引越しでは、単に荷物を新しい家に移せばいいだけではありません。
住所変更をしたり、ライフライン(電気・ガス・水道)の引越し手続きをしたり、金融機関やクレジットカードなどの住所変更も必要です。
引越しが決まったら「あれもこれも」とやることが多いので、中には「何をいつまでにやればいいのかわからない」と困っているうちに、引越し直前になってしまう人も。
引越し直前や当日になって慌てないように、引越しが決まったら早めに動き始めましょう。
引越しが決まったら何をすればいいのか、時期別に「必要な準備や手続き」をまとめてご紹介します。
引越しが決まったら?やることリスト
「転勤が決まった」「地元に戻って親の近くに住むことにした」など引越しが決まったら、どんな手続きをすればいいのでしょうか。
引越しが決まったらやることリスト
ここででは「引越しが決まったらやるべきこと」をリストアップしてみます。
引越しが決まったら早めにやること | ・電気・水道・ガスの手続き ・インターネットの手続き |
1ヶ月前までにやること | ・新居を決める ・引越し日を決める ・引越し業者を決める ・退去連絡(賃貸の場合) ・子どもの転校(転園)手続き【転入元】 |
2週間前までにやること | ・火災保険と地震保険の手続き ・新居のレイアウトを決める ・不用品の処分 |
1週間前までにやること | ・転出手続き ・郵便物の転送手続き ・NHKの住所変更 |
前日までにやること | ・旧居での引越し挨拶 ・新居での引越し挨拶品準備 |
引越し当日に旧居でやること | ・ガスの使用停止立ち会い ・引越し作業の立ち会い ・退去立会いと鍵の返却 |
引越し当日に新居でやること | ・ガスの使用開始立ち会い ・引越し作業の立ち会い ・引っ越した先での挨拶回り |
引越し後、早めにやること | ・転入手続き ・犬の登録 ・子どもの転校(転園)手続き【転入先】 ・金融機関やカードの住所変更手続き ・車やバイクの変更登録手続き |
引越し手続きの手間を減らしたいなら
荷造りと並行して多くの手続きがあるので「何かを忘れそう」と感じた人もいるのでは?
「引越しでいつまでに何をするのか」のタスク管理ができる「引越しアプリ」も公開されているので、利用してみてもいいかもしれません。
また「自分でやる手続きを減らしたいできるだけ楽をしたい」「手続き漏れを防ぎたい」という人に「手間を減らす術」として人気なのが、「引越し手続き代行サービス」に手続き代行を依頼する方法。
「ライフラインの引越し手続き」や「不用品処分」などをまとめて任せられるので、引越しの負担が減りますよ。
引越しが決まったら早めにやること
引越しが決まったら「焦らなくてもいいが、早めにやっておきたい」のは各種ライフライン(電気・ガス・水道・インターネット)の手続きです。
ライフラインの手続きは後回しにしてしまいがちですが、そのまま忘れてしまうと「引越し当日になって使えない」事態に。
「荷造りなどほかの引越し作業で忙しくて、忘れてた!」ということもあるので、余裕を持って早めに動くことをおすすめします。
電気の引越し手続き
利用している電力会社に転居について連絡します。インターネットや電話で手続きが可能です。
転居後も同じ電力会社を使う場合には、利用停止と利用開始の連絡を同時にできます。
転居先で利用する電力会社が変わる場合には、「引越し元の会社で利用停止」「引越し先の会社で利用開始」の手続きをします。
利用停止についてはお客様番号がわかっていると連絡がスムーズです。
ガスの引越し手続き
インターネットや電話で、利用しているガス会社に利用停止の連絡をします。
電気同様、転居先で利用するガス会社が変わる場合には、「引越し元の会社で利用停止」「引越し先の会社で利用開始」の手続きをします。
なお新居で利用するガスが都市ガスかプロパンガスかによって、連絡先の会社は変わります。不動産会社に「ガスの種類は都市ガスですかプロパンですか」と確認しておいてください。
なお都市ガスでもプロパンガスでも利用開始(開栓)時には立ち会いが必要。利用開始連絡するときには、新居にいる日を開栓希望日としましょう。
