【法人・個人事業向け】1回線で電話回線とFAX回線を使いたい!

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「1回線で電話回線とFAX回線を両方使うことは可能なのかな」と考えている法人・個人事業主の方は多いのではないでしょうか。

また「できれば1回線で電話番号とFAX番号を分けたい」というニーズもあるかもしれません。

結論から言うと、1回線で電話とFAXを使うことは可能で、電話とFAXの番号を分けるパターンも分けないパターンもできます。

コストや利便性の面でのオススメなのは、光回線(ひかり電話)1回線で電話とFAXを使う方法。

この記事では「1回線で電話回線とFAX回線を使う方法」や、電話・FAXの申込方法について紹介します。

【法人・個人事業主様向け】フレッツ光-新規FAX・電話番号取得専用ページ【法人・個人事業主様向け】フレッツ光-新規FAX・電話番号取得専用ページ

1回線で電話とFAXを使いたい

「1回線で電話とFAXを使いたい」という場合、以下の2パターンの希望があると思います。

  • 1回線1番号で、電話とFAXを使いたい
  • 1回線で、電話番号とFAX番号を分けて使いたい

「電話とFAXの番号を分けるか分けないか」という違いですね。それぞれの選択肢でとれる方法を紹介します。

1回線で電話回線とFAX回線を使いたい場合の選択肢

まず「電話番号は1つで、電話とFAXを使いたい(電話とFAXが同じ番号)」という場合には、以下の方法があります。

  • アナログ電話
  • ひかり電話

また「電話回線が1つで、電話番号とFAX番号を分ける」場合には、主に以下の方法があります。

  • ISDN
  • ひかり電話

それぞれにかかる料金や特徴など、詳しくは後ほど説明します。

そもそも電話番号とFAX番号は分けるべき?

電話とFAXを導入するにあたり、「そもそも電話とFAXの番号を分けるかどうか」で悩んでいる方もいるかもしれません。

「分ける」「分けない」それぞれのメリット・デメリットは「【電話とFAX】法人や個人事業の場合、電話とFAX番号は分けるべき?」の記事で解説しているので、参考にしてください。

またeFax等のインターネットFAXを検討している方もいるのではないでしょうか。

eFaxについてはこの記事では解説しませんが、「eFax(イーファックス)って何? 普通のFAXとどう違うの?」で特徴やメリット・デメリットを詳しく紹介しています。

eFaxに興味がある方・検討中の方は、ぜひこちらもご覧ください。

1つの電話番号で電話とFAXを使う場合

先ほども紹介したように、1つの電話番号で電話とFAXを使う場合は下記の選択肢があります。

  • アナログ電話
  • ひかり電話

ここでは、アナログ電話とひかり電話の初期費用・月額料金・通話料などについて比較してみます。

そもそもひかり電話ってなに?

アナログ電話とひかり電話を比較する前に「そもそもひかり電話とは何か」について説明しておきましょう。


ひかり電話とはインターネット回線(光回線)を利用する電話のこと。
アナログ回線のような電話線(メタルケーブル)ではなく、光ケーブルを利用します。

音声がデジタル化されて相手に届くため、遠方への電話でも音声品質が良いのがひかり電話の特徴。


電話番号は地域ごとの市外局番から始まる番号が使え、110番などの緊急番号にもかけられます。

NTTの光回線(フレッツ光)を利用するものを「ひかり電話」、同じ仕組みでNTT以外が提供しているものを「光電話」と表記することが多いです。

ちなみにアナログ電話とは、従来型の一般的な固定電話のことです。

アナログ電話とひかり電話の比較

それではアナログ電話とひかり電話の初期費用・月額料金・通話料などを比較してみます。

アナログ電話 ひかり電話
初期費用 施設設置負担金
39,600円(なしのプランもあり)
契約料
880円
初期工事費
16,500~19,800円
交換機等工事費
1,100円
月額料金 事務用
2,530~3,025円
光回線の料金+550円
通話料 距離・時間帯により
9.35~44円/3分
全国一律
8.8円/3分
オプション料金 ナンバーディスプレイ
1,320円/月
ナンバーディスプレイ
440円/月
インターネット利用

