しかしいざ取得しようと思うと、「申し込み先」「取得にかかる費用」「フリーダイヤルをスマホ・携帯に転送できるのか」など、疑問点が多いですよね。
結論から言いますと、フリーダイヤルを利用するにはまず「電話回線(固定電話・IP電話)の導入」が必要です。フリーダイヤルは既存電話回線に紐づけて利用する仕組みになっているからですね。
なお着信側が通話料を負担するフリーダイヤルのようなサービスは「着信課金電話番号」「着信課金サービス」と呼ばれ、NTTコミュニケーションズの「フリーダイヤル」以外にもソフトバンク、KDDIなどがサービスを提供しています。
電話回線が用意できたら、着信課金電話番号を提供している希望の事業者に申し込みましょう。
この記事では「フリーダイヤルの取得方法」や「フリーダイヤル取得でよく寄せられる疑問点」について解説します。
最後まで読んでいただければ、フリーダイヤル取得のための手順がスッキリわかります!
フリーダイヤルの取得〜使えるまでの流れ
この章では「フリーダイヤルを利用する前提条件」と「フリーダイヤル取得までの流れ」を紹介します。
電話回線があることが前提条件
フリーダイヤルを取得するには電話回線(固定回線・IP電話)が必要です。フリーダイヤルを既存回線に着信させるためです。
そのためまだ電話回線がない方は、フリーダイヤルより先に「フリーダイヤルの着信先になる電話回線」を申し込みましょう。
新たに電話回線を申し込む場合、おすすめなのはリーズナブルで安心感もある「NTTのひかり電話」です。申し込みから工事まで約1ヶ月ほどの期間がかかるので、早めに申し込みましょう。
無駄なく早く電話回線を導入したいなら、以下の窓口がおすすめです。
フリーダイヤルが使用できる電話回線
フリーダイヤルの着信回線として使える電話回線は、NTTの加入電話(従来のアナログ電話)以外にもいくつかあります。
例えば、今法人利用でメインとなっているのはNTTのひかり電話です。
ここではNTTコミュニケーションズのフリーダイヤルを例に、利用できる電話回線を紹介します。
回線の提供元 | 利用できる回線 |
NTTコミュニケーションズ | Arcstar IP Voice回線、OCNドットフォン、OCNドットフォンオフィス |
NTT東日本・NTT西日本 | 加入電話、ISDN回線、ひかり電話(0AJ-IP電話) |
NTT以外の直収電話 | KDDI、ZIPテレコム、Coltテクノロジーサービス、CTC(中部テレコミュニケーション)、テクノロジーネットワークスグループ(旧:J-COM) |
0AJ-IP電話 | KDDI、Coltテクノロジーサービス、CTC(中部テレコミュニケーション)、オプテージ、STNet、QTNet(九州通信ネットワーク)、TOHKNet(東北インテリジェント通信)、エネルギア・コミュニケーションズ、テクノロジーネットワークスグループ(旧:J-COM)、三通、ZIPテレコム |
上記のようにフリーダイヤルの着信回線にできる電話回線は複数あります。このうちおすすめなのはNTTのひかり電話。理由は以下のとおりです。
- 安心感
- アナログ電話よりも料金がオトク
- フリーダイヤル(NTTコミュニケーションズ)のほか、KDDI・ソフトバンクなどの着信課金サービスでも使える
もちろんすでにフリーダイヤルの着信回線として利用できる電話回線が導入されているなら、新たに回線を引く必要はありません。
なお「050番号帯のドットフォン回線」など一部の回線については、「フリーダイヤル・インテリジェントサービス」のみでしか使えませんので注意してください。
ちなみにフリーダイヤル・インテリジェントサービスとは、以下のような機能が使えるフリーダイヤルサービスです。
- 入力指示ルーティング:プッシュボタン入力によって着信先を振り分ける機能
- SMS送信サービス:話中や時間外にSMSを送信してモバイルサイトへ誘導する機能(携帯電話からのコールの場合)
フリーダイヤルの取得方法
電話回線が開通後のフリーダイヤルの申し込み方法は、以下のとおりです。
- NTTコミュニケーションズに申し込み(電話またはオンライン)
- 番号決定、工事日程の調整などを行う
- 工事(訪問工事ではありません)
- 支払い方法の決定
- 1週間程度でフリーダイヤルが利用開始可能
オプション追加や「複数電話番号に着信させたい」などの相談があるなら、ネットではなく電話での申し込みがスムーズです。