引越しシーズン(3~4月)は混み合うので、ガスは特に早めの連絡がマストです。
水道の引越し手続き
まず引越し元の市区町村の水道局や水道センターへ連絡して、水道の停止手続きをします。
利用開始については、引っ越した先の住所を管轄する水道局に連絡してください。
インターネットで連絡できる水道局もありますが、電話や郵送でのみ受付の水道局もまだまだ多いです。
インターネットの引越し手続き
インターネットについても引越し手続きが必要です。手続きはインターネットでできます。
光回線かモバイルWi-Fiかによって、行う手続きは少し異なります。
回線の種類 | 必要な手続き |
光回線(固定回線) | ・移転手続き(引越し先でも同じ回線を使う場合) ・旧居での解約と新居での契約手続き(回線を変更する場合) |
モバイルWi-Fi | ・住所変更手続き(引越し先でも同じ回線を使う場合) ・旧居での解約と新居での契約手続き(回線を変更する場合) |
旧居で利用している回線を解約する場合には、回線ごとに決められた解約締め日までに手続きしましょう。締め日を過ぎると、翌月分の料金も払うことになります。
新居でも同じ回線を使うなら、光回線は「移転手続き」をします。モバイルWi-Fiの場合は移転手続きはなしで、住所変更をすればいいだけです。
インターネットの引越しの注意点
引っ越した先の環境によっては、元の回線が使えないことに注意が必要です。
元の回線が使えない原因については「Wi-Fi乗り換え窓口 現在の回線が不満なら解約違約金負担・残債等最大10万まで負担で乗り換え可能」の「引越し先で今まで使っていたWi-Fiが使えない!」で解説しています。
もし引っ越した先で元の回線やモバイルWi-Fiが使えず、新居に新たな光回線を引く場合には、開通工事が必要になります。
申し込みから工事まで2週間~1ヶ月ほどかかるので、「インターネット・Wi-Fi環境がない期間を短くしたい」という人は早めに申し込みしておくのがいいですね。
インターネットの契約手続きもできる「引越し手続き代行サービス」には、以下のようなものがあります。
引越しが決まったら1か月前までにやること
引越しが決まったら、新居を決めますよね。そのあとどんな手続きがあるのでしょうか。
引越し1ヶ月前までにやっておきたい手続きを紹介します。
新居を決める
予算や立地などの条件をもとに新居を決めたら、部屋のサイズを測っておくのがおすすめ。
家具を設置したい場所の長さを測ったり、カーテンをかける窓の高さをメモしておくといいでしょう。
玄関ドアのサイズや階段の幅を測ったり、写真に撮ったりしておくと、引越し業者との打ち合わせで役に立つはず。「引越し当日に、荷物が通せるかわかりやすい」からですね。
また新居の周囲にある施設や駅・バス停までのルートも確認を。
賃貸への引越しの場合、新居を決めたら賃貸契約を結びます。同時に仲介手数料や敷金・礼金・前家賃の支払いが発生します。
引越しが決まったら「引越しの初期費用」も準備しておきましょう。
引越し日を決める
新居が決まったら次にすぐやることとして「引越し日の決定」があります。引越し日にあわせて、すべてのスケジュールを組む必要があるからです。
特に3月~4月などの繁忙期に引越しが決まったら、早めに動かないと「希望の日時に引越しできない」ということになりかねません。
引越し業者を決める
引越し業者を選ぶ際には、丁寧さなど品質はもちろん「予算」と「希望日に引越しできるか」も大切です。
見積もりを取るには「気になる業者に個別に連絡する」「比較サイトからまとめて見積り依頼する」「引越し手続き代行サービスを通じて紹介してもらう」などの方法があります。
引越し手続き代行サービスを通じて依頼すれば、多くの引越し業者から一気に連絡が入ることもなく、希望する引越し日時の融通が効く場合もあるのでオススメです。
引越し業者の紹介ができる引越し手続き代行サービスには、以下のようなものがあります。気になる方はバナーをクリックして詳細を確認してみてください。
大家さん・管理会社に退去連絡
