アナログ回線とデジタル回線の違いとは?見分け方や切り替え方法を徹底解説
アナログ回線からデジタル回線への切り替えを検討する際、それぞれの回線の違いや見分け方がわからず、困っている方が多いのではないでしょうか。
アナログ回線とデジタル回線は、通信に使う信号の種類や通信品質に違いがあります。自分に合った方を選ぶためには、それぞれの特徴を理解しておくことが重要です。
そこで本記事では、アナログ回線とデジタル回線の違いや見分け方、切り替え方法を解説します。アナログ回線からデジタル回線に切り替える際の注意点も解説しているので、切り替えを考えている方はぜひ最後までお読みください。
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アナログ回線とデジタル回線とは?基本を理解しよう
ここでは、アナログ回線とデジタル回線について詳しく解説します。それぞれの回線の特徴がわかる内容と、どちらが自分に適しているか判断できるようになります。順番に見ていきましょう。
アナログ回線とは
アナログ回線とは、銅線を通して直接音声やデータを伝達する方法です。電話の音声やラジオ放送など、従来から使われている技術に基づき、音声やデータを電気信号に変換して相手に転送します。
従来から利用されてきた家庭用の固定電話や、FAXの一部はアナログ回線が使われています。
総務省が公表している「令和3年版 情報通信白書」によると、アナログ回線の加入者数は2010年以降減少し続けており、設備の劣化などを理由に今後は衰退が予想される通信方式です。しかし、FAXや固定電話の必要性から、現在は多くの企業に利用されています。
デジタル回線とは
デジタル回線は、データをデジタル信号に変換して送受信する転送方法です。デジタル回線は、コンピュータやインターネットなどの、デジタル機器との親和性が高く、最近は多くの家庭や企業での利用で使われています。
デジタル回線は、アナログ回線と比較してノイズの影響を受けにくく、長距離の通信でも高品質な通信ができます。また、デジタル回線は、多くのデータを短時間でやりとりできるため、インターネットやビデオ通話などの用途に適した回線です。
アナログ回線とデジタル回線の仕組みの違い
アナログ回線とデジタル回線の仕組みの違いは、以下の3つです。
- 信号の種類:アナログ信号とデジタル信号
- 信号伝送方法の違い
- ノイズ耐性と通信品質の違い
順番に見ていきましょう。
信号の種類:アナログ信号とデジタル信号
データを伝送する仕組みの中で、アナログ回線とデジタル回線で扱う信号が異なります。アナログ回線ではアナログ信号、デジタル回線ではデジタル信号を使ってデータの伝送を行う仕組みです。
アナログ信号は、音声を電流の強弱として表現し、電話機から電話局までの間でこの信号が流れます。音声がそのまま電気信号に変換されるため、信号が長距離を伝わると弱くなり、ノイズが混入することがあります。
デジタル回線は、音声をデジタル信号(0と1の形式)に変換してから伝送する方式です。デジタル信号は、信号が「点灯(1)」または「消灯(0)」として表現され、距離が長くなって信号が弱くなっても「光がついているか消えているか」は、ほぼ間違いなく区別できるため、ノイズの影響を受けにくいです。
そのため、デジタル信号は外部からの干渉を受けにくく、長距離でもクリアな音質を保てます。
信号伝送方法の違い
信号の伝送方法は、アナログ回線とデジタル回線で異なる点の1つです。
アナログ回線は、連続的な波形で表現されたアナログ信号を、そのまま波形の形で送信します。波形を電流の強弱で実際に存在する銅線を通して伝達するため、距離が遠くなるにつれて信号が弱まりやすく、ノイズも発生しやすくなります。
一方、デジタル回線は0と1に変換されたデジタル信号を送信し、受信側で再構築する伝送方法です。デジタル回線の伝送方法では、再生中継機と呼ばれる機器が伝送の途中で使われます。再生中継機は、受診した0と1のデータを読み取り、再度新たなデータとして信号を伝送します。そのため、デジタル回線では、長距離の伝送でも信号の減衰による品質低下を防ぐことが可能です。
ノイズ耐性と通信品質の違い
伝送されるデータのノイズ耐性と品質もアナログ回線とデジタル回線で異なります。
アナログ回線は、ノイズの影響を受けやすいです。特に長距離の伝送では信号が劣化しやすく、音声などのデータが途切れたり、曇ったりすることもあります。
一方、デジタル回線はノイズに対する耐性が高いです。デジタル回線は、信号を中継機で新しくするため、長距離の通信でも高い品質を保てます。
アナログ回線とデジタル回線の特徴とメリット・デメリット
アナログ回線とデジタル回線の特徴とメリット・デメリットを順番に紹介していきます。各回線の特徴や具体例も分かる内容になっているので、順番にみていきましょう。
アナログ回線の特徴とメリット・デメリット
アナログ回線は、音声などのデータを連続した波形で伝送する回線です。
