電話回線を利用しないLINE通話の場合、通話料はかからないのですが、通信量は消費します。Wi-Fi環境下でない場合、LINE通話の通信量が気になりますよね。
結論から言いますと、LINE通話の通信量はそこまでは多くありません。たまに使う程度なら「契約ギガ数」や「残りギガ数」を気にする必要はあまりないでしょう。
ただし「使用頻度が高い」「ビデオ通話を長時間利用する」場合には、通信量もやはり増えます。「LINE通話は無料だから」と油断していると、通信量が増えすぎて契約中のプランでは容量が足りなくなったり、速度制限にかかることも。「毎月容量が足りなくなるからプラン変更したいけど、上位プランは高いな」と悩んでいる方もいるかもしれませんね。
そこでこの記事では「LINE通話でかかる通信量」や「キャリアを変更せずにスマホ料金を安くする方法」について紹介します。
LINE通話の通信量はどれくらい?
LINE通話の仕組みや、「LINE通話・LINEのビデオ通話で消費するデータ通信量」について解説します。
LINE通話の仕組みとは?通話料無料だが通信量は消費する
まずはLINE通話の仕組みについて解説します。
「LINE通話は通話料無料だから」と、電話アプリではなくLINEを使って通話する人も多いですよね。ではなぜLINE通話は通話料無料で使えるのでしょうか。
それはLINE通話が電話回線を利用しない電話だからです。LINE通話では電話回線の代わりにインターネット回線を使って、音声や動画をやりとりしています。facetimeなどと同じ仕組みです。
そのため「通話料の代わりにデータ通信量を消費している」という認識は必要です。つまりLINE通話は完全に無料ではありません。
電話回線を使った電話だと、通常(フリーダイヤルなど以外)は発信者が通話料を負担しますが、LINE通話をはじめとするインターネット通話では、発信者側も受信者側も通信量を消費しています。
現在では「Wi-Fiを利用している」「スマホのプランはギガが使い放題」という人が多いため、通信量や通信料金についてはあまり気にしていないことも多いでしょう。
しかしLINE通話をたくさん使って通信量が多くなりすぎると、「契約しているデータ容量を超過する」「通信量を消費しすぎて速度制限がかかる」といった事態になります。
LINE通話(無料通話)の通話時間別データ通信量
LINEの無料通話の通話時間別データ通信量(目安)は以下の通りです。
通話時間 | 無料通話 |
1分 | 0.3MB |
3分 | 0.9MB |
10分 | 3MB |
1時間 | 18MB |
※2022年9月時点の情報です。
無料通話の場合、3分くらいで手短に用件を済ませたら0.9MBと、かなり通信量は少ないですね。仕事の会話などやや時間がとられて10分かかっても9MBです。
1GBで55.5時間利用できる計算なので、毎日2時間弱通話しても1ヶ月1GB程度におさまります。
LINE通話(ビデオ通話)の通話時間別データ通信量
LINEのビデオ通話の通話時間別データ通信量(目安)は以下のとおりです。
通話時間 | ビデオ通話 |
1分 | 5.1MB |
3分 | 15.3MB |
10分 | 51MB |
1時間 | 307MB |
※2022年9月時点の情報です。
ビデオ通話の場合、無料通話よりもデータ通信量は多くなるのがわかりますね。具体的には、ビデオ通話の場合は1時間で307MB程度の通信量を消費します。
遠方の家族とゆっくりビデオ通話している場合には、かなり通信量を消費していることになります。「ビデオ通話をよく使う」という場合には、注意が必要です。
Wi-Fi環境下ならデータ通信量を気にせず使える
先ほども説明したとおり、LINE通話はインターネット回線を使って通話を行っています。そのためWi-Fiを使えば、スマホのデータ通信量を気にする必要はありません。
自宅なら「自宅のWi-Fiにつないで利用する」、外出先なら「Wi-Fiスポットがあるところで利用する」「モバイルWi-Fiを持ち歩き、Wi-Fi接続して利用する」という方法があります。海外でも、Wi-Fiを使ってLINEするならスマホの通信量は消費しません。
ただしWi-Fiの通信環境が悪い場合には、通話やビデオが途切れることもあるので注意しましょう。
また「LINEMO(ラインモ)」という格安スマホを使うと、「LINEギガフリー」でLINE通話やLINEトークのデータ消費がゼロになるため、無料通話やビデオ通話で消費する通信量を気にしなくてすみます。LINEのヘビーユーザーには嬉しいですね。
ただし「LINE LIVEの利用」「LINEニュース閲覧」「スタンプショップ利用」などはギガフリーの対象外となります。
LINE通話以外のLINE機能の通信量・通話料
LINEにはLINE通話(無料通話やビデオ通話)以外にも、LINE OutやLINEトークなどの機能があります。