※2021年9月時点の情報です
※価格は税込みです

アナログ電話の場合は施設設置負担金(電話加入権)という初期費用が39,600円かかります。

施設設置負担金がないライトプランもありますが、ライトプランは初期費用が抑えられる代わりに、月額の基本料金が高くなります。

通話料は通常のプランでもライトプランでも同じで、ひかり電話よりは高く設定されています。

なおひかり電話の初期費用としては「光回線導入工事の費用」がかかります。

また通話料・FAX送信料が「距離や時間帯に関わらず一律で安い」というのもひかり電話の特徴。遠方への電話・FAXが多い法人・個人事業主にはメリットが大きいですね。

しかも先ほど説明したとおり、ひかり電話なら音声をデータ化して送るので、遠方への電話であっても音声品質の劣化はありません。

主流は光回線!アナログ回線は廃止予定

アナログ電話とひかり電話のどちらにしようか迷っているなら、ひかり電話がオススメ。

実はアナログ回線は廃止されることが決まっていて、NTTでもひかり電話での新規番号取得を推奨しているからです。

ひかり電話がこれからの固定電話の主流といえます。

またひかり電話の利用にあたっては、光回線(インターネット回線)を導入するため、高速かつ安定したインターネットの利用も可能に。

「電話・FAXだけではなくインターネット回線も必要」という人なら、ひかり電話が断然便利で効率的です。

電話番号1つの場合、FAX機はどうすれば?

電話番号1つで電話とFAXを使用する場合、電話機は市販の「FAX一体型電話機」を使うのが一般的。

ただFAX一体型電話機だとプリンター機能やコピー機能がついていないことも。

「プリンター機能やコピー機能も頻繁に使う」かつ「スペースの関係で1台の機械にコンパクトにまとめたい」ということなら「電話付きの家庭用複合機」を検討してもいいかもしれません。

なお、あまり一般的ではありませんが、「電話機能のない大型複合機に外付けの電話機を接続して利用する」という方法もあります。

複合機への電話機の繋ぎ方は簡単。電話機を複合機背面の「TEL」端子に接続すればOKです。詳しくは各複合機の取扱説明書を確認してください。

ただし複合機と電話機をつなぐケーブルの長さにより、電話機の設置場所が限られることには注意が必要ですね。

ニーズ・状況別にオススメのFAX機をまとめましたので、参考にしてみてください。

ニーズ・状況 オススメ
・FAX・プリンター・コピーはあまり使わない
・印刷品質にはこだわらない
FAX一体型電話機
・プリンター機能やコピー機能も使う
・印刷品質にもこだわりたい
・電話付きの家庭用複合機
・複合機に外付け電話機を接続

電話番号を1つにする際の注意点

説明したとおり、電話番号1つでも電話とFAXを利用することは可能です。ただし番号が1つだと電話とFAXを同時に利用できないので、注意してください。

電話とFAXの番号が同じだと、FAX使用中は電話が使えず、通話中はFAXが送受信できなくなるのです。

そのため頻繁にFAXを使うのであれば、ひかり電話を導入して電話番号・FAX番号を分けるのがオススメ。ビジネスチャンスの喪失を防ぐことにも繋がるでしょう。

のちほど説明しますが、ひかり電話であればリーズナブルな料金で電話番号を追加できますよ。

「番号1つで電話とFAXを使う」のは、「ほとんどFAXを送受信しない」という事業所にオススメです。

1本の電話回線で電話用とFAX用と2つの電話番号で使う場合

続いて、「1回線で電話とFAXの電話番号を分けたい」という場合について説明します。

この場合には、以下の選択肢があります。

  • ISDN
  • ひかり電話

先ほどと同じようにISDNとひかり電話を比較してみます。

そもそもISDNってなに?

