【2024年2月版】電気代の節約方法!大幅に安くする方法を解説!

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2023年6月使用分から電気代が急に高くなり、驚いた方も多いのではないでしょうか。

夏のエアコン利用が増える時期に電気代が高くなってしまい、「長時間のエアコン使用で電気代が今までで一番高くなってしまった」と嘆いている方もいるかもしれません。

物価上昇で食品や日用品などが次々と値上がりしている中で、暮らしに欠かせない電気料金まで高くなってしまうのは本当に困りますよね。

そのため「何とかして電気代を節約したい」と考えている方は多いでしょう。

この記事では「電気代が高くなった理由」と「節電・節約する方法」を紹介します。

最後まで読んでいただければ、「すぐにできる電気代節約の方法」がわかります。

特に2023年6月以降に大幅に電気代が高くなってしまった方は必見です。

この記事を読んで節約と電気の乗り換えをしていただくことで、電気代を大幅に安くすることも可能です。

電気の乗り換え窓口電気の乗り換え窓口

電気代が高くなった原因

電気代が高くなった原因としては「電気の使いすぎ」「漏電」などもあります。しかし「電気の使い方は変わっていないのに、2023年6月使用分から急に電気代が高くなった」という方も多いはず。

その理由は2023年6月1日から、大手電力各社7社(北海道、東北、東京、北陸、中国、四国、沖縄の各社)の電気代が値上げされたからです。電気そのものの値段が高くなってしまったのですね。

今回の値上げについて解説します。

標準的な家庭における値上げ率

2023年6月1日から、大手電力7社の規制料金(従量電灯Bなど)が値上げされました。

各社の「標準的な家庭における値上げ率(試算)」を表にまとめると、以下のようになります。

電力会社 2022年11月の電気代 2023年6月1日の値上げ後の電気代 値上げ率

北海道電力

15,662円

18,885円 21%
東北電力

13,475円

16,657円 24%
東京電力 14,444円

16,522円

14%

北陸電力 11,155円 15,879円 42%
中部電力 14,289円 値上げなし 値上げなし
関西電力 12,192円 値上げなし 値上げなし
中国電力 13,012円 16,814円 29%
四国電力 12,884円 16,123円 25%
九州電力 11,844円 値上げなし 値上げなし
沖縄電力 14,074円 19,397円 38%

※標準的な家庭を想定した経済産業省資源エネルギー庁の試算をもとに作成。

参考:経済産業省資源エネルギー庁「電気料金の改定について(2023年6月実施)」

もっとも値上げ幅が大きい北陸電力では42%の値上げとなっており、家庭の負担はかなり大きくなることがわかります。

また2023年6月1日の値上げに先立って、2023年4月1日に託送料金(電気を送り届けるための料金)を値上げした電力会社もあります。

2023年4月・6月と、電気代は徐々に上昇してきているのですね。

去年の夏と同じだけ電気を使ったら、いくらになる?

これから夏を迎え、エアコンをたくさん稼働させる時期になります。

去年の夏と同じだけ電力を使ったら、今年の電気代はいくらになるのでしょうか。

東京電力を例に計算してみると、以下のようになります(30A契約、月間260kWh使用の場合)。

2022年7月 8,926円
2023年7月 7,386円

差額は1,540円で、2022年7月より2023年7月のほうが電気代は安くなるとわかります。

しかし2023年の電気代は「電気・ガス価格激変緩和対策事業」による値引きを含めた額であり、激変緩和措置を反映させないと9,206円となります。

補助金事業がなかったら、電気代は高くなっていたということですね。

電気代を節約するなら新電力への乗り換えがおすすめ

電気代を節約するなら、新電力への乗り換えがおすすめです。

「新電力」と「新電力の電気代が安い理由」について解説します。

新電力ってそもそもなに?

