【幼稚園の転園手続き】やり方とポイントを解説!お子様の為にも事前にしっかり確認を!
最終更新日:
転勤・引越しにともないお子さまが幼稚園を転園する場合、どのように幼稚園を探し、転園手続きをすればいいのでしょうか。
幼稚園の選び方は、基本的には今通っている幼稚園を選んだときのように、教育方針や雰囲気などを比較して選べばOKです。ただ「定員により転入できない」というケースもありますので、候補は複数選んでおきましょう。
また手続きとしては「退園手続き」と「新しい幼稚園への転入手続き」が必要です。直前になって慌てないように、事前に手続き方法をチェックしておきましょう。
この記事では「引越し時の幼稚園の選び方」と「転園手続きの方法」について解説します。
転園先となる幼稚園を選ぶポイント
引越しにあたり転園先となる幼稚園を選ぶ際には、幼稚園の定員状況(空き状況)に注意しましょう。
転園先の幼稚園を選ぶ際のポイントについて紹介します。
転園先候補の幼稚園は複数ピックアップしておく
転園先候補となる幼稚園は、複数ピックアップしましょう。
いい幼稚園が見つかっても、特に年度途中だと定員がいっぱいで、転園できない場合もあるからですね。
なお公立幼稚園のほうが私立幼稚園よりも転入しやすい傾向がありますが、「公立幼稚園がない」「公立幼稚園は2年保育で、年少クラスがない」という地域もあるので注意が必要です。
定員に空きがない場合は「年度が替わる4月まで待つ」のもひとつの方法です。確実ではないものの、4月だと引越しなどで定員に空きが出るかもしれません。「3~4月に転園者が出そうか」を幼稚園に問い合わせるのもいいでしょう。
また候補として考えている幼稚園は、できればすべて見学して施設や雰囲気を自分の目で確かめておくことをおすすめします。
自宅から近い幼稚園を探す
基本的には、自宅から近い幼稚園に通わせるのがおすすめです。近いと荷物が多いときや悪天候時の送迎も比較的負担が少ないですし、急な発熱や災害など、何かあった時にもすぐお子さまを迎えにいけます。
もちろん幼稚園が遠くても「幼稚園バスを利用」「車で送迎」などの方法があります。ただバス利用は別途実費で料金がかかりますので、やはり幼稚園が近いほうがメリットは大きいです。
幼稚園が将来的に通うことになる小学校の校区にあれば、「幼稚園で仲良くなったお友達と同じ小学校に通える可能性が高い」というメリットもあります。
利用料が過度の負担なく払えるか
幼稚園の利用料もチェックしてください。幼稚園・保育所・認定こども園の利用料(保育料)は2019年から無償化されましたが、「幼稚園にかかる費用が全額無料になる」というわけではないからです。
具体的には以下のような「上限額」や「条件」があります。
- 幼稚園の利用料:27,500円/月まで無償化
- 預かり保育にかかる費用:利用料と合わせて上限37,000円/月まで無償化(保育の必要性が認められる場合のみ)
- 実費(給食費、バス代、教材費、行事関連費)は無償化の対象外
- 年収360万円未満相当世帯は副食費(おかず、おやつ等)免除
実費請求される「給食費」「教材費」の額は、幼稚園ごとに違います。寒冷地にある幼稚園では「冷暖房費」が高くなるケースもあるようです。
「無償化されているから大丈夫」と安心せず、費用を計算しておきましょう。
また転入時には初期費用として「入園費」「検定料」「制服代」などもかかります。体操服やカバンなど、指定の持ち物が多いほど費用は大きくなります。
月々の利用料とともに初期費用もチェックしておきましょう。
仕事しながら預けやすいかチェック
共働きまたはシングルで働きながらお子さまを幼稚園に通わせる場合には、仕事しながら利用しやすい幼稚園かもチェックしましょう。
以下のような幼稚園ですと、仕事しながら通わせるのに難しさを感じることも多いからです。
- 頻繁にお弁当が必要
- 預かり保育がない
- 平日昼間に保護者会が開催される
以下のような項目をチェックしておくと安心です。
- 給食の有無
- お弁当デーの頻度
- 預かり保育の有無や時間