ISDNとひかり電話の比較をする前に、ISDNについて説明しておきましょう。

ISDNについては「聞いたことがあるけど、よくわからない」という方も多いのではないでしょうか。


ISDNはアナログ回線と同じ電話線を使います。ただ音声データの送り方が違い、ISDNでは音声とデジタルに変換して送ります。

アナログ電話と違って距離による音声品質の劣化がないことなどから、ADSL・IP電話・ひかり電話が登場する前はビジネス用の電話回線として人気がありました。

なおISDNだとインターネットも使えますが、通信速度はかなり遅いです。

ISDNとひかり電話の比較

ではISDNとひかり電話の初期費用・月額料金・通話料を比較してみましょう。

ISDN(NTTのINSネット64) ひかり電話
初期費用 施設設置負担金
39,600円
(なしのプランもあり)
契約料
880円
フレッツ光初期工事費
16,500~19,800円
(実質無料になるキャンペーンあり)
フレッツ光契約料
880円
月額料金 事務用
3,883~4,158円/月
光回線の料金+550円/月
通話料 9.35~44円/3分 全国一律
8.8円/3分
オプション料金 ナンバーディスプレイ
1,320円/月
ナンバーディスプレイ
440円/月
インターネット利用

※2021年9月時点の情報です
※価格は税込みです

ISDNもアナログ電話同様に初期費用として施設設置負担金が必要です。施設設置負担金が不要なライトプランもありますが、月額基本料金が高めに設定されています。

また通話料もひかり電話に比べると高めですね。

なおひかり電話では月々「光回線(フレッツ光)の月額料金+ひかり電話の利用料金550円/月」がかかります。

フレッツ光の月額料金は利用するプラン(戸建てプラン、マンションプランなど)によって異なりますが、3,080円~です。

ISDN(ISNネット64)でもインターネットを使えることは使えるのですが、通信速度最大64kbpsとかなり遅く、光回線に比べると「ほぼ使い物にならない」といっていいレベルです。

ISDNも廃止予定!やはりひかり電話がオススメ

実はISDN回線もアナログ電話と同様に2024年での廃止が予定されています。廃止理由は、アナログ回線・ISDN回線の加入者が減り、回線の設備維持が難しくなっているからです。

またインターネットを利用するにあたっても、光回線のほうがかなり通信速度が速いです。


そのため1回線2番号で電話とFAXを使いたい場合も、ひかり電話のほうがオススメです。

電話番号を分ける場合のFAX機は?

電話番号を分ける場合、電話は電話機、FAXはFAX機・複合機を利用することが多いです。

複合機であれば印刷画質やスピードが優れたものがたくさんあります。FAX利用が多い不動産・建築業界や介護業界などであれば、複合機を導入するのがオススメです。

複合機は大型のものだけではなく、卓上設置できるコンパクトな機種もありますので、オフィスのスペースに合わせて選べますよ。


「FAX・コピー・プリンターをあまり利用しない」とか「画質にはこだわらないから、とにかく機械の本体代金が安いものがいい」ということであれば、家庭用FAX機(電話機能なしのもの)で十分かもしれません。

FAX複合機の導入ってどうすればいいの?

FAX複合機の導入には、以下の選択肢があります。

  • 購入
  • リース
  • レンタル


オフィスへの複合機導入で一般的なのは、初期費用を抑えられるリース。

ただリースは長期利用が前提で、利用にあたって審査があります。「長期間使う予定がない」「独立したばかりで審査を通過できるか不安」ということなら、短期利用可能で審査不要の「レンタル」も検討してみましょう。

なおひかり電話・アナログ電話・ISDN回線のメリットやデメリットやそれ以外のサービスについては「【事業用】新規でファックス番号を取得したい!ファックス番号の取得方法は?」でも解説しています。「より詳しく知りたい」という方は、ぜひこちらも参考にしてみてください。

そしてひかり電話1回線で電話とFAXの番号を取得し、複合機も導入したいなら、以下の窓口から問い合わせ・申し込むのがオススメ。

ひかり電話導入だけではなく、複合機の手配もサポートしてくれますよ。

IP電話(050番号)でFAXは利用できるのか

電話番号が「050」で始まるのがIP電話です。固定電話の市外局番や携帯電話番号の「03」「080」などではなく、「050」はIP電話(インターネット回線を利用して通信する電話)に付与された番号です。