参考としてLINEユーザーではない人とも通話ができる「LINE Out」や、メッセージの「LINEトーク」のデータ通信量について解説します。
LINE Outの概要と通話料
LINEは通常LINEユーザー同士でのやりとりに使います。LINEユーザー同士であれば電話回線を利用せず、通話料なし・データ通信量のみで通話やメッセージのやりとりができますね。
日本では多くの人がLINEを利用しているため、「友人・知人への連絡は、LINEのみでほぼ事足りる」という人も多いのではないでしょうか。しかし中にはLINEを利用していない人もいます。
LINEユーザーではない人にLINEで電話をかけるには、「LINE Out」を利用します。LINE Outでは、IP電話の仕組みを使い、LINEユーザーではない相手にも電話をかけられるからです。
LINE Outは基本的に「コールクレジット」を購入(課金)して利用します。また広告を閲覧して無料通話できる「LINE Out Free」という機能もあります。
コールクレジットの料金は以下の通りです。
発信先 | 1分あたりの料金 |
固定電話 | 3円 |
携帯電話 | 14円 |
※2022年9月時点の情報です。
※金額は税込みです。
LINE Out Freeの場合、広告を見ると以下の時間だけ無料通話できます。
発信先 | 無料通話時間/回 |
固定電話 | 3分 |
携帯電話 | 1分 |
※2022年9月時点の情報です。
※無料通話時間は通話先の国によって異なる。
LINEトークの概要とデータ通信量
LINEトークはメッセージ機能を指します。「LINEの中ではLINEトークを一番よく使う」という方も多いでしょう。
当たり前のように使っているLINEトークですが、実はLINEトークにもデータ通信量はかかっています。とはいえLINEトークのデータ通信量は、1回あたり2KB程度とわずかです。1GBなら約50万回もLINEトークを送れる計算になります。
スタンプを使うとデータ通信量はやや増えますが、LINE通話に比べるとあまりギガは気にせずに利用できるでしょう。
海外でLINE通話を使うときの料金は?
海外でLINE通話やトークを使う場合の料金が気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
結論から言いますと、海外でもWi-Fiを使えば通信量や料金を気にせずLINE通話やメッセージが可能です。海外では宿泊施設や観光スポットで無料Wi-Fiが整備されています。また海外でも使えるモバイルWi-Fiを持参する方法もあります。
なお海外でWi-Fiを使わず「国際ローミングサービス」でLINEを利用すると、利用料金が高額になる可能性があるので、注意しましょう。
国際ローミングサービスとは、国内で契約しているスマホを海外で利用することをいいます。国内の携帯電話会社が、海外現地の電話会社から回線を借りて、利用者にサービスを提供する仕組みです。
国際ローミングでの接続はデータ通信量に応じた「従量課金制」が多く、LINEでビデオ通話やLINE LIVEなどを使っていると請求が高額になる可能性も。数万円・数十万円もの請求になってしまうケースも発生しています。
海外でLINEを利用するときは「Wi-Fiに接続して使う」「機内モードにしてスマホの通信機能をオフにする(機内モードでもWi-Fiは使える)」といった対策をおすすめします。「国内にいるときと同じようになんとなく、スマホのデータ通信を使う」のは止めましょう。
月々のスマホ料金が気になる場合の対処法
LINEMOユーザー以外でLINEをヘビーユースしている場合などは、Wi-Fiがないとスマホのデータ通信量がどうしても多くなってしまいます。Wi-Fiがない外出先でビデオ通話をよく使っている場合などですね。
そのため「データ通信量が足りないと困るので、スマホは使い放題のプランを契約している」という方も多いのではないでしょうか。
「使い放題のプランを契約しているけれど、正直月額料金が高いなぁ」「もっと安くならないかなぁ」と感じている人におすすめの通信費節約方法は以下のとおりです。
- スマホ+光回線のセット割を契約する
- 家族割引を利用する
上記の割引が適用されれば、スマホの月額料金はぐっと下がります。割引の種類や「どのくらい安くなるのか」について、順番に紹介します。
3大キャリアの使い放題プランの月額料金
まずは3大キャリアの「使い放題プラン」の月額料金を紹介します。
「ドコモ」「au」「ソフトバンク」でデータ通信量の使い放題プランを契約すると、割引なしの月額費用は以下のようになります。
キャリア | 月額料金 |
ドコモ ギガホプレミア |
7,205円 |
au 使い放題MAX |
7,238円 |
ソフトバンク メリハリ無制限 |
7,238円 |
※2022年9月時点の情報です。
※価格は税込みです。