電話回線以外で申し込みに必要なものは、後ほど紹介します。
フリーダイヤルの取得費用一覧
着信課金サービスとしてはNTTコミュニケーションズの「フリーダイヤル」が有名です。
しかし実はNTTコミュニケーションズ以外の事業者も、発信者側に通話料がかからない着信課金サービスを提供しています。主なサービスを紹介します。
- NTT東日本、NTT西日本:フリーアクセス、フリーアクセス・ひかりワイド
- ソフトバンク:フリーコールスーパー
- KDDI:フリーコールDX、フリーコールS
- 楽天コミュニケーションズ:フリーボイスライト、フリーボイスシンプル、フリーボイス
各社の着信課金サービスの「取得金額」「月額料金」「支払い方法」を紹介します。
サービス(企業名) | 基本の取得費用 | 基本料金(月額) | 支払い方法 |
フリーダイヤル (NTTコミュニケーションズ) |
工事費 1,100円 |
・プラン1:2,200円/番号 ・プラン2:1,100円/回線 |
・請求書払い ・口座振替 ・NTT東日本・西日本の請求に合算 |
フリーアクセス・ひかりワイド (NTT西日本のひかり電話の場合) |
基本工事費・交換機等工事費 2,200円 |
1,100円 | ・請求書払い ・口座振替 ・クレジットカード払い |
フリーコールスーパー (ソフトバンク) |
登録料 無料 |
2,200円 | ・請求書払い ・口座振替 |
フリーコールDX フリーコールS (KDDI) |
登録料 1,100円 |
・フリーコールDX:1,650円または2,200円 ・フリーコールS:1,100円 |
・口座振替 ・窓口振込 ・クレジットカード払い |
フリーボイス (楽天コミュニケーションズ) |
初期工事費 550円 |
・フリーボイスライト:550円 ・フリーボイスシンプル:880円 ・フリーボイス:2,200円 |
・口座振替 ・窓口振込 ・クレジットカード払い ・NTT東日本・NTT西日本の請求書による支払い |
※2022年4月時点の情報です。
※金額は税込みです。
取得費用や月額料金にそれほど大きな差はないとわかります。
なお各社とも、追加オプションによっては登録料・初期工事費や月額料金が増額されるので注意しましょう。反対に割引で月額料金が実質無料になるケースもあります。
また通話料で押さえておきたいポイントとしては、「発信元の電話」「距離」「時間帯」によって料金が変わることが挙げられます。そのためどの事業者にすれば通話料が安くなるのかは、ケースにより異なります。
ソフトバンクなどでは月間通話料のシミュレーターを用意していますので、事前に計算してみるのもいいでしょう。
なお「フリーダイヤル」はNTTコミュニケーションズのサービスのみを指す名称です。一般に広く浸透している緑のロゴも「フリーダイヤル」の契約者しか使えません。「フリーダイヤル」の名前とロゴを使いたいなら、NTTコミュニケーションズと契約する必要があります。
取得したフリーダイヤルを携帯で受ける方法は?
フリーダイヤルにかかってきた電話は、スマートフォン・携帯電話に転送できます。
「外出が多い個人事業主」や「問い合わせ対応の担当者がオフィスを離れる時間が多い会社」ですと、この機能は助かりますよね。
フリーダイヤルをスマホ・携帯に転送する方法と費用について紹介します。
スマホ・携帯に転送するには転送費用が必要
フリーダイヤルにかかってきた電話をスマホ・携帯に転送したい場合、フリーダイヤルの着信回線となっている電話のオプションとして「転送機能」を契約します。
NTT東日本・NTT西日本を例にすると、「ボイスワープ」というオプション契約が必要です。
ボイスワープのオプション料金は、NTT東日本・NTT西日本とも以下のとおりです。
加入電話 (従来型のアナログ電話) |
・住宅用:550円/月 ・事業用:880円/月 |
ひかり電話 | 550円/月 |
※2022年4月時点の情報です。
※金額は税込です。
加入電話(従来型のアナログ電話)の場合、電話をビジネス用で使う場合には月額料金が高くなります。家に置いている電話でも、用途がビジネスなら事業用の料金となりますので注意しましょう。
なおボイスワープでは「フリーダイヤルの着信回線宛の電話」も転送されます。フリーダイヤル宛の電話のみの転送は不可となっています。
携帯電話番号で申し込めるフリーダイヤルはある?