新電力とは大手電力会社(東京電力など)以外の、「電気の小売り自由化以降に新規参入した事業者」を指します。

2016年に電力の小売りが自由化されたことにより、「通信会社」「ガス会社」「石油元売り大手」などが新電力として参入してきました。

大手電力会社より電気代を安く設定したり、環境に配慮した電力を提供したりと、各社が独自性のあるサービスを提供しています。

全国規模で展開している事業者もあれば、「関東圏(東京電力エリア)のみ」などエリア限定でサービスを提供している会社もあります。

新電力で電気代が節約できる理由

新電力の電気代が安い理由としては、以下のようなことが挙げられます。

  • 発電・送電のための設備を所有していない
  • 電力以外の事業を展開している
  • ターゲット層を絞ったプラン展開ができる

多くの新電力は発電設備をもっていません。一部発電設備を所有している会社もありますが、大手電力会社に比べれば規模は小さなものです。

送電設備(電線)も大手電力会社に借りており自社では所有していないため、メンテナンスのコストもかかりません。

新電力の運営にはコストが少なく済む分、電気代を安くできるのです。

またもともとの事業(通信、ガソリン、ガスなど)と絡めた特典を提供できるので、電気代以外でもお得に使えます。例えば「ENEOSでんきを契約して特定の支払い方法を選択すれば、ガソリンも安くなる」などですね。

新電力の価格優位性が復活

新電力は運営コストが低く抑えられるため、電気代を安くできます。しかし実は「燃料費調整額の高騰」「電気の取引価格の上昇」などにより、2022年9月以降は地域電力よりも新電力の電気代のほうが高くなっていました(下図参照)。

家庭用電気料金月別単価の推移(青:規制料金/オレンジ:自由料金)

  家庭用電気料金月別単価の推移
※消費税・再エネ賦課金を含む
出典:資源エネルギー庁ウェブサイト

新電力が電気を調達するためのコストがかさんでしまい、コストが電気代に転嫁されたため、ユーザーが負担する金額も高くなってしまったのですね。

しかし2023年6月1日に大手電力7社が電気代を値上げしたことによって、新電力の価格優位性が復活しました。つまり今は新電力への乗り換えを検討すべき時期となっています。

新電力に切り替えたらどれくらい電気代を節約できる?

実際に新電力に乗り換えたら、電気代はどれくらい節約できるのでしょうか。

「一人暮らし」「ファミリー」など世帯の特徴別に、大手電力会社と新電力の電気代を比較してみました。

【大手電力と新電力】一人暮らしの電気代比較

まずは一人暮らしを想定した契約アンペア数(20A)と電力消費量(150kWh)で試算しました。

比較対象は各エリアの大手電力会社と、おすすめ新電力会社のひとつ「たのしいでんき」です。

エリア 料金改定前の地域電力の電気代試算(月平均)

料金改定後地域電力契約時に想定される電気代(月平均)

たのしいでんき契約時に想定される電気代(月平均)

北海道電力エリア 4,466.2円 6,252.7円 5,320円
東北電力エリア 3,649.5円 5,398円 4,720円
東京電力エリア 3,774.98円 5,228.48円 4,840円
北陸電力エリア 3,276.7円 5,346.2円 4,345円
中国電力エリア 3,639.57円 5,345.12円 4,425円
四国電力エリア 3,441.43円 5,217.34円 4,485円

※2024年2月14日時点の情報です。※2023年6月1日に値上げしなかった中部電力・関西電力・九州電力と、たのしいでんきが使えない沖縄エリアについては紹介していません。

たのしいでんきのほうが、料金改定後の大手電力会社の電気代よりかなり安いとわかります。

【大手電力と新電力】二人暮らしの電気代比較

二人暮らしを想定した契約アンペア数(30A)と電力消費量(250kWh)で試算した結果を紹介します。

エリア 料金改定前の地域電力の電気代試算(月平均)

料金改定後地域電力契約時に想定される電気代(月平均)

たのしいでんき契約時に想定される電気代(月平均)

北海道電力エリア 7,833.2 10,799.7 8,500
東北電力エリア 6,512.5 9,413.8 7,500
東京電力エリア 6,721.22 9,243.72 7,700
北陸電力エリア 5,691.7 9,120.7 6,875
中国電力エリア 6,453.57 9,296.12 6,825
四国電力エリア 6,140.43 8,855.34 6,925

※2024年2月14日時点の情報です。※2023年6月1日に値上げしなかった中部電力・関西電力・九州電力と、たのしいでんきが使えない沖縄エリアについては紹介していません。

一人暮らし同様、たのしいでんきのほうが安くなっています。

【大手電力と新電力】ファミリーの電気代比較

ファミリー世帯を想定した契約アンペア数(40A)と電力消費量(350kWh)で試算した結果は以下の通りです。

エリア 料金改定前の地域電力の電気代試算(月平均)

料金改定後地域電力契約時に想定される電気代(月平均)

たのしいでんき契約時に想定される電気代(月平均)

