光電話1回線で3台の電話機を利用する方法

個人事業主・フリーランスの方が起業する際や、法人が新たに事務所を開設する際には、「固定電話回線として光電話を導入する」のが現在の主流です。

アナログ回線は今後廃止予定ですし、何より光電話は通話料金やオプションサービスの料金が安いからですね。

光電話導入にあたってよく聞かれるのが、「光電話1回線で、3つの番号を利用できる?」という疑問。

「1回線で3番号取得し、プライベート用・仕事用・FAX用の3台で使いたい」といったケースですね。

結論から言うと、光回線1回線で3番号を利用することは可能です。

ただ通常の光電話では「3番号取得しても、同時発着信可能なのは2番号・2台まで」などの制約があります。

「電話機3台を同時利用できる環境が必要」なら、NTTの「ひかり電話オフィスタイプ」を導入するのがおすすめ。

この記事では「光電話1回線で3番号・3台を利用する方法」について解説します。

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光電話で電話番号を3番号利用したい

この記事では「光電話で3番号利用したい」というケースについて解説します。

「番号を3つ利用したい」というニーズのパターン

一口に「光電話で3つの電話番号を利用したい」といっても、その背景にあるニーズにはさまざまなパターンが考えられます。

例えば、以下のようなケースがあるでしょう。

  • 仕事の電話用・仕事のFAX用・自宅用で電話番号を3つに分けたいが、電話機は1~2台でもいい
  • 3番号取得し、3台の電話機で同時利用したい

前者のケースなら通常のひかり電話を1回線導入するだけで十分。

しかし後者ならば「ひかり電話オフィスタイプ」の導入がオススメです。

その理由を説明するため、次の章からはひかり電話とひかり電話オフィスタイプの仕様の違いを紹介します。

なお「急いで光電話を手配したい」という方は、以下の窓口から申し込み可能です。

電話に関する用語のおさらい

次の章から詳しい説明に入る前に、この記事で出てくる「電話に関する用語」の説明をしておきます。

各用語の違いを整理したうえで、この記事を読み進めていただけたら幸いです。

回線数とは

まず「回線数」とは、外部に通じる電話回線の数を指します。

光電話では、契約プランやオプションサービスにより、1つの電話回線でも「複数の電話番号を取得できる」「同時に複数の人が通話できる」といった使い方が可能です。

つまり「回線数=電話番号の数」「回線数=電話機の台数」ではありません。

「電話番号の数だけ電話回線を引く必要がある」というのは間違いですので注意しましょう。

同時通話数とは

「同時通話数」は「同時に通話できる最大数」のことです。「通話チャネル(チャンネル)数」とも呼ばれます。

電話回線や電話番号が1つでも、同時通話数が2であれば同時に2人が通話可能。つまり「回線数=同時通話数」「電話番号数=同時通話数」ではないのです。

「同時通話数と同じだけ回線数が必要」というのも間違いですよ。

同時通話数が2つあると何ができるのか、具体例を挙げてみます。

  • 電話機1が通話中でも、電話機2や子機で通話できる
  • 電話中でも、FAXの送受信ができる

ビジネス用の電話回線導入を考える際、重要なのは「同時通話数をどうするか」です。

一般論としては「オフィスでは、従業員数の1/3くらいの同時通話数が必要」と言われます。

ただ「ピーク時の発着信数」などにより、適切な同時通話数は変わります。

例えば「朝の受注ラッシュ時には、10人が外線通話する」なら、オフィスの在籍人数に関わらず最低でも10チャネルは必要になるでしょう。

番号数とは

電話番号数は、その名の通り「電話番号(とFAX番号)の数」です。

「電話とFAXの番号を分ける」とか「部署ごとに電話番号を変える」という希望がある場合、必要な電話番号数は増えていきます。

光電話(ひかり電話)とは

光電話とは、光回線(ネット回線)を利用した電話のことです。

料金面では、アナログ電話よりも基本料金・通話料金・オプションサービスの料金が安いという特徴があります。

NTTが提供しているものを「ひかり電話」、auはじめNTT以外の企業が提供しているものを「光電話」と書き分けることもあります。「ひかり電話」も「光電話」も、電話の仕組みは同じです。