個人事業主の方ですと、「フリーダイヤルにかかってきた電話を受けるのが自分だけ」とか「固定電話を引くつもりがない」というケースも多いでしょう。
このような場合に気になるのが「携帯番号で申し込めるフリーダイヤルがあるのか」です。
先ほども紹介したように、フリーダイヤルには固定電話(IP電話含む)の番号が必要になるので、残念ながら携帯電話番号での申し込みはできません。
フリーダイヤル取得のよくある疑問を解説
この章ではNTTコミュニケーションズのフリーダイヤルを想定し、フリーダイヤル取得に際してよく寄せられる質問に答えていきます。
フリーダイヤルの番号は選べるの?
NTTコミュニケーションズのフリーダイヤルの番号は、基本的には以下の中から希望する番号を選べます。ただし「すでに利用されている番号」や「間違い電話が多くなりそうな番号」は利用できません。
フリーダイヤル | 0120-000001~0120-899999 |
フリーダイヤル・ インテリジェントサービス |
・0120-000001~0120-899999 ・0120-950000~0120-950999 ・0800-△△△0000~0800-△△△9999(△△△は000、333、555、666、999) |
WEBからの申し込みでは、提示される10番号から好きなものを選びます。希望する番号がある場合は電話で申し込みましょう。
契約の途中で番号を変えることも可能。ただし初期設定費が必要となります。
なおフリーダイヤルの番号は、過去に使用された番号を再利用しているケースも。そのため「昔その番号を使っていた会社に繋がると思ってかけた」という間違い電話が発生する可能性があります。この場合でも、通話料金は現在のフリーダイヤル契約者が負担します。
0800から始まる番号の方が取得できる番号の自由度が高いので、0120にこだわりがないなら0800がおすすめです。
フリーダイヤルはオフィス移転しても番号は変わらない?
オフィス移転しても、フリーダイヤル番号を変える必要はありません。
ただフリーダイヤルの着信先となる電話番号が変わる場合には、その旨をNTTコミュニケーションズに連絡しましょう。電話番号の変更連絡をしていないと、フリーダイヤルが移転先オフィスに着信できなくなるからです。
また着信先固定電話の契約先を変える場合(NTTからKDDIなど)も、フリーダイヤルの番号は変わりません。ただし契約先変更の際には、NTTコミュニケーションズへの連絡が必要となります。
フリーダイヤルの契約に必要なものは?
フリーダイヤルの申し込み時、電話回線以外に必要になるものは以下のとおりです。
- 個人名義で契約の場合:運転免許証など
- 法人名義で契約の場合:会社の印鑑証明書、代表者の運転免許証など
先ほどもお伝えした通り、フリーダイヤルを使うには、まず申し込み時点で導入済みの電話回線が必要です。
そのため電話回線未導入の方は、フリーダイヤル申し込み前に、下記の最短窓口でNTTの電話回線を申込んでください。
まとめ:着信課金サービスの取得方法
フリーダイヤル取得には、まずフリーダイヤルの着信先となる電話回線が必要です。電話回線を導入していない場合は、まず電話回線の申し込みを行いましょう。
フリーダイヤルが使える電話回線は複数ありますが、おすすめなのは月額料金も通話料金もリーズナブルで安心感があるNTTのひかり電話。ひかり電話なら楽天「フリーボイス」、ソフトバンク「フリーコールスーパー」でも使えます。開通には1ヶ月程度かかるので、早めに申し込みましょう。
電話回線が開通したら、フリーダイヤルの申し込みが可能です。申し込み後約1週間でフリーダイヤルが使えるようになります。
フリーダイヤルを導入すると「電話でのアクセス数が増えてビジネスチャンスが広がる」「会社としてイメージアップできる」などのメリットがあります。
フリーダイヤルは法人でも個人でも契約できます。お問い合わせ用窓口としてフリーダイヤル導入を検討している方は、まず以下のバナーで詳細をチェックして、固定電話の番号取得から始めましょう。