ラインアットはビジネス用のLINEで使えるサービスの一つです。登録者に継続的に情報を発信できるため、登録している人も多いのでは無いでしょうか。
現在ではラインアットというサービス名ではなくなり、LINE公式アカウントに統合されています。
ラインアット(現:LINE公式アカウント)で集客をする方法と、メリットについて解説します。
ラインアットって何?
以前はLINE Business IDのサービスは、種類ごとに別れていました。
この中でラインアットは導入費用が一番安く、機能も多く使いやすいサービスでした。
ラインアットを含む上記のサービスは2019年4月に「LINE公式アカウント」に統合し生まれ変わりました。一定の引き継ぎ期間があった後、現在ではラインアットは全てLINE公式アカウントに移行されています。
統合前のLINE公式アカウントはとても高額でしたが、現在ではラインアット同様に誰でも無料で始めることができます。
ラインアットとLINE公式アカウントのサービスの違い
ラインアットではクーポンやメッセージ配信などの機能を利用できましたが、LINE公式アカウントでも引き続き利用可能です。
またラインアットでは有料プランでしか使えなかった以下のことは、LINE公式アカウントでは無料のプランから使えるように改良されています。
・タイムライン投稿数無制限
・リッチメッセージ
・ターゲティングメッセージ(登録者100人以上必要)
・Messaging API
今までは有料のプランでしか使えなかった機能が無料で使えるため、格段に導入しやすくなったと言えるでしょう。
ラインアットとLINE公式アカウントの料金の違い
LINE公式アカウントは無料から始められ、登録者が増えたら有料プランに移行します。
料金プランはラインアットとは異なります。LINE公式アカウントの料金は以下のとおりです。
月額費 | 無料メッセージ送信数 | メッセージ追加料金 | |
フリープラン | 0円 | 1,000通 | なし |
ライトプラン | 5,500円 | 15,000通 | 5.5円 |
スタンダードプラン | 16,500円 | 45,000通 | ~3.3円 |
ラインアットに比べ、LINE公式アカウントのプランは非常にシンプルです。月1000通まで無料のフリープランはラインアットと同じで、メッセージ送信数に応じてプランが上がっていきます。
最初は無料で全てのプランが使え、すぐに本格的な配信を始められます。登録者が増え軌道に乗るまでは無料で運営できるので、計画的な利用が可能です。
以前のLINE公式アカウントは初期費用が800万円~と非常に高額で、大手の法人企業しか導入することは叶いませんでした。現在では個人で事業をしている人は誰でも、LINE公式アカウントを無料で開設できます。
ただ注意点もあり、LINE公式アカウントは登録者数ではなくメッセージ送信数で料金が加算されます。
ラインアットは登録者数さえ気をつければメッセージは定額で送信し放題でしたが、LINE公式アカウントではメッセージ追加料金がかかる従量制となっています。
追加料金が高額にならないよう、ターゲティングメッセージを活用するなどして、送信数をコントロールしながら効率よく運用する必要があります。
現在ではSNSアプリを利用した集客が必須
ユーザーに情報を伝える手段として、少し前まではメルマガが主に利用されていました。
しかし今はSNSが普及しているため、電子メールの利用率はかなり低下しています。またメルマガが迷惑メールに振り分けられるケースもあり、ユーザーに届かないことが多いのです。
スマートフォンが普及した現在では、メールをじっくり読むよりも、手軽なSNSアプリで即効性のある情報配信が求められています。
友人や家族との連絡手段としても、メールではなくSNSを使う人が大半です。中でもLINEは年代問わず多くの人が利用しており、日本で一番利用されているアプリとなっています。
LINE公式アカウントは、現在のネットを使った集客方法の中でも必須とも言えるアイテムです。
LINEアカウント(旧:ラインアット)は、もう作られてますか?