光電話1回線で「2チャネル5番号」まで利用可能

通常の光電話1回線の契約では、何ができるのでしょうか。光電話の仕様について解説します。

光電話は1回線で2チャネル5番号まで利用可能

NTTの「ひかり電話」では、1回線の契約で、最大2チャネル5番号まで利用できます。そのためには「複数チャネル」「追加番号」というオプションサービスを利用します。


まず「複数チャネル」サービスを利用すると、ひかり電話1回線で最大2つの同時発着信が可能に。以下の図のように、ひとつの電話機が通話中でも、別の電話機やFAX機で同時に通話・通信ができます。

電話番号は同じでも別でも構いません。

ひかり電話の複数チャネルのオプション料金は220円/月です(税込み、2021年12月時点)。

そして「追加番号」サービスを利用すると、電話番号を4つまで追加取得可能。つまり1回線で最大5つの電話番号が使えます。

追加番号のオプション料金は電話番号1つにつき110円/月です(税込み、2021年12月時点)。

1回線で同時利用できるのは2番号まで

ひかり電話では電話番号を最大5つ取得できますが、同時利用できる番号は2つまで。同時通話数が2つまでだからですね。

またひかり電話のルーターにはポートが2つしかないため、電話機・FAX機は基本的に2台しか繋げません。

そのため、ひかり電話1回線に電話機を3台繋いで同時に発着信することはできないのです。

1回線で「3台の鳴り分け」は可能

ただ以下のような方法で、ひかり電話1回線に3台の電話機を繋ぎ、着信時に3台の電話を鳴り分けさせることは可能です。

  • ひかりパーソナルフォンを利用
  • スマートフォンに光電話用アプリを導入
  • モデムダイヤルイン対応の電話機で設定

このうち実践している人が多いのが、モデムダイヤルインを利用する方法。

モデムダイヤルインとは、1電話回線に複数の電話番号を設定するサービスです。

モデムダイヤルイン対応の電話機(PanasonicやNTTが販売)を導入して利用します。


モデムダイヤルインを利用すると、
親機が電話番号A」「子機が電話番号B」というように、親機と子機にそれぞれ番号を設定できます。

これで「電話機・FAX機3台&電話番号3つ」の鳴り分け設定ができるのです。

ただし「同時発着信は最大2つまで」なのは変わりません。あくまで着信時に鳴り分けするよう設定できるだけです。

またモデムダイヤルインを設定した子機から発信する場合、相手に通知される番号は「子機の番号B」ではなく「親機の番号A」となります。

光電話がおすすめなのは「同時利用が2台までのケース」

光電話の利用がおすすめなのは以下のようなケースです。

  • 3名以上のスタッフが同時に外線をかけることはない
  • 家庭用電話機・FAX機を利用する
  • 電話番号は3つに分けたいが、同時発着信は2台まででOK

オフィスタイプ1回線で「8チャネル32番号」まで利用可能

ではNTTの「ひかり電話オフィスタイプ」ではどのような使い方が可能なのでしょう。ひかり電話オフィスタイプの仕様について紹介します。

オフィスタイプは「基本契約で3チャネル1番号」

ひかり電話オフィスタイプでは、1回線の基本契約サービスで「3チャネル1番号」が使えます。

つまり1回線1番号で、3つまで同時通話が可能なのです。そのため3台の電話機を同時利用したいオフィスで快適に利用できます。

なおひかり電話オフィスタイプでは、1回線に3台の電話機を繋ぐため「ビジネスフォン主装置」という機器が必要です。

またオプションサービスをつけると、1回線で「最大8つの同時発着信」と「32番号」まで利用できます。

なお同時通話数や電話番号数を追加する場合は、追加工事が必要です。

オフィスタイプがおすすめなのは「3台同時利用希望のケース」


ひかり電話オフィスタイプがおすすめなのは、以下のようなケースです。

  • 3名以上が同時に電話を使う(同時通話数が3つ必要)
  • 3番号を3台の電話機で使い分けたい

オプションサービスで同時通話数・電話番号数を増やせるので、事業所の規模が拡大した際に対応しやすいのもメリットです。

ただひかり電話オフィスタイプには、以下のようなデメリットもあります。

  • 1契約あたりの月額利用料金は、ひかり電話より高い
  • ビジネスフォンが必要

正確に言うと、ひかり電話オフィスタイプでも接続口の変更工事をすれば家庭用電話機が使えます。

ただ家庭用電話機には内線転送などの機能がなくて不便なので、工事してまで家庭用電話機を利用するメリットは少ないです。オフィスタイプならビジネスフォンの利用をおすすめします。