- 長期休み中の預かり保育の有無
- 保護者会・行事の頻度や開催日時
預かり保育が充実した幼稚園が引越し先の近くにないなら、保育園や認定こども園も検討してみてはいかがでしょうか。
なお給食については「仕出し弁当」の幼稚園もあれば、園内調理の幼稚園もあります。園内調理を希望するご家庭が多いですが、「仕出しでも子どもはお気に入りのよう」という体験談も多いです。
教育方針がお子さまに合っているか
幼稚園の教育方針が、お子さまや「ご家庭の子育て観」に合っているかも大切なポイントです。幼稚園により教育方針は大きく違い、教育方針が合わない幼稚園に通うことは、お子さまにとってストレスになってしまうからですね。
例えば以下のような教育方針があるでしょう。よくいわれる「勉強系幼稚園」と「のびのび系幼稚園」の違いですね。
- 小学校受験を前提に、早期教育を行う
- 遊びを大切にのびのびと育てる
また「英語教育に力を入れている」「体育教育が充実」「自然に親しむことを大切にしている」など、教育内容は幼稚園により実にさまざまです。
発表会など行事のあり方についても、「厳しく練習する」という幼稚園もあれば、「子どもたちの普段通りの姿を親に見せることが目的」という方針の幼稚園も。
「どんな子どもに育ってほしいか」「家庭の教育・子育て観とマッチしているか」などの視点でチェックしてみてください。
幼稚園見学でチェックすべき項目
転園先候補を3~5園程度に絞ったら、幼稚園を見学しましょう。パンフレットやネットだけでは、情報が古かったり詳細までわからなかったりすることも多いからです。
幼稚園見学でチェックしておきたい項目をご紹介します。
■設備は清潔で手入れが行き届いているか
掃除や整理整頓が行き届いているかは、大切なチェックポイントです。
園内が散らかっていると、子どもたちがものにぶつかって転んだりして危険です。また子どもたちの「片付けや整理整頓の習慣」「ものを大切にする気持ち」も育ちにくいと考えられます。
ホコリがたまっていると衛生面が気になりますし、「先生方が忙しすぎて余裕がないのかな」と心配にもなりますよね。
門や扉の鍵など、防犯上大切な設備が劣化していないかもチェックしておきたいポイントです。
■先生方の人柄や対応はどうか
先生方の人柄や対応も気になるところです。極端な例ですが「子どもに高圧的な態度をとる」といった幼稚園では、子どもへの影響が心配ですよね。
先生同士の人間関係にも注目してみましょう。「親への対応はいいものの、先生同士はギスギスしているのが、会話の端々から感じられる」ということも実際にあります。
先生同士の信頼関係が築けていると、子どもについての情報共有がスムーズです。「クラス担任以外も積極的に子どもに関わる」という幼稚園であれば、安心感があります。
■子どもたちはイキイキしているか
見学時は子どもたちの様子にも注目してみてください。
子どもたちが「明るく楽しそうに過ごしている」「元気よく挨拶してくれる」「子ども同士仲良く遊んでいる」姿は魅力的ですね。
「こんな子どもになってほしい」「こんなお友達と遊んでほしい」と思える子どもたちの姿がある幼稚園を選びましょう。
幼稚園転園の手続きとポイント
転居・引越しにともなう転園では、具体的にどのような手続きが必要なのでしょうか。この章では転入にあたり「新しい幼稚園」で行う手続きを紹介します。
転園したい幼稚園に空きがあるか確認する
転園したい幼稚園が決まったら、定員状況を確認します。空きが確認できたら入園・転入の手続きを行います。
定員状況は、幼稚園見学時または問い合わせ時に確認しましょう。自治体によっては、私立幼稚園も含めた教育施設の定員状況を公式サイト上で公開しています(岡山市など)。
なお「同一市内からの転園は不可」などの条件を設けている幼稚園もあるので注意してください。
転入の必要書類を準備する
転園にあたって必要になる書類を準備しましょう。
必要書類は幼稚園や自治体により異なりますが、一般的には以下の書類を求められることが多いです。
- 入園願書