LINEは日本国内の利用者数8400万人の、今や誰もが利用しているアプリです。たくさんの人が使っているLINEで、お店のLINEアカウントからお得なクーポンやキャンペーンを配信すれば効率よくリピーター獲得が可能です。
店舗の集客ツールとして、たくさんの人に情報を届けるLINE公式アカウントはとてもおすすめです。
旧:ラインアットは、現在はサービス終了している
ラインアットはLINE公式アカウントに統合され、現在では使えなくなっています。
統合後ラインアットからLINE公式アカウントに自分で移行できる期間があり、その時移行しなかったアカウントは2020年1月頃から順にLINE公式アカウントに強制移行されました。
移行した人はLINE公式アカウントのアプリ、または公式サイトよりログインが可能です。
ラインアットのアカウント自体が削除された、ということは無いのでご安心ください。
ラインアットを作っていない人は、LINE公式アカウントに登録しよう
ラインアットをまだ作っていない人は、今からLINE公式アカウントに登録しましょう。
LINE公式アカウントでも、ラインアットと同様に一斉配信やクーポンなどのサービスを引き続き利用可能です。配信数1000通までは無料で、全ての機能がついています。
LINE公式アカウント作成は、公式サイトのトップページ「アカウントの開設(無料)」からできます。LINE公式アカウントのアプリをダウンロードすれば、アプリから開設も可能です。
作り方自体は簡単で時間もかからないため、まずは作ってみることをおすすめします。
アカウントは複数作れるので、お店ごとにアカウントを分けると言った使い方も良いでしょう。
LINE集客が効果的な理由
LINEはユーザー数国内最多で、非常に顧客にアプローチしやすいツールです。
利用者数だけでなく集客しやすいLINEの特徴がいくつかあります。
登録者に直接メッセージを届けられる
LINEの一番の特徴は、登録者に直接メッセージを届けられる点です。
TwitterやInstagramであれば、投稿をしてもユーザーがそのSNSを見るまで情報を届けることができません。結局、配信をしてもアプリやページを開いて見てもらわないと気付かれません。
LINEであれば配信をするとスマホに通知音が鳴り、気づいたユーザーはワンタップで配信を見ることができます。もしその時に見られなくても、スマホの待ち受け画面にメッセージがあったことが表示されるため、すぐに配信に気づき読めるのです。
TwitterやInstagramでも通知設定はできますが、通知設定をするのはファンになってからです。また通知設定の方法や、通知できることを知らない人も多くいます。
LINEは家族や友人との伝達ツールとして使われることが多く、最初から全てのメッセージを通知する設定になっています。大半は設定を変えずそのまま使っている人でしょう。
他の情報と混ざりながら配信される他のSNSと違い、LINEならその人に1対1でメッセージを届けることが可能なのです。
開封率が高い
LINEはその人にメッセージを届けるため、開封率が高いこともメリットです。
LINEに似たツールとしてメールが挙げられますが、メールは届いたらメールボックスに入り開封する必要があり、少しですが手間がかかります。メールチェックを一つの作業として考える人も少なくありません。
メールの開封率に比べLINEの開封率は格段に高くなっており、ユーザーは即効性のある情報を求めていることがわかります。
また先ほどもお話したとおり、SNSの発達によりメールの利用者自体が減少しています。今からメルマガを始めるのは不利といって良いでしょう。
情報を届けても読んでもらえないと意味はありません。開封率の高いLINEは、確実に情報を届けられるツールなのです。
友だち登録が簡単
友だち登録が簡単にできることも、LINEのメリットの一つです。
LINEの友だち追加方法はいくつかありますが、最もポピュラーなのはQRコードを使ったものです。お店に登録用のQRコードのポップをおいておけば、ユーザーはQRコードを読み込むだけですぐに登録できます。
QRコードを読み込むだけなので、スマホ操作に詳しくない人でも戸惑うことなく友だち追加が可能です。
メールのようにメールアドレスを打ち込むこともないので、時間がかからずすぐできます。迷惑メール防止機能が働き、登録してもメールが届かないというトラブルもありません。