賃貸住宅からの引越しが決まったら、早めに大家さんや管理会社に連絡してください。管理会社が入っている場合には、大家さんには直接連絡せず管理会社に連絡します。
「引越しが決まったら、遅くとも引越しの1ヶ月前までには連絡してください」としている管理会社・大家さんが多く、書面の提出を求められることもあります。
また家とは別に駐車場を借りている場合には、そちらにも解約連絡が必要です。
連絡がギリギリになると翌月分も駐車料金を支払わないといけないルールを設けているところもあるので、こちらも引越しが決まったらできるだけ早く、遅くとも1ヶ月前には連絡しましょう。
子どもの転校・転園手続き
引越しが決まったらできるだけ早く学校や幼稚園・保育園に連絡を入れましょう。
連絡後どのような手続きが必要なのかは、市区町村・都道府県や学校・幼稚園によって異なります。
公立の小中学校の場合は、引っ越した先で必要になる「在学証明書」「教科用図書給与証明書」をもらいます。
引越し2週間前までにやること
続いて引越し2週間前までにやっておきたい手続きを紹介します。
住宅保険の手続き
引越しが決まったら、旧居で加入している火災保険・地震保険の解約手続きが必要です。
保険によっては新居に引き継げることもありますが、賃貸の場合は管理会社が指定する保険への加入が求められることが多いため、「旧居用は解約し、新居用に新たな保険に加入」というケースがほとんどでしょう。
解約や引き継ぎの手続きは2週間前までに終わらせるのがおすすめですが、保険会社によっては手続きできる期間が決まっていることも。
手続き可能期間の確認は、引越しが決まったら早めにやっておきましょう。
新居のレイアウトを決める
下見のときに測ってきた間取りを元に、新居での家具・家電の配置を決めておきましょう。
引越し当日にレイアウトや家具の配置を決めるとなると、引越しスタッフへの指示も大変です。あらかじめ配置場所を決めておけば、引越し当日の搬入作業がスムーズに進みます。
レイアウトに合わせ、荷造りした後のダンボールに「このダンボールは2Fの北東の部屋へ」「これはリビングへ」などと書いておくとさらにわかりやすいですよ。
不用品を処分
レイアウトが決まれば、新居に持っていくものと、処分しなくてはいけない不用品も決まるはずです。
不用品となったものは、引越しまでに処分します。主な不用品処分方法を挙げてみます。
- 自治体の(粗大)ごみ回収に出す
- 販売店・メーカーの回収に出す
- フリマアプリで売る
- リサイクルショップで売る
- 不用品回収業者を利用する
- 引越し業者の引き取りサービスを利用する
- 知り合いに譲る
フリマアプリで売る場合、引越し直前になって売れると発送などが大変。早めに出品し、余裕を持って2週間前までに処分を完了しましょう。
なお「不用品回収業者の利用」については、幅広い品目を回収してもらえて回収日時の融通も効きやすいので便利な半面、「無料回収と言われたのに、高額な料金を請求された」「必要なものまで強引に回収された」などのトラブルも。
「一般廃棄物収集運搬業許可を取得しているか」「料金が明示されているか」をチェックし、信頼できる業者を選びましょう。
また家電リサイクル法対象の4品目は(エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機)は「通常のゴミ」としては処分できません。
引越しに合わせて買い換えるなら、買い替えする店舗で処分してもらうと手間が少ないです。郵便局でリサイクル券を購入し、自分で指定引取場所に持ち込む方法もあります。
「自分では運べない」「処分を引き受けてくれる販売店がない」などの場合は、市役所に相談してみてください。
引越し2週間前には荷造り開始
梱包資材の確保も2週間前までにしておくと、荷造り開始がスムーズ。荷造り用ダンボールは引越し業者から提供してもらえることも。
梱包資材が手に入ったら、季節外れの衣服などを先に荷造りしておくと、引越し直前になって焦らなくていいですね。
「信頼できる不用品回収業者を紹介してもらいたい」「やることが多すぎて大変」という場合には、引越し手続き代行サービスもおすすめ。詳細は以下から確認できます。