- 通っている幼稚園の在園証明書
- 住民票
幼稚園や自治体などの手続き先に具体的な必要書類について確認後、書類を準備してください。また幼稚園によっては転入にあたり「入園検定」や「面接」が必要となります。
引越し先の自治体に「入園祝金」「私立幼稚園園児保護者負担軽減補助金」などの制度があり、申請したい場合は、役所の保育課などに手続き方法を確認してください。「入園祝金」は自治体によって呼び方が違い、「入園料補助金(東京都板橋区など)」と呼ぶところもあります。
手続き書類の準備と同時に、「レッスンバッグ」「上履き入れ」など、幼稚園から指定された必要用品も準備します。
転入にかかる費用の準備
転入時に支払う費用を準備しておきましょう。具体的には以下のような費用がかかります。
- 入園料
- 転入する月の教育費
- 制服、バッグ、教材などの代金
金額は幼稚園によりまちまちですので、幼稚園に直接確認してください。
「年長さんの1月に転入した」など、卒園までの期間が短い場合は、前の幼稚園の制服やバッグで通えるよう配慮してくれる幼稚園もあります。
ただお子さまによっては「1人だけ違う制服は嫌だ」と感じてしまうので、お子さまの気持ちも大切にしてあげてください。
なお転勤の場合、勤務先の会社によっては「新しい幼稚園の制服代などを補助する」という福利厚生制度を設けているところも。転勤に関する社内規程を確認しておきましょう。
幼稚園退園の手続きとポイント
引越しで転園する場合は、今通っている幼稚園でも手続きが必要です。この章では「元の幼稚園」で行う退園手続きについて解説します。
転園1ヶ月前に「在園証明書」の発行を依頼
引越しで転園することが決まったら、お子さまが在籍している幼稚園にその旨を伝えます。
時期としては「退園の1ヶ月前までに」が目安です。転居日や退園日が確定しているのなら、早めに伝えたほうが幼稚園側も準備しやすくなります。
同時に「在園証明書」の発行を依頼してください。証明書は、新しい幼稚園への転入手続き時に必要となります。
退園届を提出
退園について口頭で伝えた後、幼稚園の書式に従って退園届を提出します。
退園届の書式は幼稚園により異なり、一般的には以下のような項目を記載します。
- 最終登園日
- 転園先の幼稚園名
- 転出日
- 転出後の住所・連絡先
- 退園理由
ちなみに「引っ越し以外での退園」の場合、理由をどう書けばいいのか悩んでしまう方も多いです。詳しく書く必要はありませんので、「教育方針が子どもに合わない」などと簡潔に書きましょう。
お友達への挨拶・お別れ会
退園届提出と同時期に、先生方やお友達のお母さんへの挨拶をしましょう。あまり直前ですと、バタバタしてしまいます。
また幼稚園によっては、「お別れ会」を開催してくれる場合があります。
お別れ会では「引越しする側が、クラスのお友達にプレゼントを贈る」という慣習がある幼稚園も。
プレゼントはハンカチや文房具など、1個200~300円くらいの日用品・消耗品がポピュラーです。「粗品」「プチギフト」といった商品ですね。食品はアレルギーの危険性があるため避けてください。
「先生方にお礼の気持ちを伝えたい」と、先生には菓子折り(個包装のもの)を渡すご家庭も多いです。
ただ幼稚園によっては「プレゼントは禁止」というところも。プレゼントの可否については先生に確認しましょう。
「特に仲の良いお友達にだけ、幼稚園外で遊んだ時にプレゼントを渡す」という方もいます。
お子さまのストレスに寄り添うことも大切
ここまで転園に関する手続きや必要書類について紹介してきましたが、転園にあたっては他にも大切なことがあります。
それは、お子さまの心のケアです。
慣れ親しんだ幼稚園やお友達から離れて新しい幼稚園に通うことは、お子さまにとって強いストレスになります。さまざまな手続きや引越し作業で忙しいとは思いますが、お子さまのケアにも目を向けましょう。
転園するお子さまへの接し方について、心がけたいことを紹介します。
- 転園について、早めに詳しくわかりやすく伝える
- 子どもの不安や緊張に寄り添う