北海道電力エリア 11,460.6 15,607.1 11,680
東北電力エリア 9,573 13,626.9 10,280
東京電力エリア 9,871.96 13,403.46 10,560
北陸電力エリア 8,192.2 12,980.7 9,405
中国電力エリア 9,373.57 13,353.12 9,555
四国電力エリア 9,014.93 12,758.84 9,695円

※2024年2月14日時点の情報です。※2023年6月1日に値上げしなかった中部電力・関西電力・九州電力と、たのしいでんきが使えない沖縄エリアについては紹介していません。

ファミリー世帯でも、たのしいでんきのほうが安いとわかりました。

電気代を節約するなら、ぜひ新電力に乗り換えましょう。

今すぐ電力会社の乗り換えたい、乗り換えるとどれくらい電気代が安くなるのか知りたいという方は

こちらの「電気の乗り換え窓口」にお気軽にご相談ください。

電気代を安くしたい方はこちらの「電気の乗り換え窓口」まで!

電気代が節約できるおすすめの新電力10選

電気代が節約できるおすすめの新電力を紹介します。

電気代が節約できる!おすすめ新電力ランキング

おすすめの新電力会社を10社紹介します。

会社名

基本料金 従量料金 特徴 総合おすすめ度
たのしいでんき

・沖縄以外で使える

・料金が一律でわかりやすい

・サービス充実

オクトパスエナジー

・沖縄以外で使える

・EV所有者・太陽光発電システム向けプランあり

・一人暮らしにおすすめ

新日本エネルギー

・沖縄以外で使える

・従量料金が一律で安い

東急でんき&ガス

・東京電力エリアのみで使える

・東急関連のサービスがユニーク

auでんき

・全国で使える(東北、四国は申込受付停止中)

・Pontaポイントが貯まる

Pontaでんき

・沖縄以外で使える(東北、北陸、四国は申込受付停止中)

・Pontaポイントが貯まる

ソフトバンクでんき

・北陸以外で使える

・スマホとセットで割引

シナネンあかりの森でんき

・沖縄以外で使える

・環境に配慮した新電力

楽天でんき

・沖縄以外で使える

・楽天ポイントが貯まる

PinTでんき

・沖縄以外で使える

・楽天ポイントやdポイントに交換できるポイントが貯まる

※2024年2月14日現在の情報です

新電力への切り替え方法

新電力への切り替え方法は簡単です。以下の流れで進めましょう。

  1. 乗り換え先の新電力を選ぶ
  2. 乗り換え先の新電力に申し込む
  3. 開通日のお知らせを受け取る
  4. 申し込みの次(または次々回)の検針日で電力会社が切り替わる