引越し1週間前までにやること
続いて引越しが決まったら1週間前までにやっておきたい手続きを紹介します。市役所での手続きと、各種サービスの住所変更手続きがメインになります。
荷造りをすすめつつ、手続きも漏れがないようにしましょう。
市役所での転出手続き
引越しにあたっては市区町村での手続きも必要です。
市区町村をまたぐ引越しなら「転出届」、同じ市区町村内で引越す場合は「転居届」を市役所に提出します。引越し日2週間前から手続きできます。
転出届の手続きが終わるともらえる「転出証明書」は、引っ越した先の市区町村での手続きで使います。
マイナンバーカードを持っている場合は、カードが転出証明書代わりになります。
また転出手続きと当時に市役所で行う手続きがいくつかあるので、以下のチェックリストを参考にしてください。
対象者 | 必要な手続き |
国民健康保険に加入している世帯 | 国民健康保険の資格喪失手続き(保険証を返還) |
印鑑登録をしている人 | 印鑑登録廃止の手続き(登録印と本人確認書類が必要) |
乳児医療費助成の対象者 | 乳幼児医療費受給資格者証の返却(印鑑も必要) |
児童手当受給者 | 児童手当受給事由消滅届を提出(引越し先で必要になる「所得課税証明書」も発行しておく) |
介護保険被保険者 | 介護保険被保険者証を返納(「介護保険受給資格証」を受け取る) |
後期高齢者医療精度加入者 | 後期高齢者医療制度資格変更または資格喪失手続き(負担区分証明書が交付される) |
原付バイクを持っている人 | 廃車手続き(引越し先で乗る場合も、引越しを機に手放す場合も必要) |
対象になるものがある場合には、転居届と同時に市役所で手続きしましょう。
郵便局で郵便物の転送手続き
郵便局で手続きすると、引越し後1年間は旧住所に届いた郵便物を新居に転送してくれます。
この手続は郵便局の窓口ででき、本人確認書類が必要です。
郵便局で転送手続きをした後、ヤマト運輸(宅急便)の住所変更も可能になります。
ヤマト運輸の手続きはインターネットでもヤマト運輸の拠点店頭でもできます。
NHKの住所変更
世帯員全員が引っ越して、旧居に誰もいなくなるなら、NHKの住所変更手続きが必要です。手続きはNHKの公式サイトからできます。
世帯から誰かが独立する場合(両親は実家に残り、子どもが一人暮らしするなど)は、独立する人がNHKと新規に契約します。
また衛生放送やケーブルテレビなど各種有料サービスを契約している人も、住所変更の手続きが必要。引越しと同時に解約する場合には、定められた解約期限までに手続きしないと、翌月分の料金もかかってしまうことが。
新聞を購読している場合も、引越しが決まったら1週間前までをめどに住所変更手続きをしましょう。
また「引越しはがき」を出す場合には、このタイミングで準備・送付します。
引越し前日までにやること
引越し前日までにやっておきたいことは「旧居での引越し挨拶」「新居での引越し挨拶品準備」の2つ。
公的な手続きというわけではありませんが、円滑な人間関係のために大切にしている人も多いです。
また前日までにできる部分の掃除をやっておくと、引越し当日の作業が減ります。
旧居での引越し挨拶
引越しの日には、家の前にトラックが停まって出入りの邪魔になったり、複数人のスタッフが出入りして騒がしくなったりすることも。
近隣住民には挨拶と同時に「○日の○時ごろに引越し作業をしますので、トラックや音でご迷惑をおかけするかもしれません」と知らせておけば、「うるさい」「邪魔だ」などのトラブルを防ぎやすくなります。
新居での挨拶用の手土産準備
新居での挨拶回りをする人は、手土産も準備しておきましょう。
一般的に、戸建ては「向こう3軒両隣(向かい側の3件と、左隣・右隣の5件)」、アパート・マンションの場合には両隣と上下の部屋に挨拶に行くのがいいと言われます。
手土産の予算は500円前後が妥当。あまり高価だと相手に気を使わせてしまいます。
引越し業者によっては、洗剤・食品用ラップ・タオルなどの「手土産好適品」を用意してくれるところも。
