました。冷蔵庫などの「常時稼動している家電」と、電気レンジと炊飯器など「同時に利用することが多い家電」のアンペア数を足して、必要な契約アンペア数を計算しましょう。

家電 アンペア数の目安
エアコン(10畳用) ・冷房時:5.8A(運転開始時は14A)
・暖房時:6.6A(運転開始時は20A)
ホットカーペット ・1/2面:4A
・全面:8A
テレビ(42型) ・液晶:2.1A
・プラズマ:4.9A
アイロン 14A
ドライヤー 12A
冷蔵庫(450リットル) 2.5A
電子レンジ(30リットル) 15A
IHジャー炊飯器(5.5合炊き) 炊飯時:13A
IHクッキングヒーター(200V) 20~30A(最大58A)
ドラム式洗濯乾燥機(9キロ) ・洗濯:2A
・乾燥:13A

※アンペア数は目安です。機種・環境などにより実際のアンペア数は異なります。
※家電製品には消費電力がアンペアではなくワット(W)で記載されています。電圧が100Vの場合、アンペア数は100Wで約1アンペアです。

なお計算するときは、使用電力量が増える冬を基準にするのがコツです。アンペア数は「年間通してのピーク」に合わせて契約するのが基本で、「秋は30A、冬は50Aで契約する」のようにコロコロとは変えられないので注意してください。

また東京電力の公式サイトには「わが家のアンペアチェック」というコンテンツがあります。同時利用する家電の情報を入力すると必要なアンペア数をシミュレーションしてくれるので、気になる方はチェックしてみてください。

なお世帯人数別のざっくりとした必要アンペア数の目安は以下のようになっています。

世帯人数 目安アンペア数
単身(一人暮らし) 20~30A
2人 30A
3人 40A
4人 50A
5人以上 60A
オール電化住宅 60A

なお関西電力などはアンペア制を採用していないので、残念ながら「アンペア数を下げて節約する」という方法は使えません。

契約アンペア数の変更方法

契約アンペア数の変更は、以下の流れで行います。

  1. 契約アンペア数を確認する
  2. インターネットや電話で変更の申し込み
  3. アンペアブレーカーの取替工事(スマートメーターは工事不要)

電話でしか申し込めない電力会社もあります。具体的な申し込み方法や窓口の連絡先は、契約中の電力会社のサイトで確認可能です。

なおマンションやアパートでアンペアブレーカーの交換が必要になる場合には、事前に大家さんや管理組合に許可を得る必要があります。

注意点:ガスとのセット割は本当にオトクか見極めて

電気とガスの契約をまとめて、「電気・ガスのセット割」でお得になるというCMや広告もよく見かけますね。実際、電気とガスをセットで契約すると、基本料金などが割引されます。

電気の契約先を変更できない場合、電気とガスの契約をまとめるのも選択肢のひとつです。


ただ「電気とガスのセット契約が一番オトクなのか」と言われれば、実はそうとも言いきれません。
そのため電気・ガスのセット割は「本当にオトクなのか」を見極める必要があります。

例えば地域電力で「電気とガスのセット契約」を結んだ場合、ガス料金は地域ガスより安くなるものの、電気代は安くならないケースも。

そのため「電気は電気で一番安くなるところ」「ガスはガスで一番安くなるところ」で別々に契約したほうが、節約になりやすいのです。

確かに電気とガスの契約をまとめれば、支払いはまとまってラクです。ただクレジットカード支払いにしていれば、いちいち窓口に支払いに行く手間はないので、契約が別々でも大変ではないでしょう。

契約をまとめても「同じマイページで電気代とガス代を同時に確認できる」くらいのメリットしかないかもしれません。

「支払いを一緒にしたいから、電気とガスの契約を絶対にまとめたい」「電力会社は絶対変えたくない」という希望がないのなら、電気とガスは別々に「それぞれ安くなるところ」と契約したほうがオトクです。

電力会社を変更する

「計算してみたところ、ブレーカーが落ちそうなのでアンペア数は下げられないとわかった」という方もいるかもしれません。

しかし大丈夫です。

契約アンペア数が変わらなくても、電力会社を乗り換えれば電気代が安くなる可能性があります。電力会社によって料金設定やプランはさまざまだからです。

基本料金も電力量料金も、電力会社によって違います。時間帯割引が使える電力会社やプランも豊富です。

つまり契約アンペア数や家電の使い方が変わらなくても、電気代は下がる可能性があるのです。

各地の地域電力(東京電力、関西電力、中部電力、北陸電力、九州電力など)より安い料金プランを提供している電力会社も多いので、電力会社の見直し・乗り換えは電気代節約に有効です。

なお料金プランのタイプとしては大きく分けて以下の3タイプがあります。おすすめの家庭も合わせて紹介しますので、参考にしてください。

料金プランのタイプ 特徴 おすすめの家庭
従量電灯プラン ・一般的な電気料金プラン
・段階制料金で、電気使用量が多いほど単価が上がる
・1~4人家族
定額プラン ・一定の電力消費量までは定額になるプラン
・1kWhあたりの単価が割安
・大家族
・ペット飼育
・リモートワーク
・寒冷地
※「電気消費量が多い」「日中も電気を使う」などの家庭
時間帯別プラン ・時間帯により電気代が異なるプラン
・夜間帯の電気代が割安
・夜しか家に人がいない(夜型)
・オール電化住宅に住んでいる