TwitterやInstagramでもQRコード作成はできますが、そのSNSを使っていない人には登録してもらえない問題があります。
ユーザーが多くどんな人でも簡単に登録できるLINEは、私生活だけでなくビジネスでも適したツールなのです。
LINE公式アカウントで出来る事
ラインアットでは有料のプランでしか使えなかったことも、LINE公式アカウントではフリープランから全て使えます。
LINE運用が初めての初心者でもじっくり取り組めば、登録者数の多い有名アカウントに成長させることも夢ではありません。
一斉配信
ラインアット同様、全ての登録者に一斉に配信ができます。
登録してもらえると最初は嬉しくてどんどん配信したくなりますが、配信数に応じて料金がかかるため気をつけましょう。LINE公式アカウントのフリープランは、メッセージ送信数が1000通まで無料で、1000通を超える場合は有料プランにする必要があります。
配信数の計算の仕方は、登録者数×配信数となります。配信数の計算は以下のとおりです。
100人(登録者数)×10通(メッセージ数)=1000通
登録者数が100人の場合、一人あたり月に10通配信すれば1000通となり、すぐに限度に達してしまいます。
無料メッセージ数を計算しながら、計画的に配信したほうが良いでしょう。
チャット(1対1でトーク)
ラインアット同様、登録者とチャット(1対1でトーク)も可能です。
一斉送信では全員に配信するため配信内容は限られますが、チャット機能を使えば一人一人に合った対応ができます。
個別の相談や質問受付、アフターフォローとして使うのも最適です。トーク履歴が残るため、後から何を話したかさかのぼって確認も可能です。
最近ではチャットでスタンプも使えるようになりました。スタンプを使うにはラインアカウントを紐付けたアカウントが必要で、クリエイターズスタンプのみ使えます。
絞り込み配信(セグメント配信)
絞り込み配信(セグメント配信)とは、配信したい人を選んで配信できる機能です。ラインアットではターゲッティングメッセージと呼ばれていました。
ラインアットでは有料プランでしか使えなかったのですが、LINE公式アカウントでは無料プランでも絞り込み配信ができるよう改善されています。
ターゲッティングメッセージの使い方は、LINEビジネスIDにログイン後、「ホーム」の「メッセージ配信」で配信先を「絞り込み」に設定します。
絞り込み配信は、以下の2つのパターンから配信先を選べます。
・オーディエンス…一定の条件でユーザーをまとめたグループ。ユーザーIDの個別入力も可能
・属性フィルター…友だち期間・性別・地域など、ユーザーの属性で分けたフィルター |
絞り込み配信はユーザーに合う情報を分けて配信できるため、ユーザーの満足度向上になると同時にブロックも防げます。また全員に一斉配信するのと違い、配信数を減らせるため無駄がありません。
ただし絞り込みの機能はターゲットリーチ数(登録者)が100人以上必要です。登録者が100人に満たない時は、絞り込み配信は使えないため注意しましょう。
位置情報でお店の場所がわかる
LINE公式アカウントでは位置情報の機能も使えます。
位置情報を登録しておけば、LINE公式アカウントのプロフィール画面からお店の場所がわかるようになります。またショップカードを検索した際、検索結果にお店までの距離が表示されるのもメリットの一つです。
位置情報はLINE公式アカウントのプロフィール設定画面からできるので、開設したら一番に設定しておきましょう。
クーポン作成・配信
ラインアットに引き続き、LINE公式アカウントでもクーポン配信ができます。
クーポンの色や画像を自由に設定できるため、お店のメニューを画像にするとオリジナルのクーポンが完成します。クーポンの種類は「割引」「無料」「プレゼント」「キャッシュバック」「その他」の5種類から選べます。
定期的にクーポンを配信すれば、リピーター獲得にとても効果的です。友だち登録を促すため「新規限定5%オフクーポン」などを作っても良いでしょう。
またクーポンの開封率や使用率などのデータ集計も可能なので、顧客の需要を探るのにも適しています。
ショップカード
ショップカードはLINEで貯めるポイントカードです。
専用のQRコードを読み込めばポイントが貯まります。来店ポイントや購入ポイントとしても使えるため、リピーター獲得に効果的ですね。
一定数ポイントを貯めたユーザーには特典の設定も可能です。ショップカードの色やポイント数、有効期限など細く設定ができるため、業種問わず活用ができます。