乗り換え先の新電力を選ぶ

まずは乗り換え先の新電力を選びます。「電気代の安さ」「サポート体制」などで選びましょう。

いくつかの候補を決めて、乗り換え後の電気代をシミュレーションし、比較してみることをおすすめします。

電気の検針票があると、正確なシミュレーションができます。

乗り換え先の新電力に申し込む

どの会社に乗り換えるか決めたら、申し込みをします。オンラインで申し込みできる会社がほとんどです。

申し込みには現在使っている電力会社の「お客様番号」「供給地点特定番号」などが必要となります。検針票やマイページに記載されていますので、確認しておきましょう。

現在契約している電力会社への解約手続きは不要です。

開通日のお知らせを受け取る

申し込み内容が新電力に届いたら、メールやはがきで開通日や契約内容確認の連絡があります。開通日を待ちましょう。

なお電気メーターがスマートメーターでない場合は、交換工事が必要となります。工事は無料で立ち会いも不要です。

申し込みの次(または次々回)の検針日で電力会社が切り替わる

切り替えを申し込んでも、すぐに電力会社が変わるわけではありません。

切り替えのタイミングは、申し込んでから次にくる検針日となることが多いです。申し込んだタイミングによっては、次々回の検針日になることもあります。

できるだけ早く切り替えたいなら、早めに申し込みをしましょう。

今すぐ電力会社の乗り換えたい、乗り換えるとどれくらい電気代が安くなるのか知りたいという方は

こちらの「電気の乗り換え窓口」にお気軽にご相談ください。

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電気代節約術20選

節約術

電気代を節約する方法を20個紹介します。

家電の使い方を見直す

・エアコンの使い方を見直す

・テレビの使い方を見直す

・冷蔵庫の使い方を見直す

・洗濯機の使い方を見直す

・照明機器の使い方を見直す

・キッチン家電の使い方を見直す

・暖房機器の使い方を見直す

電気の使い方のコツを知る

・省エネ家電に買い替える

・スイッチをこまめに切る

電気の契約を見直す

・電力会社を乗り換える

・アンペア数を下げる

・時間帯割引のプランに乗り換える

ライフスタイルを見直す

・電気を使わない過ごし方を考える

・電気料金が高い時間帯を避けて家電を使う

・電力消費量を知り、節電への意識を高める

節電グッズを取り入れる

・スイッチ付き電源タップを取り入れる

・遮熱カーテンを取り入れる

・冷蔵庫カーテンを取り入れる

・圧力鍋を取り入れる

ポイントを活用する

ポイントを活用する

次の章から具体的に解説します。

電気代節約術:家電の使い方を見直す

節電方法

ご家庭ですぐできる節電術としては、まず「家電の使い方を見直す」ことがあります。

主な家電別に、電気代の節約術を紹介します。

エアコンの節電術

エアコンの電気代節約術は以下の通りです。

  • 夏は28℃に設定
  • 部屋が涼しくなったら設定温度を上げる
  • 冬は20℃に設定
  • 頻繁にオンオフしない
  • 2週間~1ヶ月に1回はフィルターを掃除する
  • 室外機周辺にモノを置かない
  • 自動運転モードを活用する
  • 空気清浄機・サーキュレーター・扇風機と併用する
  • 換気して部屋の熱を逃がしてからスイッチオン

夏の冷房温度を1℃上げると13%の節電に、冬の暖房温度を1℃下げると10%の節電になるといわれています。電気代節約を考えるなら、無理のない範囲で温度を調節しましょう。

温度調整の他、フィルターの清掃、エアコンの洗浄も節電に効果的です。フィルター洗浄は比較的簡単にできますので、フィルターの汚れを確認しできるだけこまめに(週1〜2回)掃除するようにしましょう。

エアコン本体の洗浄は1〜2年に1回が目安です。最近では多くなってきた自動掃除機能付きエアコンの場合は2〜3年に1回が目安となります。

業者にエアコン掃除を依頼する場合、料金は時期によって異なります。4〜5月と10〜11月が安い傾向にあるのでこの時期に依頼するのがオススメです。

またエアコンは部屋を設定温度にするまでに電力を消費するので、頻繁にスイッチをオンオフすると電気代が高くなるので注意しましょう。

テレビの節電術

テレビの電気代節約術を紹介します。

  • 見る時間を減らす
  • 画面を明るくしすぎない
  • 画面を掃除して見やすくする
  • 省エネモードを使う
  • 見ないときはこまめにスイッチを切る

テレビを見ていないのに、BGM代わりにつけっぱなしにしている人もいます。なんとなく落ち着きますが、節電の観点からいうと無駄になります。音が欲しいなら、ラジオなどの音声コンテンツに切り替えてはいかがでしょうか。

ゲームをしたり録画した番組を見たりしたあと、ゲーム機やレコーダーのスイッチはオフにしたのに、テレビ画面のスイッチはオンのままになっていることがあります。テレビの電源も忘れずにオフにしましょう。

冷蔵庫の節電術

冷蔵庫の電気代節約術を紹介します。

  • 設定温度を季節によって変える(夏は強~中、冬は弱)
  • 冷蔵庫と壁を5センチ以上離す
  • 冷蔵庫に食品を詰め込みすぎない
  • 開けている時間を短くする
  • 熱い食品は冷ましてから入れる
  • パッキンが傷んだら取り換える
  • 冷凍庫は隙間なく食品を詰める
  • 冷蔵庫の上にホットプレートなどのものを置かない

冷蔵庫の設定温度を強から中にすると、年間で61.7kWhの節電になります。

また冷蔵庫の中に食品を詰め込みすぎると、効率が悪くなります(冷凍庫は詰め込んだ方がいい)。

ただ食品が傷むのが心配で、何でも冷蔵庫に入れてしまう人もいるでしょう。しかし実際には、冷蔵庫に入れる必要のない食材もあります。

例えば未開封の「缶詰」「瓶詰」「調味料」は、常温でも保存できます。野菜なども、意外に「冷蔵庫に入れなくてもいい」「むしろ入れない方がいい」というものが多いですよ。