電気料金を安くするなら新電力会社を選ぼう

電気代を見直して節約するなら、地域電力から「新電力」に乗り換えるのがおすすめです。

新電力は地域電力に比べて選べる会社・プランが豊富なので、新電力に切り替えることで電気代を安くできるからです。また電気の質や停電時の復旧についても、地域電力と変わりません。

ただ「新電力ってよくわからない」「新電力と契約するのはなんとなく不安」と感じている方も多いのではないでしょうか。

結論から言いますと、新電力との契約に不安を感じる必要はありません。その理由を紹介します。

新電力とはなにか?


新電力とは、2016年の電力自由化以降に電力の小売事業に新規参入した事業者です。

これまでは東京電力、中部電力、中国電力などの各地域電力が電力の「発電」「送電」「小売」までを独占していました。そのため「愛知に住んでいるなら中部電力」「高知に住んでいるなら四国電力」など、住んでいる場所で契約できる電力会社が決まっていたのです。

しかし2016年の電力自由化により、「一般家庭に向けた電力小売事業」に地域電力以外の会社が参入できるようになりました。つまり東京に住んでいても、東京電力以外の「東京エリアで電力小売事業を展開している会社」と自由に契約できるようになったのです。

具体的には「通信会社」「ガス会社」などが新電力として参入しています。

また地域電力が従来の事業展開エリア外で電力小売事業を行っている例も。例えば今は東京電力エリアでも、東北電力や中部電力と契約できます。

なおサービス提供エリアは新電力により異なります。「全国的に事業を行っている会社」もあれば、「地元密着型」「特定エリアでのみ事業を行っている」という会社もあります。住まいがあるエリアで利用できる新電力を調べてみましょう。

新電力への乗り換えがおすすめな理由


新電力への乗り換えがおすすめな理由は、ずばり「電気代が安くなるから」です。
電気代見直しにはぴったりですね。

新電力の電気代が安いのは「競争に勝って顧客を獲得するため」。そしてなぜ安いプランを提供できるのかというと、大きく3つ理由があります。

  • 大規模な設備投資が不要だから
  • 電力以外に本業をもっているから
  • ターゲット層を絞ったプラン展開だから

まず新電力は設備投資にあまりお金がかかりません。自社で発電所や送電網を持たない新電力がほとんどだからです。新電力は、電気は地域電力などから購入し、地域電力が管理している送電網を借りて、一般消費者に電力を届けています。

設備投資やメンテナンスの費用がかからず、スタッフ数も少なくすむと、電気代に上乗せされる管理費用が少なくなるので、結果として電気代が安くなります。

また新電力は「通信」「総合エネルギー」「ガス」など電力事業以外に本業をもっていることが多いです。本業で利益を上げていれば、電力小売事業では比較的大胆な値段設定も可能になります。

また本業を活かしたオトクなプラン展開も可能です。「本業を活かしたセット割引や特典」を提供できるのですね。独自のポイントサービスを実施しているところもあります。

また新電力は「ターゲット層を絞ったプラン設定」が可能なので、電気代を安くできるとも考えられます。

地域電力は「社会的インフラ」としての役割も求められるため、思い切ったプラン設定は難しい面もあったでしょう。しかし新電力であればターゲット層を絞り、「一人暮らし向け」「ファミリー向け」など思い切ったプラン展開ができます。そのため自分にハマる新電力のプランを選べば、電気代が安くなる可能性が高いのです。

新電力と契約しても電気の質は変わらないのか?

「新電力と契約しても大丈夫?電気の質や停電対応は変わらない?」と心配している方も多いかもしれません。


結論から言いますと、新電力と契約しても電気の質は変わりません。
新電力は地域電力などが発電した電気を購入し、地域電力が管理する送電網(電線)を使って、一般家庭まで電気を届けているからです。

新電力と契約しても使う設備は変わらないので、家庭内の家電を買い替える必要などもありません。

また災害時の停電や復旧作業について「新電力と契約していたら、復旧を後回しにされるのでは」と心配される方も多いですね。これも心配ありません。

送電網を管理しているのは地域電力なので、災害などで送電網がダメージを受けて停電した場合に復旧作業にあたるのは地域電力です。新電力と契約している家庭を後回しにすることもありません。災害対応については従来と変わらないと思ってください。

また契約した新電力が電力を確保できなかった場合や事業撤退して電力を届けられない場合などに備えて、「常時バックアップ」という仕組みもあります。新電力が電気を届けられない場合には、地域電力が代わりに電気を供給してくれるものです。