アナログ回線の主なメリットは、長年使用されてきたため、安定したインフラが整っていることです。物理的に存在する専用回線を使用するため、インターネット回線に比べて通話が安定しています。停電や災害時でも利用できる可能性が高く、回線からの電力供給で電話機が稼働することがあるため、非常時の連絡手段としても有効です。
一方、デメリットとしては、ノイズの影響を受けやすく、長距離の通信には向いていない点です。アナログ回線では、電波ではなく実際に銅線を通してデータをやり取りしているので、同じ距離であれば音質が安定しています。ただし、音声を銅線に乗せて伝達するため、距離が離れるほど音質が劣化し、ノイズも一緒に伝わりやすくなってしまいます。
また、デジタル回線と比較して、データ通信速度が遅いため、インターネット利用には向いていません。
デジタル回線の特徴とメリット・デメリット
デジタル回線は、元のデータを0と1に変換して送受信する回線です。
デジタル回線のメリットは、ノイズ耐性が高く、長距離通信でも高い品質を保てることです。また、デジタル回線は、大容量のデータ通信に適しています。そのため、インターネットやビデオ通話など、大量のデータ通信が必要な場合に適しています。
一方、デメリットとしては、デジタル対応機器が必要なことや、初期の導入コストがかかることです。また、利用料金がアナログ回線より高めになるケースが多いことも、デメリットになります。
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アナログ回線とデジタル回線の違いを見分ける方法
アナログ回線とデジタル回線の違いを見分ける方法は、主に以下の4点です。
- 電話機や機器の仕様を確認
- 回線業者への問い合わせ
- 電話料金の明細書を確認する
- 114に電話する
順番に見ていきましょう。
電話機や機器の仕様を確認
現在使用している電話機や機器の仕様を確認すると、回線の種類が分かります。
デジタル回線を利用している機器の場合、機器に「デジタル専用」と記載されていることが多いです。また、電話機の場合、マニュアルやラベルに「アナログ専用」や「デジタル専用」と記載されている場合もあります。
使用している電話機や機器の表記を確認することでアナログ・デジタルのどちらを使用しているか判断できます。
回線業者への問い合わせ
アナログ回線とデジタル回線の違いは、回線業者に直接問い合わせることで確認できます。インターネットや電話を契約しているプロバイダーや、通信会社のサポートセンターに連絡すると、自分が利用している回線の種類を教えてもらえます。
回線業者に問い合わせる際は、契約情報や顧客番号などがわかる書類を手元に置いておきましょう。名前や住所などの情報しかないときよりも、迅速に対応してもらえます。
電話料金の明細書を確認する
意外と見落としがちなのが、毎月の電話料金の明細書を確認する方法です。明細書には、利用している回線の種類や料金プランについての情報が記載されている場合があります。
例えば、明細書に「基本料金(ISDN)」や「アナログ通話料」という記載があれば、それがどの回線を利用しているかを示す手がかりになります。料金プランによっては、明確に回線種別が記載されていない場合もありますが、その場合でも契約内容を知るきっかけになるため、一度確認してみましょう。
114に電話する
「114」に電話をかけることで、利用している回線がアナログ回線かデジタル回線かを確認することができます。この方法は、特に電話回線に特化した確認手段として便利です。
「114」は回線種別の確認だけでなく、通話に関するトラブルシューティングにも利用される番号です。電話をかけると、自動音声やオペレーターが回線の状態について案内してくれます。
ただし、この方法は電話回線の状態を調べるためのものなので、インターネット回線やその他の通信回線の確認には適していません。電話機能に限定していることを理解した上で利用しましょう。
アナログ回線からデジタル回線に切り替える際の注意点
アナログ回線からデジタル回線に切り替える際には、以下の3つの点に注意が必要です。
- 契約内容
- 解約手数料などの費用
- 対応機器の確認
アナログ回線からデジタル回線に切り替えるには、現在使用している回線業者への契約内容の確認を行います。回線を変更する際には解約手数料などの費用が必要になります。契約内容だけでなく、費用についても確認しましょう。
また、デジタル回線に変更する際には、デジタル回線に対応した機器が必要になります。変更を検討する際には、必要に応じてデジタル回線に対応した電話機やルーターの準備も必要です。
アナログ回線からデジタル回線への切り替えについてもっと知りたい方は、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひこちらもご覧ください。
アナログ回線からデジタル回線への切り替え方法と手順
アナログ回線からデジタル回線への切り替え方法と必要な手順は、以下の3つです。