幼稚園児ともなれば、かなり理解力はついています。「いつ、なぜ転園するのか」などを説明し、不安を和らげてあげてください。また早めに話すことで、お子さまが転園を受け止めるための時間を確保します。
またお子さまの「悲しい」「寂しい」という感情を否定しないで寄り添いましょう。「泣かないで。新しい幼稚園もきっと楽しいよ」と言いたくなりますが、まずは「そうだよね、寂しいよね」と共感してあげてください。
ただ転勤や引越しは仕方のないことですので、「子どもがかわいそう。引越しさえなければ」とお父さんお母さんが自分を責める必要はありません。
私立幼稚園だと転園しなくていいことも
私立幼稚園だと、引越し後も転園しなくていいケースがあります。
「引越して市や県が変わるが、通園できる範囲に幼稚園がある」という場合ですね。私立保育園なら「市外・県外からの通園は不可」といった決まりがないからです。
転園はお子さまにとって大きなストレスになりますので、引越し後も通える範囲に幼稚園があるのなら「そもそも転園させるべきか」「保育園を変更すべきか」も検討してみましょう。
まとめ:幼稚園転園のポイントと手続き方法
引越しにあたり幼稚園を転園する場合には、転園先候補を複数ピックアップしてください。転園したい幼稚園があっても、定員がいっぱいで転入できないケースがあるからです。
できれば候補となる幼稚園はすべて見学しましょう。実際に見学してみないと、「先生や子どもたちの様子」「幼稚園の設備や雰囲気」がつかめないからです。
「幼稚園の中が乱雑」「教育方針や指導方法が合わない」など、気になることがあったら候補から外してください。違和感を覚えつつも妥協して転入し、「やっぱりうちの子どもには合わない。別の幼稚園に転園させたい!」と後悔する方もいます。
転園にあたっては、今の幼稚園と新しい幼稚園で手続きします。新しい幼稚園での転入手続きには、元の幼稚園が発行する「在園証明書」が必要。退園1ヶ月前をめどに、元の幼稚園での退園手続きを行ってください。
また引越し・転園はお子さまにとってストレスの大きい変化です。「転園について子どもにもわかりやすく説明する」「子どもの不安や緊張に寄り添う」ことを大切にしましょう。
また引越しにあたっては、幼稚園の転園手続き以外にもやるべきことが多くあります。例えば小学生以上のお子さまもいれば、転校手続きも必要ですね。引越しに関する手続き一覧はコチラの記事で紹介しています。
「忙しいから手続きにかかる手間を減らしたい」「幼稚園選びや子どものケアに時間をかけたい」という方は、引越し手続き一括代行窓口を使うのもおすすめ。
一箇所に連絡するだけでライフラインの手続きが完結するので時短になり、「あれもこれもやらないと」という精神的負担から解放されます。
この記事は執筆された時点での情報を元に記載されております。文書・写真・イラスト・リンク等の情報については、慎重に管理しておりますが、閲覧時点で情報が異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。運営や方針の詳細はコンテンツポリシーを参照ください。
記載内容や権利(写真・イラスト)に関するお問合せ等はこちら
あなたにオススメ@>
引越し手続きに必要な電気・ガス・水道一括手続きができるサービスがある?
引っ越し時の電気を止めるタイミングとは?いつ連絡すればいい?
引越しに疲れたくない人必見!引越しを楽にする方法
引越しの時に必要な書類の手続きとは?手順マニュアル!
引越しをすると電話番号はどうなる?引越しの際の電話番号関係について!
引越し先へ郵便物を転送させる方法について徹底解説!
【引越しマニュアル】引越し希望者必見!引越しの大まかな流れを解説!
引越し時に活用できる電気・ガス・水道チェックリストを公開!
引越しに必要な面倒な手続きを一括にすることができるサービスとは?
引越しの際の水道使用中止と開始する手続きはどうすればいい?
引越し時の運転免許更新はどうすればいいの?
引越しに伴う各ライフラインへの電話方法を解説!