クーポン同様に分析も可能で、利用率や特典の獲得率、利用期限が切れたポイントなどひと目で確認ができます。
リッチメニュー
リッチメニューとはトーク画面の下の方に出てくる、四角いメニューボタンのことです。大手の公式ラインは必ずと言ってよいほどリッチメニューを設定しています。
リッチメニューではクーポンなどLINE公式アカウントの機能や、お店の公式サイトにリンクを貼ることが可能です。お店のマップやメニュー表、営業時間などをリッチメニューに設定しておけば、ユーザーが操作しやすく気軽にお店に足を運べるようになります。
お店の注文フォームにリンクして、テイクアウトの注文を受けると言った使い方もできます。
リッチメニューは画像や大きさを自由に設定できます。ファン獲得や売上アップも期待できるため、LINE公式アカウントに登録したらぜひ使うことをおすすめします。
LINEで予約を取る
美容院やサロンなど予約制のお店では、LINEのチャット機能を利用し予約を取ることも可能です。
接客で忙しい時に予約の電話を取るのは大変ですが、LINEなら手が空いた時にゆっくり返信ができます。またトーク履歴が残るため、聞き違いによるトラブルも防げます。
お客さんが予約をしやすいよう、予約受付の方法を作っておくことが重要になります。予約の方法は、以下の方法がおすすめです。
●トークで予約を取る
チャット機能を使い、予約を取る方法です。
1対1で対話ができるため、「当日どのようにして欲しい」などお客さんがの要望を聞きやすいのが特徴です。返信を迅速にするため、返信リストを作っておいても良いでしょう。
一人一人にしっかり対応できる反面、人数が増えてくると対応が追いつかなくなるため注意が必要です。
●リッチメニューに設定する
先ほど解説したリッチメニューに予約ボタンを設定すれば、見たユーザーに「ここから予約できるのか」と直感的に伝わります。
あらかじめ予約システムを作っておき、リッチメニューにリンクすれば予約ボタンの完成です。
システムさえ作ればユーザーが自分で予約してくれるため、店員が対応しなくても予約がどんどん入ってくる便利な仕組みになります。美容院や飲食店にもおすすめの方法です。
予約サイトはお店のサイトで作っても良いですが、難しい人はアプリでも予約システムが作れます。「無料予約システムアプリtol」など、予約アプリを探してみてください。
タイムラインに配信(無制限)
ラインアットではフリープランだと月4回までと制限がありましたが、LINE公式アカウントではフリープランでも制限なしに改善されました。
また2020年3月よりラインアプリ内に「ディスカバー」という新たな機能が追加され、登録した友だち以外が投稿した内容も見られるようになっています。
タイムラインは登録者以外の目に届く可能性があるため、新規顧客を意識した投稿がおすすめです。
一定数を超える文字数は「…もっと見る」と出て、一度タップしないと表示されなくなります。「…もっと見る」になる文字数は端末により違うようで、できるだけ短い文章で完結にまとめるほうが伝わりやすくなります。
メッセージ配信数には限りがありますが、タイムラインは無制限で使えます。メッセージとタイムライン両方を上手く使い、費用を抑えつつ運用しましょう。
LINE集客・運用はプロに任せた方が効率的?
LINE公式アカウントは充実した機能が多く、すぐに本格的なLINE運用を始めることができます。スマホ全盛期になった今、国内で一番使われているLINEは集客に必須と言って良いでしょう。
ただLINEは機能が多い分、初心者には難しい問題点があります。特にスマホやパソコン機器の操作が苦手な人は、まず操作を覚えることに精一杯でかなりの時間がかかってしまいます。
またLINE公式アカウントは誰でも簡単に始められるため、ライバルは星の数ほど存在します。LINE運用の実力が集客の差と言っても過言ではありません。
スマホ・パソコン操作に自信がない人や上手くできるか不安な人は、LINEの運用をプロに任せるという方法もあります。経験と実力が豊富なLINE運用のプロに任せて自分は仕事に集中すれば、集客に力を入れつつより良いサービス提供も可能です。
また自分では対応できない不具合があった時も、経験を積んでいる会社なら安心です。
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