割引適用なしだと、どのキャリアも7,000円以上かかることがわかります。毎月1人あたり7,000円以上だと、家族みんながスマホを使っている場合はけっこうな出費になりますね。
続けてスマホの月額料金を安くする方法を紹介します。
ネット回線とスマホキャリアをまとめるとスマホ月額料金が安くなる
自宅のインターネット回線とスマホキャリアの契約をまとめると、スマホの月額料金が割引されて安くなります。「光回線セット割」などと呼ばれています。
3大キャリアのセット割引では、光回線の契約者本人だけではなく家族のスマホ月額料金も安くなります。そのため家族みんなが同じキャリアのスマホを利用している場合には、スマホ代の節約効果がかなり大きくなります。
3大キャリアの「スマホと光回線のセット割引」について紹介します。
ドコモの場合
ドコモスマホユーザーが光回線の「ドコモ光」を契約した場合、「ドコモ光セット割」が適用されます。スマホの月額料金から最大1,100円が割引されるオトクなセット割引です。
ドコモ光セット割の概要をまとめました。
サービス名 | ドコモ光セット割 |
対象となるスマホのプラン | ・ギガプラン ・カケホーダイ&パケあえる |
対象となるスマホ回線 | 最大20回線まで |
スマホ月額料金からの割引額 | 最大1,100円/月 |
特徴 | ・申請しなくても割引が適用される ・離れて住んでいる家族も対象 |
※2022年9月時点の情報です。
※金額は税込みです。
auの場合
auスマホと「auひかり」または「ビッグローブ光」を一緒に契約すると、「auスマートバリュー」の対象となります。
auスマートバリューの概要をまとめました。
サービス名 | auスマートバリュー |
対象となるスマホのプラン | ・使い放題MAX ・ピタットプラン(1GB超~7GBまで) ・ピタットプラン(s) など |
対象となるスマホ回線 | 最大10回線まで |
スマホ月額料金からの割引額 | 最大1,100円/月 |
特徴 | ・割引が適用されるには申込みが必要 ・光電話の契約が必要 ・離れて住んでいる家族も対象 |
※2022年9月時点の情報です。
※金額は税込みです。
ソフトバンクの場合
ソフトバンクスマホとSoftBank光を契約すると、「おうち割光セット」の対象となります。
おうち割光セットの概要をまとめました。
サービス名 | おうち割光セット |
対象となるスマホのプラン | ・データプランメリハリ無制限 ・データプランメリハリ ・データプラン50GB+ ・データプランミニ など |
対象となるスマホ回線 | 最大10回線まで |
スマホ月額料金からの割引額 | 最大1,100円/月 |
特徴 | ・割引が適用されるには申込みが必要 ・指定オプション(月額550円分)の契約が必要 ・離れて住んでいる家族も対象 |
※2022年9月時点の情報です。
※金額は税込みです。
なおソフトバンクの場合、ソフトバンクスマホとSoftBank Airの組み合わせでも「おうち割光セット」の対象になります。
「光回線が使えないエリア・建物」「光回線の工事ができない賃貸物件」でも、自宅用Wi-Fiとスマホのセット割が効くのは嬉しいですね。
家族でスマホキャリアを揃えて「家族割引」も使おう
スマホキャリアには光回線とのセット割とは別に、「家族割引制度」を設けているところもあります。家族割引が利用できるキャリアなら、ぜひ家族でスマホキャリアを揃えて適用を受けましょう。
同居家族だけではなく、別居している家族の月額料金も割引されるキャリアもあります。
参考として「ドコモ」「au」「ソフトバンク」の家族割引制度を紹介します。
キャリア | 家族割引制度の概要・割引額 |
ドコモ | 【みんなドコモ割(ギガホプレミアの場合)】 ・ファミリー割引グループ内で3回線以上の場合:1,100円割引/月 ・ファミリー割引グループ内で2回線の場合:550円割引/月 |
au | 【家族割プラス(使い放題MAXの場合)】 ・家族割プラスグループ内で3人以上が加入:1,100円割引/月 ・家族割プラスグループ内で2人が加入:550円割引/月 |
ソフトバンク | 【新みんな家族割(メリハリ無制限の場合)】 ・家族割引グループ内で3回線以上の場合:1,210円割引/月 ・家族割引グループ内で2回線の場合:660円割引/月 |
※2022年9月時点の情報です。
※金額は税込みです。
光回線セット割と家族割引が適用されれば、3大キャリアでもスマホの月額料金は4,000円台まで下がります。かなりの節約になりますので、ぜひ利用しましょう。
光回線セット割がある格安スマホは少ない
格安スマホ(格安SIM)の場合、光回線とのセット割は少ないのが現状です。またセット割があっても、割引額・割引率は低めとなっています。格安スマホはそもそも月額料金が安いため、あまり値引きされないのですね。