常温保存可能な野菜・果物の例

ごぼう、里芋、かぼちゃ、玉ねぎ(新玉ねぎ・サラダ玉ねぎ除く)、ジャガイモ、ピーマン、おくら、トマト、なす、さつまいも、パイナップル、バナナ、メロンなど

考えてみれば夏野菜や熱帯原産の果物などは暑い環境で育っているわけですから、保存時も冷蔵庫に入れる必要はなさそうですね。ただしカット済みの野菜・果物は、冷やした方が長持ちします。

「スーパーで陳列されているときに冷やされているか」を判断基準にしてみるのもよいでしょう。

また「まとめ買いせず、その日使うものをその日買いに行く」という方法で、冷蔵庫内のものを減らしている人もいます。手間と時間はかかりますが有効な方法です。

洗濯機の節電術

洗濯機の節約法をまとめました。

  • まとめ洗いする
  • すすぎを1回にする
  • 乾燥機能を使う回数を減らす
  • 乾燥機のフィルターをこまめに掃除する

すすぎ2回からすすぎ1回にしても、数円程度の節電にしかならないといわれています。ただし節水にはなりますので、光熱水費全体でみると節約効果は大きいです。

またできるだけまとめて洗うことで洗濯回数を減らし、節電できます。ただし詰め込みすぎるとちゃんと洗えないので、洗濯物の量はドラムの7~8割程度が目安です。

より節約したいと思うなら「できるだけ手洗いし、人力では難しい脱水だけ洗濯機を使う」という方法もあります。

また乾燥機能を使ったら、使用後にはフィルターを掃除しましょう。フィルターにほこりなどのゴミが溜まって目詰まりすると、乾燥時間が長くなって電気代がかかります。また「乾燥ムラ」ができることもあり、効率が悪くなります。

照明機器の節電術

照明器具の電気代節約法は以下の通りです。

  • LEDランプに交換する
  • 人がいないときや日中は消灯
  • リモコンではなく壁のスイッチで消す
  • カバーを掃除して明るさを保つ

白熱電球(54W)から電球形LEDランプ(9W)に交換して年間2,000時間使ったとすると、90kWhの節電になります。

LEDランプはやや高価ですが、電気代の節約効果はしっかり出ます。

キッチン家電の節電術

キッチン家電の電気代節約法を紹介します。

  • 炊飯器や電気ポットを使わないときはコンセントを抜く
  • 食洗器は洗浄終了後に余熱で乾かす

洗う食器が多い場合は、食洗器のほうがお湯を使って手で洗うより光熱水費を節約できます。「食洗器は電気代がかかるから」と敬遠するのではなく、洗い物の量やお湯の使用有無に応じて使い分けるのがおすすめです。

ちなみに電気ケトルとやかんの光熱費を比べると、1リットル程度のお湯を沸かすなら、「ガス火+やかん」のほうが安くなります(電気ケトルの機種による)。

暖房機器の節電術

エアコンを暖房に使うと、部屋全体を暖められるというメリットがありますが、電気代が高くつきます。

電気代が節約できる暖房器具としては、「電気毛布」「こたつ」などがおすすめ。

電気毛布が暖められる範囲は少ないですが、もっともコスパがよいといわれているので、一人暮らしなら電気毛布をおすすめします。持ち運びやしやすいので、1枚あると「ソファでテレビを見ているとき」「デスクで勉強・仕事しているとき」「寝るとき」などいろんなシーンで使えます。

エアコン以外の暖房機器(こたつや床暖房など)の電気代節約術をまとめました。

  • 電気カーペットは適度な大きさを選ぶ(大きいほど電気代は高くなる)
  • 電気カーペットの下に断熱マットを敷く
  • 分割機能を使う(半分だけ暖めるなど)
  • こたつには掛布団も敷布団もかける
  • こたつの温度は低めに設定する
  • 床暖房は外出・就寝の30分前にスイッチオフ(切っても30分程度暖かさが続く)
  • タイマーで切り忘れを防ぐ

暖房器具のスイッチオフを忘れると電気代が無駄になるほか、火事などの危険性もあります。タイマーなどを活用して、切り忘れを防ぎましょう。

なお狭い場所をすぐ暖めたい場合には「セラミックファンヒーター」「電気ストーブ」などが向いていますが、長時間使うとかなり電気代が高くなるので注意しましょう。暖房は使う範囲や時間に合わせて選ぶのがおすすめです。

電気代節約術:電気の使い方のコツを知る

どの家電においても使える「電気の使い方のコツ」を紹介します。

  • 省エネ家電に買い替える
  • スイッチをこまめに切る

省エネ家電に買い替える

まずは「古い家電は省エネ家電に買い替える」のがコツです。

家電の省エネ性能は年々進化しているからですね。同じように使っていても、新しい家電の方が消費電力は少なくなります。

例えば10年前の冷蔵庫を最新式に買い替えれば、年間37~43%程度の省エネ効果が見込めるという試算もあります。(参考:環境省「2020年 VS 2010年 最新家電と10年前の家電どのくらいおトク?