スーパーマーケットのサービスカウンターで「引越し挨拶品」として箱入りで販売していることもあります。
旧居・新居の掃除もしておこう
引越し前日までに旧居の掃除もしておきましょう。
引越し当日に家具・家電を動かしてからでないと掃除できないところもありますが、できるところだけでも掃除しておくと引越し当日が楽です。
また新居に行ける余裕があれば、引越し日までに新居も一度掃除しておくのがおすすめ。
家具がないので掃除しやすいですし、賃貸なら「入居前にキズがないか」も確認できます。
家電の運搬準備
霜取り機能がない冷蔵庫は、水漏れを防ぐため引越し前日にはコンセントを抜いておく必要があります。洗濯機の水抜きも必要です。
石油ストーブは、灯油を使い切って中に残らないようにしてください。
また「引越し当日に使う生活用品」以外は荷造りを終えておきましょう。
引越し前日も「忘れてはいけない作業」がありせわしないので、引越しが決まったら「先にできる手続きは早めに終わらせておく」のがおすすめ。
引越し手続き代行にまとめて手続きを任せて手間を減らしたいなら、こちらのページから詳細をチェックしてみてください。
引越し当日に旧居でやること
当日は実際の引っ越し作業と各種の立ち会いが必要になります。
ガスの使用停止立ち会い
基本的にガスの閉栓(使用停止)には立ち会いが必要ありません。
ただしオートロックマンション・アパートなどの場合には、作業員がガスメーターがある場所まで入れないため、立ち会いを求められます。
電気については、引越し作業が終わって旧居を出るときにブレーカーを落とします。
引越し作業の立ち会い
引越し業者への指示出しも引越し当日の重要な仕事です。壊れ物など、特に注意して運んでほしいものがあれば伝えます。
なお引越し業者に荷造り代行(梱包サービス)を依頼している場合でも、貴重品や高価なものは荷造りしてもらえませんので注意が必要です。
引越し業者や専門業者にエアコンの取り外しを依頼している場合は、取り外し作業にも立ち会います。
退去立会いと鍵の返却
賃貸の場合は、引越し作業が終わって荷物を全て運び出した後に「退去立会い」があります。
荷物を運び出した後、退去立会いまでの間に部屋を掃除しておきましょう。
退去立会いでは、大家さんや管理会社が部屋にできた傷や汚れなどをチェック。「破損や汚れは入居前からあったのか、入居後につけたのか」を確認します。
立ち会いが終わったら、鍵を返却して完了。
退去立会いと引越し日と違う日にしてもOKですが、立ち会い日までの家賃が発生しますし、立ち会いのために新居から旧居に移動することに。
そのため引越し当日に退去立会いをするのがスムーズでおすすめです。
引越し当日に新居でやること
引越し当日に新居でやることを紹介します。
ガスの使用開始立ち会い
ガスの開栓には、立ち会いが必要です。事前予約した日時に必ず在宅しましょう。
ガスの利用開始作業では、ガス開栓・ガス機器の確認などを行います。
一方電気はブレーカーを上げれば使えるので、立ち会いは原則不要です。
ただしオール電化住宅など「エコキュート」が設置されている家は別。誤った操作では機器の故障の原因となるため、作業員に通電作業をしてもらいましょう。
エコキュートが使えるようになるまでには8時間ほどかかるため「引越し当日から使いたい」場合には、利用開始連絡をするときに、引越し前日に通電に来てもらうように依頼しておく必要があります。
水道も基本的には蛇口をひねれば水が出ます。もし蛇口をひねっても水が出なければ、メーターボックスの中にある止水栓が閉まっているのかも。止水栓を開けても水が出なければ、水道局に連絡しましょう。
引越し作業の立ち会い
当日新居では、引越し業者の搬入作業にも立ち会います。ダンボールの運び先や家具の配置や向きなど、指示が必要なら対応します。
引越し料金は引越し当日の搬入開始前または搬入完了後に、その場で現金で支払うことが多いです。お釣りのないように用意しておくとスマート。
一部の引越し業者では支払い方法を選ぶことも可能です。
なお引越し業者へのお礼として「引越し料金とは別に、差し入れや心づけは必要?」と悩む人も多いです。