ひかり電話オフィスタイプでの家庭用電話機の利用可否については「ひかり電話オフィスタイプは家庭用の電話機でも使えるの?」で詳しく解説しています。ぜひ合わせてご覧ください。

3番号利用するなら光オフィスタイプ1回線で利用できる

電話機3台・電話番号3つを同時利用できる環境が必要なら、「ひかり電話オフィスタイプ」を導入するのがおすすめです。

「通常の光電話をおすすめしない理由」と「ひかり電話オフィスタイプをおすすめする理由」をまとめます。

通常の光電話をおすすめしない理由

電話機3台を同時利用したい場合に、通常のひかり電話(フレッツ光ライトファミリータイプ)おすすめしない理由は、以下のとおりです。

  • 同時通話数が2つまでだから
  • 電話機3台を同時利用したい場合は、追加で1回線契約する必要があり、コストがかかる

通常のひかり電話では、同時通話数は2つまで。

モデムダイヤルインを設定すれば「着信時の電話機3台鳴り分け」はできますが、「電話機3台で同時通話したい」という希望には対応できません。

「どうしてもひかり電話で3台同時通話したい」という場合には、2本目の電話回線を契約する必要があります。

この場合には「月額基料金」や「工事費用」が2回線分かかるため、コストは2倍になってしまいます。

オフィスタイプをおすすめする理由


ひかり電話オフィスタイプをおすすめする理由は、以下のとおりです。

  • 1回線で3つまで同時通話可能(電話機3台の同時利用OK)
  • 1回線分の契約で済むので、コスト面で優れている
  • オプションサービスで同時通話数や電話番号の増加に対応可能

ひかり電話オフィスタイプなら、1回線で3チャネルまで利用可能です。そのためスタッフ3名以上が同時に通話することの多いオフィスに向いています。

また「月額基本料金」や「工事費用」も1回線分で済むので、通常のひかり電話を2回線契約するよりもおトク。

オフィスの電話を快適に使いたいなら、ひかり電話オフィスタイプがおすすめ。以下の窓口からひかり電話オフィスタイプの申し込みができます。

まとめ:1つの光電話回線で3台の電話を同時に使うには

光電話1回線で電話機3台を利用したい場合には、「ひかり電話オフィスタイプ」がおすすめです。

通常の光電話では「3つの電話番号を取得して電話機を3台用意しても、同時に利用できるのは電話機2台・2番号まで」という制約があるからです。

再度おさらいしますと、光電話では「1番号=1チャネル=1回線」ではありません。

光電話では、1回線で複数チャネルや複数番号を持てます。ただ番号が3つあっても、チャネル数(同時通話数)によっては全番号で同時に発着信できるわけではありません。

電話回線を導入する際には「同時通話する電話機・FAX機は何台か」という点を考慮して導入を検討しましょう。

3台の電話で同時通話するなら、基本契約サービスで1番号3チャネルが使えるひかり電話オフィスタイプを導入するメリットが大きいです。

なおひかり電話オフィスタイプの導入には、フレッツ光回線(ネット回線)の開通工事が必要。回線工事は予約制なので、早めに手配しましょう。

直接NTTに申し込みもできますが、実はNTTの窓口は電話が繋がりにくいことも。

そのため電話が繋がりやすい以下の窓口からの申し込みがおすすめ。

以下の窓口なら、ひかり電話オフィスタイプやビジネスフォンの手配や設定に慣れている担当者が応対してくれます。そのため電話の手配が早くて正確に進められるのもメリットです。

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