例えば格安スマホのひとつ「ahamo(アハモ)」はドコモ系列ですが、ドコモ光とのセット割引はありません。
この章ではセットプランがある「格安スマホ+光回線の組み合わせ」を紹介します。
格安スマホと光回線のセット割の具体例
格安スマホと光回線のセット割の具体例をいくつか紹介します。
格安スマホ+光回線 | 割引内容 |
ワイモバイル+SoftBank光 | スマホ月額料金から最大1,188円/月の割引 |
ビッグローブモバイル+ビッグローブ光 | ・スマホ月額料金からの220円/月の割引 ・ビッグローブ光の月額料金が1年間1,078円/月になる特典つき |
UQモバイル+auひかり | スマホ月額料金から最大858円/月の割引 |
※2022年9月時点の情報です。
※金額は税込みです。
契約している格安スマホに「スマホ月額料金割引額」の大きな光回線があるなら、光回線の乗り換えを検討しましょう。
なお「光回線とのセット割がない」「セット割はあるものの割引額が少ない」という格安スマホの場合、シンプルに「月額料金が安い光回線」を契約するのがおすすめです。
今のキャリアのままでスマホの料金を安くしたいならインターネット回線を変更しよう
もし「ドコモ」「au」「ソフトバンク」「ワイモバイル」など、光回線とのセット割があるスマホを利用している場合には、光回線をスマホに合わせて契約しましょう。
セットで契約すれば、1人あたり月々1,100円の節約ができるからですね。4人家族で全員同じスマホキャリアだったら、光回線とのセット割で「月4,400円、年間52,800円」の節約になります。
通信費を節約するなら「スマホとセットにできる光回線」に乗り換えましょう。
この章ではインターネット回線を乗り換える方法を簡単に紹介します。
インターネットの乗り換え方法
インターネットの乗り換える方法を紹介します。
- 乗り換え先候補の光回線を契約できるか調べる
- 新しい光回線に申し込む
- 光回線の開通工事をする
- 通信機器の設定をする
- 以前の光回線を解約する
エリアや建物によっては、光回線を契約できないケースがあります。そのため、まずは自宅で「乗り換え先候補の光回線」を使えるか調べましょう。各回線の公式サイトなどで提供エリアをチェックできます。
光回線の申し込み自体は、オンラインで簡単にできます。
申し込みから約1ヶ月後に、回線の開通工事があります。日程を調整して工事に立ち会ってください。
工事が終わったらWi-Fiルーターやパソコンを接続・設定します。設定できたら、新しい回線を利用できるようになります。
元の回線の解約手続きは、新しい回線が開通する前でも可能です。ただ解約時点で新しい光回線が開通していないと、ネットが使えない期間ができます。そのため新しい回線が開通する日が確定してから解約日・解約工事日を決めましょう。
おすすめの申し込み窓口はこちら
乗り換えの手続きを簡単に説明しましたが、「手続きが面倒くさそう」「そもそも乗り換え先の回線を探すのすら面倒」と思っている方もいるかもしれません。
そこでオススメなのが以下の窓口です。
利用しているスマホキャリアなどをもとに、あなたやご家庭に最適なインターネット回線(光回線)を教えてくれて、申し込みのサポートも可能。ご自宅でどの光回線が使えるかのチェックも任せられます。
引っ越しを気に光回線の乗り換えを考えている方にもオススメです。
まとめ:LINE通話の通信量は多くない!使い放題のスマホ料金が気になるなら契約を工夫して
LINEの無料通話で消費する通信量は、1分あたり0.3MBとそれほど多くありません。ただしビデオ通話では1分あたり5.1MBを消費するので、Wi-Fi環境ではない場所で長時間ビデオ通話を使う場合には注意が必要です。
なお海外でLINE通話を使う場合、国際ローミングサービスを使うと通信料が高額になる可能性があるので、Wi-Fiに接続して使ってください。空港などで「海外でも利用可能なモバイルWi-Fi」のレンタルもできます。
「自宅やWi-Fiスポット以外の場所でよくLINE通話を使うから、ギガが必要」「だけど使い放題のプランは料金が高くて、負担が大きい」と感じている方も多いでしょう。とくに家族みんながスマホを所有している場合、家計全体の負担は大きくなりますよね。
LINEの通信量だけに注目すれば「LINEMO」を契約する方法もあります。
ただ「キャリアを変えたくない」という方も多いですよね。
スマホキャリアを変えずにスマホ料金を安くしたい場合は、家で契約している光回線をスマホのキャリアと揃えましょう。3大キャリアであれば1人あたり月額最大1,100円もスマホ料金が安くなります。家族割引も利用できるなら、さらに1人あたりの月額料金を安くできます。
スマホ料金を安くするため光回線を乗り換えたいなら、以下の窓口からの申し込みをおすすめします。もちろん無料で利用できるので、光回線の乗り換えを検討している方はぜひ詳細をチェックしてみてください。