必ず渡すべきものではないですし、引越し業者によっては「お客様からの心づけは受け取らない」と決まっているところも。どうしても渡したいなら、飲み物やちょっとしたお菓子でも喜ばれます。
引越し先での挨拶回り
新居での挨拶周りは、昼間から夕方暗くなる前までの時間帯(10時~17時ごろまで)に行うのが一般的。
できれば引越し当日の作業前に「これから搬入するので、ちょっと騒がしくなります」などと一言添えて挨拶できればいいですね。
「挨拶を忘れていた」「そもそも当日新居に到着したのが遅い時間帯だった」という場合は、翌日でもOKです。
ガスの開栓連絡は早めに
引越し当日の新居での作業で特に大切なのは「ガスの開栓作業への立ち会い」です。開栓予約した時間には家にいてください。
なお開栓作業日時の予約がギリギリになると、希望した時間帯に予約が取れない可能性もあります。引越しが決まったらガスの連絡は早めにやるのがおすすめ。
「忘れないうちに、電気や水道とまとめて手続きしておきたい」ということなら、以下のような引越し手続き代行サービスが便利です。
引っ越してから早めにやること
引越し後、早めにやるべきことも紹介します。
転入手続き
引越し先の市役所で転入手続きを行います。引越し元の市役所でもらった「転出証明書」と印鑑、本人確認書類が必要です。
なおマイナンバーカードで転出手続きをした場合には、転出証明書は不要です。
転入手続きの期限は「引越し日から14日以内」。忘れないよう、引っ越したらすぐやるといいですね。
また転出時に国保や児童手当、原付バイクなどの手続きをした人は転入先でもそれぞれの手続きが必要。転入手続きと一緒にすませましょう。
犬の登録
犬を飼っている人は、引越し先市役所での登録が必要。引越し元での手続きは不要です。
なお猫は手続き不要です。
子どもの転校(転園)手続き
公立小中学校の場合はまず「転出証明書」を引越し先の市役所に提出します。
教育委員会から「入学通知書」が発行されたら、入学通知書で指定された学校に、引越し元で発行された「在学証明書」「教科書給与証明書」と「入学通知書」を提出。
公立高校への転校については「希望する転校先に欠員がある」「試験に合格する」などの条件があります。また手続きは都道府県や学校により異なります。
金融機関やカードの住所変更手続き
銀行口座やクレジットカードの住所変更は、ほとんどの場合インターネットでできます。
登録しているショッピングサイトや各種サービスの住所変更もしておきましょう。
車やバイクの変更登録手続き
自動車やバイクに関する手続きには、以下のようなものがあります。
車・バイクの種類 | 必要な手続き | 窓口 |
自動車 | 自動車保管場所証明(車庫証明)申請手続き | 警察署 |
自動車 | 車検証の住所変更手続き | 運輸局 |
軽自動車 | 車検証の住所変更手続き | 軽自動車検査協会 |
原付バイク | 住所変更手続き | 市役所 |
軽二輪自動車・小型二輪自動車 | 住所変更手続き | 運輸局 |
すべて | 運転免許の住所変更手続き | 警察署・免許センター・試験場 |
自動車・軽自動車の「車検証の住所変更手続き」と軽二輪自動車・小型二輪自動車の「住所変更手続き」の期限は、引越し後15日以内です。
車検証の住所変更手続きには車庫証明が必要なので、まずは警察署で車庫証明の取得と運転免許の住所変更手続きをしましょう。
まとめ:「引越しが決まったらやること」はとても多い
引越しが決まったら、ライフラインの引越し手続きや市役所での転出・転入手続きなど、やるべきことがたくさんあります。
忙しい中で、漏れなくスムーズに手続きをこなしていくのはとても大変。特に急に引越しが決まったら「すぐやること」が多くなり、焦りから手続きを忘れてしまう可能性も。
そのため「引越しの手間を少しでも減らしたい」「手続き漏れの可能性を少なくしたい」という人に人気なのが「引越し手続き代行サービス」です。
ライフラインの引越し手続きや不用品処分、引越し業者の紹介などをしてくれるので、手間がぐっと減りますよ。引越しが決まったら、まず以下のページを確認してみてはいかがでしょうか。