IP電話にFAX機器の接続はできるが正しく動作するとは限らない

IP電話でFAXの送受信が固定電話回線と同様に行えるのでしょうか?
こちらに関してはFAX機能付き複合機を生産・販売する各メーカーの見解をご紹介します。各メーカーそれぞれ、ほぼ同様の見解を表明しています。

ほとんどのメーカーのFAX機器は、NTTの固定電話回線で使用することを前提とし、NTTの固定電話回線の規格に基づき設計されています。
そのためFAX機器をIP電話(050番号)の回線に接続して使用することは可能です。
しかし、FAXの利用環境や回線の品質によっては、不安定であったり、正常な動作が保証されません。原因不明のエラーや、送受信ができない、送信が完了しない、特定の番号に対する通信状況が不安定になったり送受信できないなどの可能性が考えられます。

メーカーや機種によっては、以下の状態であればFAXの利用が可能としている場合もあります。
・ 現在利用しているIP電話回線の通話品質が、アナログ回線と比べて同等である
・ 使用中のの回線が、FAX装置によるスーパーG3通信をサポートし、その機能が保証されている状態である
・ FAX装置自体がスーパーG3通信技術に対応している

スーパーG3通信は、アナログ回線を用いたFAX通信において高速かつ高解像度の送受信を可能にする規格です。多くの現代のFAX機器はこのスーパーG3に対応しています。そのため、IP電話を使用したFAXの効果的な利用は、IP電話回線の品質に大きく依存すると考えられます。

結論として、IP電話(050番号)でFAXは利用はFAX利用環境や機器により変わるものの可能ですが、通信が不安定になる可能性があり、一定の問題を含んでいると言えます。

どちらにしてもひかり電話がオススメ!

先ほど説明したとおり、アナログ電話やISDNは廃止予定となっています。また通話料・FAX送信料などが割高になることも紹介しました。


そのため、これから新規で電話番号・FAX番号を取得するのであれば、ひかり電話がオススメです。

ひかり電話のメリット

ひかり電話は通話料や、ビジネスシーンで人気が高い「ナンバーディスプレイ」といったオプションサービスも料金がリーズナブルです。

また光回線を引いて利用することから、インターネットが必要な場合の対応もスムーズです。

そのため「電話・FAXだけではなくインターネットも必要」「電話・FAXのランニングコストを抑えたい」という法人・個人事業主にはひかり電話がオススメです。

1回線1番号でも1回線2番号でもひかり電話がオススメ

上記の理由から、電話とFAXの番号を分ける場合も分けない場合も、ひかり電話がオススメです。

また「番号を分ける場合に高い費用がかかるのでは」と心配する方もいますが、実はひかり電話であれば税込330円/月で番号追加ができます。

1回線で最大5つまで番号を持てるので、将来的に事業が拡大して「電話番号を増やしたい」と思った場合も対応しやすいです。

「NTTのひかり電話で電話・FAX番号を取得したい」という場合には、以下の窓口からの問い合わせ・相談がオススメ。電話が繋がりやすく、スピーディーに対応してもらえます。

まとめ:1回線で電話とFAXを使うなら「ひかり電話」

1回線で電話とFAXを使いたい場合、電話番号とFAX番号を分ける・分けないに関わらず、ひかり電話を導入するのがオススメです。

その理由は、アナログ電話やISDNに比べて通話料金などがリーズナブルで、インターネットを使いたい場合の利便性も高いから。またアナログ回線とISDN回線が廃止予定だからという理由もあります。

電話とFAXの番号を分けるか分けないかについては、個々の法人・個人事業主・お店の事情によります。

ただ電話とFAXの番号が同じだと、電話・FAXを同時に使えません。そのため、FAXをよく使う場合には番号を分けるほうがいいでしょう。

「リーズナブルで便利なひかり電話で、電話とFAXを導入したい」という場合、以下の窓口からの問い合わせ・申込みがオススメ。

電話が繋がりやすく、法人のFAX導入に精通したスタッフが応対してくれるので、手続きがスムーズです。「事業用に電話やFAXを引くのは初めてのことで、よくわからない」という方でも、安心して利用できますよ。

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