とくに消費電力量が多いのは「洗濯機」「冷蔵庫」「エアコン」。10年以上使っている大型家電があれば、買い替えを検討してみましょう。

スイッチをこまめに切る

スイッチをこまめに切って待機電力を減らすのも、電気代節約のコツです。

また「長時間使わない家電は、コンセントを抜く」「長期間の旅行・帰省のときはブレーカーを落とす」のも、待機電力削減に効果があります。

しかしテレビやレコーダーのように、コンセント・ブレーカーを抜いて再度スイッチを入れたとき(再起動するとき)に、多くの電力を消費する家電もあります。

またレコーダーの電源を切ってしまうと、予約していたテレビ番組を録画できません。

冷蔵庫の場合も、電源を完全にオフすると、冷却器の霜がとけて水が出て、床に流れ出てしまうことも。

「電源を入れておきたい家電」「電源を切りたい家電」がある場合は、ブレーカーは落とさずにコンセントの抜き挿しで待機電力対策するのがよいでしょう。のちほど紹介する「電源タップ」も便利です。

待機電力とは…

コンセントにつないでいるだけで消費されるわずかな電力のこと。年間に消費する電力のうち、5%程度が待機電力によるものだといわれる。

電気代節約術:電気の契約を見直す

節電方法

電気の契約を見直す方法もあります。

  • 電力会社を乗り換える
  • アンペア数を下げる
  • 時間帯割引のプランに乗り換える

電力会社を乗り換える

電気代の安い新電力に乗り換えるのが、最もおすすめの方法です。

乗り換えの効果や方法は「電気代を節約するなら新電力への乗り換えがおすすめ」「電気代が節約できるおすすめの新電力10選」で説明したとおりです。

大手電力会社と契約している方は、ぜひ電力会社の乗り換えを検討しましょう。

アンペア数を下げる

電力会社を変えずに電気代を節約するなら、「契約アンペア数を下げる」という方法があります。

多くの電力会社では、契約アンペア数が小さいほど月々の基本料金が安くなるからです。

例えば東京電力(一般家庭向けの従量電灯B)の場合には、以下のようになっています。

アンペア数 基本料金/1契約
10A 295円24銭
15A 442円86銭
20A 590円48銭
30A 885円72銭
40A 1,180円96銭
50A 1,476円20銭
60A 1,771円44銭

※2024年2月14日現在の情報※金額は税込み

ただし契約アンペアを下げると一度に使える電力量が減るため、複数の家電を同時使用したときにブレーカーが落ちやすくなります。必要なアンペア数を下回らないよう注意しましょう。

東京電力の公式サイトには、必要なアンペア数を試算できるツールがあります。

時間帯割引を活用する

電力会社を変えずに「時間帯割引を活用する」という方法もあります。

オール電化住宅や「夜によく電気を使う」というご家庭では、夜の電気代が安くなる時間帯割引プランを契約すると、節約につながるからです。

なおLooopでんきなどの「市場連動型プラン」でも、夜間の電気代は安くなる傾向にあります。

ただ市場連動型プランは電気の取引価格によって電気料金が変わるため、電気代が予測しにくくリスクが高いというデメリットも。昼間の電気代が高騰する可能性もあるので、「昼間はほぼ電気を使わない」という人以外にはおすすめしません。