- 切り替えの準備ステップ
- プロバイダへの申し込み手順
- 工事の設定や流れ
順番にみていきましょう。
切り替えの準備ステップ
アナログ回線からデジタル回線に変更するためには、まず、現在の回線契約の内容や使用機器の確認が必要です。
もし、デジタル回線に対応していない機器を使用している場合は、デジタル回線に対応した機器の準備が必要になります。
電話機などの使用機器のマニュアルやラベルを確認し、デジタル回線に対応しているかを確認しましょう。
プロバイダへの申し込み手順
切り替えの準備が完了したら、デジタル回線を提供しているプロバイダに申し込みを行います。
申し込みの際には、複数のプランから自身の希望・要望にあった適切なプランを選択しましょう。また、プロバイダごとにキャンペーンや割引がある場合もあるため、申し込みの際に、割引適用かどうかもチェックすることも重要です。
工事や設定の流れ
プロバイダへの申し込み完了後に、工事が必要な場合もあります。
プロバイダや提携通信事業者と日程調整を行い工事日をはじめに決定しなければなりません。工事の前に、通信機器や配線の撤去や移動が必要になることもあるため、事業者の指示に従い準備します。
工事が完了した後にデジタル回線に対応した機器の設定が必要です。モデムやルーターなどの新しい通信機器の設定も必要に応じて実施します。
設定完了後は、正常に接続されているか確認します。もし、問題があればサポートに問い合わせて対応してもらいましょう。
アナログ回線とデジタル回線のよくある疑問
アナログ回線とデジタル回線のよくある疑問は、以下の4つです。
- アナログ回線とデジタル回線の料金差は?
- 家庭用と業務用での選び方の違いは?
- 停電時でも使えるのはどちらか?
- 法人用に向いているのはどっち?
順番に解説します。
アナログ回線とデジタル回線の料金差は?
アナログ回線とデジタル回線それぞれを利用しているサービスの料金差は以下のとおりです。
アナログ回線 | デジタル回線 | |
月額基本料金 | 1,760円~ (地域やプロバイダによって異なる) |
3,058円~
(プロバイダによる) |
初期費用 | 回線引き込み工事費:10,000円~20,000円程度
施設設置負担金:39,600円 |
基本工事費+交換機等工事費:2,200円
施設設置負担金:39,600円 |
アナログ回線とデジタル回線を比較すると、総合的なコストはデジタル回線を使ったサービスの方が安くなりやすいです。
アナログ回線は電話やFAXなど単一の用途で使われるのに対し、デジタル回線はインターネットや電話など、複数の用途で利用できるからです。
家庭用と業務用での選び方の違いは?
家庭用と業務用では、回線選びの基準が異なります。具体的な選定基準の違いは以下のとおりです。
家庭用 | 業務用 | |
用途 | 個人利用:動画視聴、SNS、ゲームなど | ビジネス利用:データ通信、オンライン会議、クラウドサービス |
接続可能数 | 少なくても問題ない | 多くのデバイス接続が必要 |
安定性 | 可能な限り安定 | 帯域保証 |
セキュリティ | 基本的な暗号化 | 固定IPアドレスの取得やVPN接続 |
家庭用では、シンプルでコストパフォーマンスの良い回線が好まれます。一方、ビジネスでは大量の接続台数やセキュリティが重視されます。
どちらのケースでも、現在はデジタル回線を用いたサービスが多く提供されているため、デジタル回線を選ぶのがおすすめです。
停電時でも使えるのはどちらか?
アナログ回線は停電時でも利用可能なケースが多いです。一方、デジタル回線は、電源に依存するため、停電時に電源が確保できない場合は使えません。
停電時は、無停電電源装置と呼ばれる機器を導入することで、デジタル回線でも停電時に通信機能を確保できます。
法人用に向いているのはどっち?
法人向けに適しているのは一般的にデジタル回線です。デジタル回線は、高速で安定した通信を提供し、大量のデータ通信や同時接続が可能なため、ビジネスでの利用に最適です。また、クラウドサービスやリモートワーク環境の整備、オンライン会議など、現代の企業活動に必要な機能を支える性能があります。
一方、アナログ回線はシンプルな構造で電話通話のみの用途には適していますが、通信速度や拡張性に限界があり、ビジネス用途には非効率です。特に、顧客対応やデータ管理が重要な法人にとって、デジタル回線の導入はコストパフォーマンスの面でも優れています。
デジタル回線を利用したい方には、代表的なサービスであるNTTの「フレッツ光」や「ひかり電話」がおすすめです。デジタル回線である「光回線」を利用して、安価でありながら安定した通信回線を提供しています。
以下の窓口から申し込むと、最短で導入できる工事日程を案内してもらえます。フレッツ光やひかり電話の利用を検討している方は、ぜひ一度ご相談ください。
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