常時バックアップのおかげで、契約先が事業撤退しても「すぐに電気が使えなくなる」「自分の家だけ停電する」ということはありません。

なお新電力が事業撤退する場合には、契約者が次の電力会社を探して乗り換え手続きする期間を確保するため、15日前まで契約者宛に通知するよう、経済産業省のガイドラインで決められています。

新電力の選び方と乗換方法

新電力に乗り換える方法は簡単です。以下の流れで行いましょう。

  1. 乗り換え先の電力会社・プランを選ぶ
  2. 乗り換え先の電力会社に申し込む(解約する電力会社には連絡不要)
  3. 必要に応じてメーターの切り替え工事
  4. 開通日・契約内容のお知らせを受け取る

乗り換え先の電力会社・料金プランを選ぶ際には、まずご家庭での電気の使い方(電気使用量、使用する電気機器など)に合っているかどうかを検討します。

比較サイト・ランキングサイトや各電力会社の公式サイトに設置されている「電気代のシミュレーション」なども利用してみましょう。シミュレーションする場合には、これまでの電気使用量がわかるもの(検針票など)が必要です。電気使用量の履歴が12ヶ月分あると、正確なシミュレーションができます。

また新電力の中には電気代の値上げによって事業撤退する会社も出てきているので、会社としての安定性を考慮する必要もあります。安定性を重視するなら、「自前の発電所を所有している会社」「本業が好調な会社」などが候補になるでしょう。

乗り換え先を決めたら、乗り換え先の電力会社に申し込みます。ほとんどの電力会社では、オンラインで申し込み可能です。解約する電力会社に連絡する必要はありません。

申し込みに必要な情報は電力会社によって多少異なりますが、「契約者氏名」「住所」「契約中の電力会社」、契約中の電力会社の「お客様番号」「供給地点特定番号」が必要になることが多いです。「お客様番号」「供給地点特定番号」は検針票・マイページなどで確認できます。

なお新電力に切り替える場合、従来型メーターからスマートメーターへの取替工事が必要です。工事は原則無料かつ立ち会い不要。またすでにスマートメーターが設置済みなら、工事は不要です。

問題なく申し込みができたら、開通日や契約内容についてのお知らせが届きます。お知らせに記載されている開通日から、新しい電力会社に切り替わります。申し込みから利用開始までは1~2週間かかるのが目安です。

なお地域電力から新電力に乗り換える場合は、「違約金」「解約金」などはかかりません。ただ新電力から新電力に乗り換える場合には、稀に契約していた期間などに応じて違約金の支払いを求められることがあります。契約中の電力会社に確認してください。

市場連動型プランは避けるのがおすすめ


乗り換え先のプランを探す際、「市場連動型プラン」は避けることをおすすめします。


市場連動型プランとは「JEPX(日本卸電力取引所)での電力の取引価格に、電気代が連動するプラン」のことです。

JEPXでの取引価格が安いときは電気代が安くなりメリットが大きいのですが、近年は取引価格が高止まりしている状況です。そのため市場連動型プランの電気代はかなり高くなってしまいます。

「自宅に太陽光発電システムがある」など自家発電できるのであればリスクは減らせますが、そうでなければ現時点ではおすすめしません。

新電力選びをラクにする方法

「新電力は比較サイトやランキングサイトでシミュレーターを使いながら選ぶ」とご説明しました。しかし乗り換え先候補となる新電力はたくさんあるので、全て自力で比較検討していると時間も手間もかかってしまいます。

「良さそうな電力会社がいくつもあり決められない」という場合もあるでしょう。


そのような場合におすすめしたいのが、以下の窓口です。電力会社に詳しいプロが電気代見直しをサポートしてくれ、あなたのご家庭にマッチする電力会社・プランを提案してくれます。

「自分で比較検討する時間がない」「詳しい人に選んでほしい」という方におすすめです。引っ越しに合わせて電気代を見直ししたい方も利用できます。

電話でもインターネットでも受付でき、面倒な会員登録などは不要です。無料で使えるので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

まとめ:電気代の見直しはプロに無料相談

電気代を見直したいなら、節電に取り組むより先に「新電力への乗り換え」をしましょう。新電力にはターゲット層を絞ったプランが用意されているので、「自分にハマるプラン」を契約すれば電気代の節約効果が高いからです。新電力に乗り換えれば、日々の節電の効果も高まるはずです。

乗り換え先となる電力会社は「ランキングサイト」や「比較サイト」で探す方が多いと思います。しかし新電力の数は多く、自力で比較検討するのは大変です。

そこでおすすめなのがプロに相談する方法。以下のサイトであれば無料でプロに相談でき、面倒な会員登録も不要です。電話やインターネットからの申し込みで「あなたのご家庭に合う電力会社」を提案してくれます。

ガスやインターネットの手続きもできるので、ガス代や通信費の見直しにもなります。

「電気代が高いな」と思っている方や、最近「引っ越し」「転職」「家族構成の変化」があった方は、ぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか。

なお燃料価格・電力取引価格の高騰の影響を受けて、新規契約の受付を停止する新電力もあります。そのため電力会社の乗り換えをしたいなら、早めの行動をおすすめします。

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