電気代節約術:ライフスタイルを見直す

電気代を節約するには、ライフスタイルの見直しも重要です。

  • 電気を使わない過ごし方を考える
  • 電気料金が高い時間帯を避けて家電を使う
  • 電力消費量を知り、節電への意識を高める

電気を使わない過ごし方を考える

まず「できるだけ電気を使わないようなライフスタイルに変える」ことが考えられます。

例えば「夏はクールシェア、冬はウォームシェアできる場所で過ごす」「休日に外出して、家で電気を使わない」などの方法があります。

「腹巻や靴下などのあったかグッズを活用して、暖房を使いすぎないようにする」「早寝早起きして、夜にダラダラ電気を使ってしまうことを予防する」という人も多いですね。

電気料金が高い時間帯を避けて家電を使う

夜の電気代が安い「オール電化向けプラン」など、時間帯によって料金単価が変動するプランを契約している場合には、「電気を使う時間帯」を工夫しましょう。

電気代が安い時間帯に洗濯機を回すなどすれば、電気代を節約できるからです。

ただし夜に洗濯機などの家電を使うと音が響きますので、周囲の迷惑にならないよう注意しましょう。洗濯機・掃除機などによる騒音トラブルも多いです。

電力消費量を知り、節電への意識を高める

自宅でいつどれだけの電気を使っているか知ると、節電意識が高まります。

「どの時間帯やどの曜日に電力消費が多いのか」を知ると、電気を使いがちなポイントを把握でき、節電行動につながりやすくなります。

最近では電力各社のマイページやアプリで「時間帯や日ごとの電力消費量」が見える化されています。パソコンやスマホで簡単にチェックできるので、ぜひ活用してみましょう。

電気代節約術:節電グッズを取り入れる

以下のような節電グッズを取り入れるのも、電気代節約におすすめです。家電や太陽光発電システムに比べて、購入にかかる費用もずっと少なくすみます。

節電のためにできることとしては、かなり手軽な方法だといえるでしょう。

手軽でおすすめなグッズを4つ紹介します。

  • スイッチ付き電源タップ
  • 遮熱カーテン
  • 冷蔵庫カーテン
  • 圧力鍋

スイッチ付き電源タップ

節電グッズの1つめは「スイッチ付き電源タップ」です。

タップのスイッチをオフにすれば、家電をコンセントから抜いたときと同じ状態になり、待機電力の消費を防げます。

こまめに家電のコンセントを抜き挿しするのは面倒でも、スイッチひとつなら簡単です。

遮熱カーテン

「遮熱カーテン」もおすすめの節電グッズです。

遮熱カーテンは日光の熱を遮り、部屋の温度が上がるのを抑える効果があります。部屋の温度が上がりにくくなれば、冷房の設定温度を高くできて節電につながります。

また冬は室内の暖かさが逃げにくくするので、暖房に使う電気も節約できます。

遮熱カーテンは通販サイトなどで購入でき、色柄も豊富です。

窓に遮熱シートを貼るよりも手軽ですよ。

冷蔵庫カーテン

冷蔵庫用の節電グッズとしては「冷蔵庫カーテン」があります。

冷蔵庫の中にカーテンをつけることで、ドアを開けたときの温度上昇を抑え、電気代を節約できる効果があるとされています。庫内の温度が高くなると、冷蔵庫が庫内を冷やそうと電気を使ってしまうからですね。

冷蔵庫カーテンはホームセンターや通販サイトだと1,000円程度しますが、100円ショップでも売られています。

ただ冷蔵庫カーテンをつけることで庫内のセンサーが誤作動したり、カーテンが邪魔になって食品を取り出すのに時間がかかったりするなどのデメリットも。

使い方によっては電気代があがりかねないので、設置後は効果があるのかきっちり見極めましょう。

圧力鍋

圧力鍋も電気代節約グッズとして注目されています。

圧力鍋を使えば、煮物などにかかる時間を大幅に短縮できるからです。IHクッキングヒーターの場合、加熱時間が減れば電気代の節約になります。ガス調理の場合も、ガス代の節約につながります。

加熱時間が減ればキッチンが暑くなりにくいので、冷房代の節約につながる可能性もあります。

圧力鍋を使うと短時間でもしっかり具材が柔らかくなるので、子どもや年配の方向けの料理にも便利です。

電気代節約術:ポイントを活用する

ポイントプログラムを設けている電力会社もたくさんあります。ポイントを上手に活用することで、家計の負担を軽減できます。

2022年には国主導で「参加するだけでポイントがもらえる節電プログラム」も実施されました。

国主導の節電プログラムは受付終了していますが、現在でも「電気代や節約の取り組みに応じてポイントが貯まる」というプログラムを実施している電力会社は多いです。

貯めたポイントは電気代に充当できたり、汎用性の高い「楽天ポイント」「dポイント」に交換して使えたりします。

契約している電力会社にポイント制度がある場合は、ぜひ活用しましょう。

【世帯別】電気代節約のポイントまとめ

電気代節約のためにできること20個紹介しましたが、すべて実践するのは大変かもしれません。

そこで「一人暮らし」「ファミリー」「オール電化住宅住まい」などの世帯別に、とくに意識しておきたい電気代・光熱費節約のポイントを絞って紹介します。

一人暮らしの電気代節約術

一人暮らしの特徴は、消費電力がファミリー世帯と比較して少ないこと。学生や社会人で日中ほとんど家にいないなら、なおさらです。

一人暮らしで電気代を節約したいなら、以下の方法がおすすめです。

  • 契約アンペア数を下げて基本料金を安くする
  • 基本料金0円の新電力に乗り換え
  • 第1段階料金が安い新電力に乗り換え

第1段階料金とは…

従量料金(使った量に応じてかかる料金)のうち、消費電力量が少ないうち(最初の120kWhまでなど)に適用される料金単価のこと。一人暮らしの消費電力量は150kWh程度なので、第1段階料金が電気代に大きく影響する。

「たのしいでんき」など、電力会社によっては段階性をとっていないケースもある。

家電については「照明器具はこまめに消す」「サーキュレーターと併用してエアコンの効率をあげる」などを心がけましょう。

ファミリーの電気代節約術

ファミリー世帯は消費電力量が多くなります。

そのため「電力消費量が多い家庭向けのプランを選ぶ」のが節約の重要ポイントとなります。

具体的には「電力を多く使ったとき」の段階料金が安いプランを選びましょう。

段階制の料金プランは以下のように「電力消費量が多くなるほど料金単価が上がる」というケースが多いです。第3段階料金が安いと、ファミリー層では節約効果が大きくなります。

東京電力の段階制料金(従量電灯B) 料金単価/kWh
第1段階 30円00銭
第2段階 36円60銭
第3段階 40円69銭

※2024年2月14日の情報※金額は税込み

またライフスタイルの面では、「できるだけ家族みんなでリビングに集まって団らんし、冷暖房を使う部屋を限定する」という節電術を実践しているご家庭もあります。

ファミリー世帯が電気代節約を実現するには、家族みんなの協力がポイントになりそうですね。

オール電化住宅の電気代節約術

オール電化住宅で電気代を節約したいなら、まずはオール電化に適したプランを選びましょう。

具体的には「夜間の料金が安いプラン」「土日祝日の料金が安いプラン」などが該当します。ずばり「オール電化プラン」という料金プランを用意している電力会社もあります。

またオール電化設備の使い方を工夫することも大切です。具体的には以下のようなコツがあります。

  • お風呂の残り湯を温めるときは「追いだき」ではなく「高温たし湯」を利用
  • お湯が余らず足りなくもならない沸き上げ温度と量に設定
  • 長期間の旅行・帰省時は給湯設備を「休止モード」に
  • IHヒーターで使う鍋は鉄やステンレスに
  • 蓄熱暖房機が熱切れを起こさない蓄熱量に設定

オール電化で使う電力量が気になるなら、太陽光発電システムを導入して自家発電するのもひとつの方法です。最近ではソーラーパネルの性能があがり、設備設置にかかる費用も安くなってきています。

まとめ:家電の使い方と電気の契約を見直して電気代を節約しよう!

電気代の節約方法はたくさんあります。

しかし「節電を心がける」というのは、意外に大変なこと。同居人がいる場合は、「自分は節約や節電を心がけているのに、家族の意識が低くてストレスが溜まる」ということも珍しくありません。

電力会社を乗り換えてしまえば、節電行動を気にしすぎることなく、いつもの暮らしのまま電気代を節約できます。

2023年6月1日に大手電力7社が電気代を値上げしたことにより、中部・関西・九州エリア以外では、新電力会社に乗り換えば電気代が安くなる可能性が高いです。

電力会社の乗り換え手続きは簡単で、解約手続きは必要ありません。

大手電力会社と契約しており、値上げの影響で電気代が高くなったのなら、今後も電気代は高いままと予想されます。家計を守るために、できるだけ早めに新電力に乗り換えましょう。

今すぐ電力会社の乗り換えたい、乗り換えるとどれくらい電気代が安くなるのか知りたいという方は

こちらの「電気の乗り換え窓口」にお気軽にご相談ください。

電気代を安くしたい方はこちらの「電気の乗り換え窓口」まで!

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